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こどもの成長発達に影響を及ぼす
いびき、小児睡眠時無呼吸症候群

南新宿クリニック 耳鼻科・小児科

(渋谷区/新宿駅)

最終更新日:2025/07/18

南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 こどもの成長発達に影響を及ぼす いびき、小児睡眠時無呼吸症候群 南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 こどもの成長発達に影響を及ぼす いびき、小児睡眠時無呼吸症候群
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大人だけでなく子どもにも見られるという「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」。いびきをはじめとする病気のサインを見逃さず、早期診断・早期発見することが重要だ。放置しておくと子どもの成長発達に影響するおそれもあるというだけに、親は病気の特徴や治療法について知っておきたいもの。そこで小児のいびき、睡眠時無呼吸症候群に詳しい「南新宿クリニック 耳鼻科・小児科」の木村暁弘院長にわが子を守るための睡眠時無呼吸症候群の注意点を聞いた。

(取材日2025年5月22日)

放置されやすい小児の睡眠時無呼吸症候群。病気のサインを見過ごさないで

Q睡眠時無呼吸症候群はどんな病気ですか?
A
南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医の院長

▲日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医の院長

睡眠中に気道が狭くなる、あるいは塞がってしまい、呼吸状態が不安定になる睡眠障害の一つです。気道が狭くなると咽頭が振動し、いびきが生じます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)には気道が狭くなる閉塞性と、気道は狭くならずに一定の周期で呼吸と無呼吸を繰り返す中枢性とがあります。睡眠時無呼吸症候群と診断される人の多くが閉塞性です。また、小さなお子さんは自らの症状を訴えることが難しいので、そばにいる親御さんが病気のサインを見逃さないことが重要。わかりやすいのは睡眠時のいびき、口を開いて寝ている、頻繁に寝返りをする、寝汗、夜尿症、咳や嘔吐で起きてしまうなどです。さらに重症だとチアノーゼを起こす場合もあります。

Q放っておくとどんな問題があるのでしょう?
A
南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 ホームケアや環境整備など、親身なアドバイスもしてくれる

▲ホームケアや環境整備など、親身なアドバイスもしてくれる

深い睡眠が得られないため、成長ホルモンが十分に分泌されず、低身長や低体重、逆に肥満など身体の発育に影響することがあります。また、日中に集中力が落ちて注意が散漫になり、多動性障害を引き起こしたり、学業成績が伸び悩んだりすることもあります。ほかにも寝つきや寝起きが悪い、一度昼寝をすると2〜3時間寝てしまうというように睡眠・覚醒リズムが狂ってしまうお子さんも多いようです。このような子どもの成長発達に影響を及ぼす睡眠時無呼吸症候群をきちんと治療することで、体の代謝の改善につながりバランスの取れた体格となることが望め、学業成績の向上も見込めることがあると報告されています。

Q診断方法を教えてください。
A
南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 これまでに培ったノウハウをもとに検査・診断を行う

▲これまでに培ったノウハウをもとに検査・診断を行う

まずはウェブ問診も併用してお子さんの状態を伺い、携帯電話などで録画・録音していただいたお子さんの睡眠時の様子を確認しながらいびきの音を聞くビデオ解析も導入し、診断につなげています。ビデオ解析は学会でも有用性が報告されている観察法です。録画は最も苦しそうに見える時間を30秒~5分程度撮影すれば良いのですが、頑張って呼吸をしようとして胸が大きくへこむ場合があるので、お子さんのパジャマを上半身を取った状態での撮影が理想です。検査は小児向けの細い内視鏡を鼻から挿入して、奥にあるアデノイドの大きさを確認します。このときお子さんが嫌がることがありますが、親御さんの協力もあれば短時間に挿入できます。

Qどんな治療法がありますか?
A
南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 大切な子どものために、気になることは気軽に相談したい

▲大切な子どものために、気になることは気軽に相談したい

重症な場合は手術ですが、小さなお子さんには負担になりますので、まずは点鼻薬と飲み薬による薬物療法となります。点鼻薬はステロイドが入っているもの、飲み薬は抗アレルギー薬ですね。ステロイドと聞いて抵抗を感じるかもしれませんが、点鼻薬は最長でも3ヵ月間、局所のみに使用するため、全身への移行は非常に少ないのでご安心ください。当院では小児の睡眠時無呼吸症候群の最大の原因である「アデノイド肥大」に注目し、診断・治療を行っています。治療が始まると内視鏡でアデノイドの大きさと睡眠状況を定期的にチェックし、改善をめざします。このように体系立てて小児の睡眠時無呼吸症候群を診ているクリニックはまだ少ないと思います。

Q薬物療法で効果がない場合、どのような手術を行うのでしょう?
A
南新宿クリニック 耳鼻科・小児科 日本アレルギー学会アレルギー専門医の副院長

▲日本アレルギー学会アレルギー専門医の副院長

全身麻酔をしてアデノイドと口蓋扁桃を切除します。入院期間は1週間から10日程度。多くの場合、手術での改善が見込めますが、原因が複数ある場合は改善が見られないこともあるので、原因に合わせた別の治療が必要となります。その例として多いのがアレルギー疾患との関連。例えば解剖学的にまだ口呼吸ができない小さなお子さんがアレルギー性鼻炎で鼻詰まりになると、無呼吸状態になってしまうことがあります。そういったことも多いのでアレルギーの検査、治療も必要なら並行して行っていきます。

ドクターからのメッセージ

木村 暁弘院長

小児のいびきや無呼吸は実際はかなり多いのですが、見過ごされるケースがほとんどで、知らず知らずのうちに大切なお子さんの成長発達に響いていることがあります。そうなりますと生涯にわたって心身に大きな影響を及ぼしかねないので、早期診断・早期治療は親御さんの大切な役目といえるでしょう。正常な鼻呼吸と睡眠は健やかな子どもの成長発達を助け、高いQOL(生活の質)につながっていきます。耳鼻咽喉科と小児科を併設する当院では耳鼻咽喉科医と小児科医が連携し、専門性の高い診療が可能となっております。お子さんのいびきや睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は気軽にご相談ください。

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