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歯列の乱れや口呼吸の原因にも
小児で増える口腔機能発達不全症

歯科さめじま

(横浜市戸塚区/東戸塚駅)

最終更新日:2024/10/25

歯科さめじま 歯列の乱れや口呼吸の原因にも 小児で増える口腔機能発達不全症 歯科さめじま 歯列の乱れや口呼吸の原因にも 小児で増える口腔機能発達不全症
  • 保険診療

食べ物がうまく飲み込めない、音を立てて食べる、いつも口を開けている、舌足らずな話し方になる……。こうした子どもの様子は、単なる癖や行儀の悪さではなく、食べる・飲み込む・話すといった口腔機能が十分に発達していない「口腔機能発達不全症」という病気の可能性があるという。以前から子どもの口腔機能を注視してきた「歯科さめじま」の鮫島佳子院長と武田真先生は「やわらかい食事、誤った授乳・離乳食の与え方なども口腔機能の発達に影響します」と注意を促す。放置していると歯列の乱れや顎の未発達にもつながるとされ、早期に発見して口腔機能の発達を促す適切なトレーニングを行うことが重要だ。そこで鮫島院長、武田先生にこの病気を見つけるポイント、診療の方法などを詳しく聞いた。

(取材日2024年7月18日)

子どもの全身の健康まで考えるクリニックで口腔機能発達不全症の診断・対処を

Qこちらのクリニックは小児歯科にも力を入れているのだとか。
A
歯科さめじま キッズルームがあるだけでなく、託児サービスも用意

▲キッズルームがあるだけでなく、託児サービスも用意

【鮫島院長】当院では主に3人の中堅歯科医師がお子さんを担当し、口腔筋機能療法(MFT)も行える矯正専門の歯科医師を加え、チームで診療する点が強みだと思います。お子さんや保護者の方に真摯に対応するのはもちろん、悪くなった歯だけでなく、診療室に入るときの表情、話し方、口呼吸をしていないかなど全身を診ています。気になる点は保護者の方に伝え、ご家庭での食事や歯磨きに加え全身の健康に影響する生活習慣の改善もアドバイス。ただ、お子さんはご家庭の様子を見て育つので、まずは親御さん自身が口の中をきちんとケアすることが、お子さんの口腔内を良くすることにつながります。ぜひ親子で口腔内環境への関心を高めてください。

Q子どもの口の中で虫歯や歯並び以外の注意点を教えてください。
A
歯科さめじま 自身も子を持つ親、小児歯科をメインに診療する武田先生

▲自身も子を持つ親、小児歯科をメインに診療する武田先生

【武田先生】噛み方はおかしくないか、吸い込む・飲み込むがしっかりできるか、指しゃぶりや口ぽかんの癖はないか、などに注意してください。心当たりがあるなら、お子さんは「口腔機能発達不全症」かもしれません。食べこぼしが多い、ピチャピチャと音を立てて食べる、噛まずにすぐ飲み込む、食べるのが遅い、偏食、舌足らずや滑舌が悪い状態なども要注意です。【鮫島院長】お子さんの虫歯や歯並びには気をつけても、食べ方など生活習慣を気にされる方は少ないようです。まずは日本歯科医学会のチェックリストでお子さんの状態を確認してください。2つ以上当てはまれば口腔機能発達不全症と診断されることが多く、保険適用で診療が可能です。

Q口腔機能の発達が遅れてしまう要因は何でしょうか?
A
歯科さめじま 子どもの口腔機能におけるポイントは普段の生活の中にある

▲子どもの口腔機能におけるポイントは普段の生活の中にある

【武田先生】口腔機能の発達にはトレーニングが必要なので、授乳や離乳食の際に力を入れて吸ったり飲み込んだりする機会が少ないと、発達不全になる可能性があります。離乳食は口の中に流し入れるのではなく、口の中のスプーンをゆっくりと引き抜く感じで、お子さんが自分で食べ物を飲み込めるようにして嚥下機能の発達を促してください。【鮫島院長】最近はやわらかい食べ物ばかりで、歯で噛んだりすりつぶしたりができないお子さんも見ます。口腔機能が十分に発達しないと、顎の成長が遅れて歯並びの乱れにつながることもあり、顎の小ささから舌が適切な場所に収まらず、就寝時に喉奥へ落ち込むことによる睡眠時無呼吸症候群も懸念されます。

Q口腔機能発達不全症に対してどんなアプローチが可能ですか?
A
歯科さめじま 子どもが小さい頃から口腔機能についての意識を持ってほしい

▲子どもが小さい頃から口腔機能についての意識を持ってほしい

【武田先生】唇を閉じて舌を口の中でぐるぐる回したり、口を大きく開けて舌を突き出したりする「あいうべ体操」は口腔機能の発達が期待でき、自宅でも手軽にトレーニングが可能です。口腔機能がより未発達なお子さんには、矯正歯科医師によるMFTでのさらなる対策も考えられます。【鮫島院長】歯科医師の指導のもとで口唇閉鎖力や口輪筋などを鍛える装置類も当院では使用しています。ただ、地道なトレーニングを続けるのはお子さんにとって大変なこと。できれば小さい頃から口の周りや舌の筋肉をうまく使えるよう、親御さんは授乳や離乳食のときも口腔機能を意識してください。

Q先生方が小児の診療で大切にされていることを教えてください。
A
歯科さめじま 保護者自身の口腔ケアも重要

▲保護者自身の口腔ケアも重要

【武田先生】お子さんに怖い思いや治療への苦手意識を持たせないことです。お子さんが治療を嫌がるようなら、最初の数回は話したり治療器具に触れてもらう時間に充てるなど、工夫をしています。ただ、 そもそもお子さんの歯医者デビューが虫歯治療とならないよう、2歳半~3歳の間に一度検診に来ることもお勧めしていますね。【鮫島院長】小さなお子さんの口腔ケアは親御さんの責任という考えから、口腔機能発達不全症をはじめ、噛み合わせ、食事内容、食べ方の癖、口呼吸など、注意して見てほしい点を丁寧にお伝えします。そして何よりも大事なのは親御さんの仕上げ磨き。小学校卒業までは続けてほしいとお話ししています。

ドクターからのメッセージ

鮫島 佳子院長、武田 真先生

【鮫島院長】まれに「子どもに甘いものは食べさせない」と話される方もおられます。しかし糖分は体に必要なものであり、「あれもこれも駄目」と引き算ばかりでは親子ともに大変でしょう。口腔機能の発達にはガムなどで噛む力をつけることも大切。今は口腔ケアに有効的な食品も多いので、上手に活用して楽に子育てをしてください。私たちは歯科の専門知識と技術で皆さんの子育てを応援します。【武田先生】出産後の親御さんはとても忙しく、口腔機能の注意点などをお伝えできないことも多いです。当院では妊婦健診でそうした情報もご紹介させていただきますし、ご自身に歯の病気がある場合は、安定期の間に絶対に完治させていただきたいです。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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