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できるだけ自分の力で長く歩くための
骨粗しょう症の治療と予防

井上整形外科クリニック

(立川市/立川駅)

最終更新日:2021/10/12

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  • 保険診療

超高齢社会の中で注目される「骨粗しょう症」。自覚症状がないため知らないうちに進行し、やがて転倒がなくてもくしゃみなどのわずかな衝撃でも大腿骨などが骨折しやすくなる。また自分の体重に背骨が耐えきれなくなり、気づかないうちに背骨がつぶれる「いつの間にか骨折」が起こることも多く、1ヵ所でも骨折すると周りの骨に負担がかかってさらに骨折しやすくなり、背中や腰が曲がり、歩行が困難になるという。高齢になっても元気に自分で歩いて、買い物などにも出かけられるようにするためには、「骨粗しょう症」の適切な治療や予防が不可欠だ。そこで立川エリアで骨粗しょう症診療に注力する「井上整形外科クリニック」の井上浩一院長に取材した。運動や生活習慣も重視した骨粗しょう症対策を参考にしてみてほしい。

(取材日2019年7月11日)

精密な検査や適切な治療、運動や生活習慣の改善で元気に歩ける体づくりを

Q骨粗しょう症とは、どのような病気ですか?
A
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▲高齢になっても元気でいるため、骨粗しょう症の治療や予防が必要

骨粗しょう症は、骨の強度が低下し骨折しやすくなる病気です。骨は古い骨が壊される「骨吸収」と、新しい骨が作られる「骨形成」を繰り返して一定の形を保っています。この骨の新陳代謝には、女性ホルモンのエストロゲンが関わっているため、女性の場合、閉経後にエストロゲンが減少すると吸収と形成のバランスが崩れ、骨量が減少して骨粗しょう症になりやすいのです。進行すると背骨や大腿骨、腕のつけ根の骨、手首などを骨折しやすくなります。背骨の骨折の多くは「いつの間にか骨折」といわれ、1ヵ所骨折すると次々と起こります。背骨が曲がるのは姿勢の悪さではなく、背骨の形自体が変形しているためで、極端に運動機能が低下していきます。

Qどんな人が、骨粗しょう症になりやすいのですか?
A
2

▲院長は患者本位の診療を心がけている

まず女性ですね。加齢に伴い誰でも骨の量は減ってきますが、女性はもともと骨が細い上に、閉経によって骨の代謝に関わる女性ホルモンの分泌が減るため発症しやすいのです。また別の病気や薬によって骨粗しょう症にかかりやすくなることもあります。例えば、骨形成を促す働きがあるインスリンが不足する糖尿病、甲状腺ホルモンの働きによって骨吸収が進むことがあるバセドウ病(甲状腺機能亢進症)などです。膠原病やリウマチの治療に使うステロイド剤は、骨の量と質を低下させることもあります。また骨は圧力がかからないと強くならないので、痩せている人や車ばかり乗って歩かない人は骨量が下がりやすく、骨粗しょう症になりやすいといえます。

Q骨粗しょう症の診断には、どのような検査が必要ですか?
A
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▲穏やかな口調で丁寧に説明してくれる院長

骨粗しょう症は、骨の形、脊椎の形、骨密度、骨代謝マーカーの測定などにより診断されます。最近、骨密度測定に標準的に用いられるDXA(デキサ)法は、エネルギーの低い2種類のエックス線を使って骨量を測定する方法で、背骨の腰に近い部分(腰椎)と大腿骨近位部の2ヵ所の測定が推奨されています。当院でも、まずDXA法を用いて腰椎と大腿骨の骨密度検査を行います。骨折は本人が自覚していない場合もあるため、背骨を中心としてエックス線写真を撮り、骨折や骨の変形の有無、鬆(す)が入ったように骨がスカスカになる骨粗しょう症化の有無を確認します。血液検査で骨代謝マーカーをチェックすることもとても大切な情報になります。

Qどのような治療を行うのですか?
A
4

▲充実したリハビリテーションルーム。リハビリに通う患者は多い

骨粗しょう症の治療は、骨密度の低下を抑え、骨折を防ぐことが目的です。ここ数年で骨粗しょう症に関してさまざまな薬が開発されていますので、どの薬をどのような順序で使うかを選択することが大切です。加えて、食事指導や運動療法も並行し、骨強度を高めることも必要です。例えば椅子にドスンと座るのではなく、スクワットのようにゆっくり腰を下ろすなど、日常生活の指導が重要。本格的な運動療法が必要な方には、リハビリテーションを受けていただきます。また歯周病になると骨粗しょう症が進行するリスクが高まったり、治療に使える薬も制限されたりすることがあります。当院では、地域の歯科や他の診療科と連携を取り治療を行っています。

Q予防のために気をつけることは?
A
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▲骨粗しょう症の予防や早期治療に取り組んでほしいと語る院長

骨粗しょう症は生活習慣に深く関わる病気です。日頃から背骨の適切な配列を意識し、猫背になっていたらバランスの良い位置に背筋を戻し、正しい姿勢を心がけることが大切です。また肋骨を上げて胸郭を開くと首や肩の位置が整うので、肩凝りや腰痛も起きにくくなります。ジムなどで運動するのも良いですが、立ったり座ったり、歩いたりという動作も工夫し、下肢の筋力運動量を増やすことが重要です。ただし骨粗しょう症の治療中の方や膝に痛みのある方は、運動開始前に医師に相談してください。食生活ではタンパク質やカルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど骨の形成に役立つ栄養素を積極的に取れるよう、バランスの良い食事を心がけましょう。

ドクターからのメッセージ

井上 浩一院長

骨粗しょう症の適切な治療や予防は、転倒骨折による寝たきりを防ぎ、健康寿命を延ばすために何よりも役立つと考えて、当院は開業当初から骨粗しょう症の診療に力を入れてきました。最近も、先進の骨密度検査機器を導入し、精密な検査が行えるように体制を整えたところです。また、最近では若い人でも姿勢の悪さから、すでに背骨が変形しているケースが増えており、早いうちから骨粗しょう症が進行してしまうのではないかと危惧しています。特に女性の場合は30~40代のうちから骨密度検査を受け、骨粗しょう症の予防や早期治療に取り組んでほしいと考えています。

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