ポリープや悪性腫瘍を早期発見・早期治療
大腸内視鏡検査
ニコタマ大腸・肛門クリニック
(世田谷区/用賀駅)
最終更新日:2024/11/05


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近年、増加傾向にある大腸がん。原因にはさまざまな要素が絡み合っているが、今後も罹患者数は増え続けるのではないかと予想されている。「大腸がんの悪化を予防するには、内視鏡検査による早期発見、早期治療が非常に重要です」と話すのは、「ニコタマ大腸・肛門クリニック」の院長であり、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医である黒田敏彦院長。大腸内視鏡検査における患者負担を軽減するために、ワンストップの診療や不快感の緩和などに注力しながら、多くの検査実績を積んできたという。今回は、そんな黒田院長に大腸内視鏡検査について解説してもらった。
(取材日2023年5月8日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q大腸内視鏡検査でわかるのはどのような病気ですか?
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A
一つは良性・悪性の腫瘍性の病気です。一般的なものだと大腸ポリープ、大腸がんが挙げられます。あとは炎症性の疾患である潰瘍性大腸炎やクローン病などの診断にも内視鏡検査が役立ちます。当院では検査を行ってポリープが見つかった場合は、患者さんがクリニックに足を運ぶ回数をできるだけ少なくできるよう、よほど大きなものでない限り検査中に切除します。1回の検査で切除するポリープの数は、原則5個までとしていますが、場合によっては10個近く取る場合もあります。明らかに悪性腫瘍とわかるものや当院では切除できない大きさのポリープが見つかった場合は、東京大学医学部附属病院などの専門の医療機関にご紹介しています。
- Q内視鏡検査時の感染リスクについてはいかがでしょう。
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A
非常に重要なポイントです。内視鏡検査は粘膜に直接アプローチする検査なので、当院ではすべての内視鏡検査において日本消化器内視鏡学会が推奨する次世代の高水準消毒薬を使用しているほか、内視鏡洗浄機をフルサイクルでかけて滅菌消毒を実施しています。また、ポリープ切除に用いる器具はすべて使い捨てのディスポーザブル製品を用いて、患者さん一人ひとりに新品を使うなど、感染症の予防に努めています。
- Q痛みはありますか? また検査では鎮静剤を使いますか?
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A
当院では7~8割の方が鎮静剤を望まれますが、鎮静剤あり・なしのどちらも対応可能です。また、鎮静剤を使う程度も弱めと強めの2段階で選べます。痛みの感覚は人それぞれですから、不安のある方は鎮静剤の投与がお勧めです。鎮静剤の使用に心理的な抵抗感のある方も多いのですが、当院の弱めの鎮静剤は少しお酒を飲んだくらいの感じをめざしますので、お話もでき、検査の様子もモニターでご覧いただけます。一方、強めの鎮静はうとうとと眠ってしまう程度の調整をめざします。寝ている状態での検査も可能です。鎮静剤なしで検査を始めてみて、途中で「やはり鎮静をしたい」とおっしゃる方には、検査中に注射をするなど柔軟に対応します。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1事前来院
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検査に備えた事前来院では、黒田院長による問診があり、肛門にも症状があるときは肛門の診療も受ける。たとえ痔の不安があっても、きちんと診てもらってからの検査なら安心だろう。それらが終わったら、看護師から当日の内視鏡検査の流れや下剤の服用方法、検査前・検査後の注意点についてレクチャーを受ける。検査や下剤の服用、体調に関して、わからないことや不安な点があれば、この時にしっかり聞いておこう。
- 2前日または当日の朝、自宅で下剤を服用しクリニックへ
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同院では、薬液の量が1Lの新しい下剤を第一選択肢としている。薬剤と、水もしくは茶を計2L飲み、腸内をきれいにしてから検査に臨む。飲み方は、当日朝にすべて飲みきる方法だけでなく、前日夜と当日朝に半量ずつ分けて飲む方法があるため、大量の下剤を一度に飲むのが苦手な人も安心だろう。もちろん、従来からある4種類の下剤も常備されており、おのおのの希望に沿ったタイプを選択できる。
- 3鎮静剤注射後、いよいよ内視鏡検査スタート
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鎮静剤注射後まもなく内視鏡を挿入。カメラは5~10分ほどで大腸の一番奥の盲腸まで到達するので、あとはカメラを引き抜きながら、じっくりと大腸内の各部を観察していく。壁面のモニターに映し出された画像を見ながら黒田院長がその都度解説してくれる。検査時にポリープが見つかった場合、同院ではほとんどをその場で切除しているという。
- 4リカバリールームで休憩後、結果を聞く
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検査後はリカバリールームへ移動して、1時間ほどゆっくりと体を休める。その後、診察室で結果の説明が行われる。もし鎮静剤を使用していなければ休憩を挟まず、結果を聞いた後すぐに帰宅することも可能だ。結果説明では、検査時の画像を写真で振り返りながら、黒田院長が各部位の名称やその様子について解説してくれる。ポリープ切除などを行った場合は、病理検査の結果が出る2週間後以降に再度来院して結果の説明を受ける。
- 5検査後は医師の指示に従って過ごす
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ポリープ切除などがなければ、検査後の飲食制限や生活上の注意は特にない。一方、ポリープを切除した場合、以前は切除後1週間程度は出血リスクがあるため旅行や飲酒を避ける必要があったという。しかし、近年はコールドポリペクトミーという切除法を採用することで、検査当日の禁酒以外、ほぼ生活の制限なく過ごすことが可能になった。すべての人に行えるわけではないが、同院ではほとんどの場合この方法で切除を行うという。
自由診療費用の目安
自由診療とは大腸内視鏡検査/2万1000円~