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咳が長引く時は呼吸器内科へ
専門の医師による正しい診断・治療を

ユリクリニック

(豊川市/愛知御津駅)

最終更新日:2024/04/11

ユリクリニック 咳が長引く時は呼吸器内科へ 専門の医師による正しい診断・治療を ユリクリニック 咳が長引く時は呼吸器内科へ 専門の医師による正しい診断・治療を
  • 保険診療

咳は風邪などの時にありふれた症状だけに、少し長引いてもわざわざ受診しないという人も少なくないだろう。しかし長引く咳には、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺がんのような深刻な呼吸器疾患が潜んでいる場合もある。「ユリクリニック」の山本雅史院長は呼吸器内科を専門とし、肺がん、喘息を含むさまざまな呼吸器疾患の診療を行ってきた。甘く見て放置していると難治化してしまう喘息などはもちろん、多くの疾患が長引く咳の原因になるので、専門の先生に早めに診察を受けることが大切だそうだ。長引く咳の場合の検査や治療法はどうかなど疑問点は多い。それぞれの疾患の検査・治療の流れ、QOL(生活の質)を高めるために治療を続ける重要性について聞いた。

(取材日2021年10月4日/情報更新日2024年2月14日)

咳が気になったらまずは早めの受診を。原因を特定しよう

Q長引く咳にはどんな病気が隠れていることが考えられますか?
A
ユリクリニック さまざまな呼吸器疾患の診療をしてきた山本院長

▲さまざまな呼吸器疾患の診療をしてきた山本院長

咳は風邪の典型的な症状ですが、長引く場合には、それ以外の病気が隠れている可能性があります。3週以上咳が続く場合には、遷延性咳嗽(がいそう)に分類されますが、気管支喘息や咳喘息をまず考えます。マイコプラズマや百日咳などの感染症、タバコを吸う人ではCOPDが疑われるケースもあります。また、副鼻腔炎による後鼻漏や、胃酸が逆流する逆流性食道炎が原因で咳が出ることもあります。見逃してはいけない危険な疾患として肺がんがあります。さらに、間質性肺炎、肺結核、肺非結核性抗酸菌症でも起こりえます。このように原因疾患が多いので、咳が長引く場合には、なるべく早めに専門の医師を受診し原因を特定することをお勧めします。

Q咳が症状の場合、どんな検査を行いますか?
A
ユリクリニック 検査は体に大きな負担はなく、比較的短時間で終了する

▲検査は体に大きな負担はなく、比較的短時間で終了する

上記のように原因疾患が多いため、検査の前に、まずは丁寧な問診による見極めが重要です。過去の病気の有無、喫煙歴、日中あるいは夜といったように咳の出やすい時間帯、痰の有無、息切れの有無、さらに住居環境、ペットの飼育などもお聞きすることにより、おおよその診断ができることが多いです。さらに、聴診を含めた診察も大切です。その後、必要に応じて胸部レントゲン検査や血液検査、呼吸機能検査を行います。胸部レントゲン検査は、肺炎や肺結核、肺がん、COPD、間質性肺炎などの診断に有用です。呼吸機能検査は、喘息やCOPDなどを見つけ出すのに役立ちます。いずれの検査も、体に大きな負担はなく、比較的短時間で終了します。

Q喘息は、どのようにして診断しますか?
A
ユリクリニック 検査結果を総合的に判断して、喘息の診断を行う

▲検査結果を総合的に判断して、喘息の診断を行う

現在の症状や既往歴について詳しく問診をし、聴診にて喘鳴が聞こえるか確認します。その後、上記のさまざまな疾患との鑑別に胸部レントゲン検査は有用です。喘息の主症状である「ゼーゼー」は心不全でも起こることがありますので、高齢者では注意が必要です。また、肺機能検査で肺の機能を調べます。血液検査では、気道炎症により増える白血球の中の好酸球の値や喘息の原因となるアレルゲンを調べる検査である特異的IgEや非特異的IgEなどを調べます。問診、聴診に加えて、こうした検査結果を総合的に判断して、喘息の診断をします。

Q喘息の治療について教えてください。
A
ユリクリニック 喘息は慢性的に気道で炎症が起こる疾患

▲喘息は慢性的に気道で炎症が起こる疾患

喘息は、慢性的に気道で炎症が起こることにより気道が狭くなり、ゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴や呼吸困難が生じる疾患です。そのため、治療は抗炎症薬であるステロイドの吸入薬で炎症を抑えていくのが基本の目的です。さらに、気管支を広げるための気管支拡張薬の吸入薬があります。ステロイドの吸入薬が基本ですが、喘息の重症度に応じて、吸入薬を組み合わせて治療します。また、吸入薬は、使い方がとても大切で、うまく吸入できない場合は効果が出ませんので吸入器具の選択を含めた吸入指導にも力を入れています。また、アレルギー検査でダニ、ハウスダスト、ペットの毛などにアレルギーがある場合には、生活環境の改善が特に重要です。

Q喘息は症状が治まった後も通院しなければいけないですか。
A
ユリクリニック 喘息は発作が起こらなくなっても、定期的に状態のチェックが大事

▲喘息は発作が起こらなくなっても、定期的に状態のチェックが大事

喘息はステロイド吸入薬を含めた吸入薬で治療を始めて、比較的速やかに症状が落ち着くことが見込まれる人も多いです。しかし、症状が落ち着いたとしても喘息の本態である気管支の炎症は消えていませんので、吸入をやめずに続けることが大切です。発作が起こらなくなっても、定期的に状態のチェックをさせていただきたいと思います。また、自宅で客観的な肺機能検査ができる方法としてピークフローメータがありますが、簡単にできますので、自宅で行っていただき、喘息日誌に記載することを勧めています。喘息はきちんと管理すれば、普通の日常生活を送ることが望めますので定期通院と治療を続けてほしいです。

ドクターからのメッセージ

山本 雅史院長

咳は風邪などの時のありふれた症状ですが、長引く咳はつらいものです。当院では、咳が止まらず別の内科へ行ったが治らないという方が受診されます。たかが咳でも、長引く場合には多くの疾患が隠れています。早めに専門の医師に診てもらうことをお勧めします。私も呼吸器内科が専門の医師ですので、気軽にご相談ください。相談しやすい雰囲気を大切に、診察させていただきます。最後に喘息の吸入ですが、正しく吸入していないと働きが不十分になります。吸入しているが改善が乏しい場合は吸入手技の見直しをお勧めします。

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