見逃しがちな涙目や目やにの異常
低侵襲の手術で改善をめざす
玉城眼科
(江戸川区/小岩駅)
最終更新日:2026/05/07
- 保険診療
悲しくないのになぜか涙があふれ出てくる、いつも涙目になっていてアイメイクが取れやすい、などといった症状で悩んでいる人も多いのではないだろうか。年齢のせいだから仕方ないと諦めたり、涙目というだけで眼科に行って良いのか躊躇したりすることもあるはずだ。実はこのような症状は、涙道閉塞症という病気から引き起こされている場合も多く、眼科で治療を受けられる。ただ、涙道閉塞症に対応できる医療機関が限られているのも事実だ。そんな中、大学病院レベルの手術体制を整えている「玉城眼科」は、地域にありながら涙道閉塞症に対する手術を積極的に行っている。玉城和範副院長に涙道閉塞症とその手術について詳しく解説してもらった。
(取材日2026年4月17日)
目次
涙管チューブ挿入術で涙の流れをスムーズにして涙目の改善をめざす
- Q涙や目やにが止まらない症状について教えてください。
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A
▲清潔な診察室前
涙や目やにが止まらない症状は、原因によって2つのタイプがあります。1つが分泌性流涙で、ドライアイや結膜炎、角膜疾患、逆さまつげなどの眼瞼疾患などによって二次的に涙が多く出てきてしまう状態です。その場合は、原疾患の治療がメインとなります。もう1つが導涙性流涙で、涙の通り道が閉塞し、いつも涙目でウルウルしている、また涙があふれ出て常にハンカチで拭かないといけないといった症状が特徴です。涙だけでなく目やにも一緒に出ることもあり、目の周りがただれてしまう場合もあります。最初は少量でも放置するとだんだんその量が増えていきます。このような症状がある方は、涙の通り道に何らかの疾患があることが考えられます。
- Qその涙の通り道の病気について教えてください。
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A
▲「困ったら早めの受診を」と話す先生
涙は、上まぶたの上外側にある涙腺から分泌され、目の表面を潤した後、目頭にある涙点から涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻の中に流れていきます。この涙の通り道を涙道と呼びます。涙道が狭くなったり詰まったりする涙道閉塞症が起きると、涙がうまく排出されず行き場のなくなった涙があふれてしまいます。この涙道閉塞症は、加齢とともに発症しやすく、女性に多いことも特徴です。アレルギー性結膜炎やプールなどの塩素の影響、緑内障点眼薬などとも関連があると考えられています。また、涙道の下流ともいえる鼻涙管が詰まると、涙嚢が細菌感染し慢性涙嚢炎を引き起こし目やにも多く出るようになります。
- Q涙目の治療にはどのようなものがあるのですか?
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A
▲模型を使用して涙道の説明をしている
最初にお話しした結膜炎や角膜疾患、ドライアイなどによる分泌性流涙の場合は、それぞれ目の疾患に合わせた点眼薬による治療や刺激物への対処によって涙目の改善を図ります。一方、涙道閉塞症による涙目の場合は、専門的な手術が必要となります。手術には2種類あり、一つは狭くなっている涙道にシリコン製のチューブを挿入・留置する涙管チューブ挿入術です。当院では涙道内視鏡を用いて、涙道の状態を丁寧に観察し、安全に配慮した精密な手術を行っています。もう一つ、閉塞が広い場合やチューブ挿入術を数回行っても再発する場合などに対して、新しい涙道バイパスを作る涙嚢鼻腔吻合術があります。
- Qこちらで行っている涙管チューブ挿入術について教えてください。
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A
▲安全に配慮しながら手術を行う
点眼麻酔と目頭に注射麻酔をした後、目頭にある涙点から鼻腔まで、直径1mmほどの涙道内視鏡を挿入し、涙道内を詳細に観察しながら閉塞部分を広げていきます。ただ広げただけでは再び閉塞してしまうため、涙道内にシリコン製のチューブを留置します。手術にかかる時間は約10分から15分が目安で、低侵襲の手術です。片側の目だけ症状のある方は、片側の目だけ手術を行いますが、両目に症状のある場合は日程を開けて片側ずつ行います。シリコンチューブは、涙道を広げておくために留置するもので、中が空洞になっているのではなく、涙はチューブの周りを流れていく仕組みになっています。
- Q手術を受けた後はどのように過ごすべきでしょうか。
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A
▲術後もこまめに経過観察を
涙管チューブ挿入術を行った1週間後に受診し、涙道を涙が流れているか検査するとともにチューブの清掃も行います。その後、2週間後、1ヵ月後といった頻度で定期的に通院し、術後管理します。術後すぐは鼻のあたりに少しゴロゴロした違和感を覚えたり、目やにが出たりする場合もありますが、徐々に落ち着いてきます。また、手術後は、特に行動制限もなく、普段と同じ日常生活を送れますので、より気楽な気持ちで手術を受けていただけるのではないかと思います。3ヵ月たったらチューブを抜いて治療は終了となります。

