広村 竣 先生の独自取材記事
THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC
(横浜市神奈川区/横浜駅)
最終更新日:2024/12/09
横浜駅の複合施設「THE YOKOHAMA FRONT」内にある「THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC」。同院で小児科を担当するのが、広村竣先生だ。快活で親しみやすい印象の広村先生は、日本小児科学会小児科専門医として、さまざまな医療機関で研鑽を積み、うち3年間は新生児集中治療室にて勤務するなど豊富な診療経験を持つ。科学的根拠に基づいた治療を高い質で提供したいという広村先生。子どもと接するときに心がけていることがあるという。同院の特徴と合わせて詳しく聞いた。
(取材日2024年11月27日)
来院から会計まですべて個室で対応
小児科にはどういった患者さんがいらっしゃるのでしょうか。
小児科は0歳から15歳頃までの子どもの疾患を総合的に診る科です。風邪やインフルエンザ、マイコプラズマ肺炎などの急性疾患を中心に、乾燥やアトピー性皮膚炎などで肌にトラブルがある方、健診やワクチン接種で来院する人も多いですね。お子さんの健康のことで気になることがあれば基本的に何でもご相談いただければと思います。当院は皮膚科と整形外科も併設しておりますので、お子さんがケガをした場合、皮膚科や整形外科と連携して対応が可能です。
個室での診療と伺いました。詳しく教えていただけますか?
完全個室での対応を可能としているのは当院の大きな特徴です。ご予約いただいた患者さんは、診察を待つところから会計まですべて個室で完結する仕組みです。ご予約いただいた時間に来院し、診療室内で待機、順番になったら医師が訪室し、診察終了後に処方箋などを受け取り帰宅という流れです。ベビーカーや荷物などを持って移動する必要がないため、親御さんの負担も少なくなります。他の患者さんとの接触で感染症を心配される場合も多いですが、その点でもご安心いただけると思います。プライバシーにも配慮していますので、待ち時間に他の患者さんとの接触を最小限にすることも。予約外の対応も行っておりますので、気軽にご来院ください。お子さんが体調不良のときは、親御さんも同時に患っていることも少なくありません。お子さんと一緒に親御さんの診察もいたしますので、親御さんの体調についてもご相談ください。
その他診療や設備に特徴はありますか?
年末年始などを除き、土日祝日含め毎日診療を行っています。お子さんは急に体調を崩して、風邪をひくことも多いので、毎日診療をしていることは強味だと思っております。診療は基本的に小児科を専門とする医師が担当します。小児科は子どもの総合診療を行うので、幅広い知識が必要。子ども特有の疾患もあるため、知識と経験のある医師にかかるとより安心いただけるでしょう。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの一般的な感染症の迅速検査に加え、小児科でレントゲン検査を受けられるのも珍しいことかもしれません。咳などの症状や、治療が長引いていて心配などございましたら、気軽にご相談ください。また、お子さんがなるべく楽しんで病院に来られる雰囲気づくりをしており、ワクチンや検査を頑張ったお子さんには、カプセルトイができるように準備しております。
治療の必要性や薬の作用をしっかり伝えることを重視
広村先生はこれまでどういった研鑽を積まれてきたのでしょうか。
日本医科大学を卒業し、都立大塚病院での初期研修修了後、小児科の医師としてのキャリアをスタートさせました。慶應義塾大学病院の小児科医局に入局し、そこから3年間は、小児科医として関東圏内の中核病院にて研鑽を積みました。日本小児科学会小児科専門医を取得後、新生児部門へ進み、総合病院の新生児集中治療室(NICU)で計3年間学びました。NICUは生まれつき病気がある子や未熟児で生まれた子を集中的に診るところです。学生時代にNICUを見学し、500gに満たない赤ちゃんが懸命に生きている姿に感動したことがきっかけで新生児部門に進みました。未熟児で本当に小さく生まれてきた赤ちゃんが頑張って生きる姿に胸を打たれましたし、普通のお子さんと同じく成長できるように手助けするという仕事にやりがいを感じました。
なぜ小児科の医師になろうと思ったのですか?
小児科へ進もうと思ったのは、小さい頃に通っていた小児科の先生の影響ですね。近所のクリニックの先生で、ユーモアがあり、親しみやすく優しい先生でした。年齢は私の両親より少し上だったと思います。当時の私にとって、そのクリニックを受診することは楽しいことの一つでした。病院は病気を診てもらうために行く場所ではありますが、子どもにとっては親や幼稚園、学校以外で大人に接する特別な場所だと思います。そうした場所が安心できて、楽しい場所であることは非常に重要。私もその先生と会うのが楽しみだった記憶があるので、自分もそんな小児科の医師になりたいと思っています。
診療を行う上で心がけていることはありますか?
治療の必要性や、薬の作用についてしっかり説明をするということです。小児科は赤ちゃんも診るので、説明の中心が親御さんになることも多くあります。しかし、小学生や中学生になると、本人が理解することも可能です。ですので、そうしたお子さんには、病気や薬の作用をわかりやすい言葉で伝わるように説明します。治療を受ける本人が治療の意味や薬の作用を理解していないと、正しく薬を使用できなかったり、治療をやめてしまったりするからです。お子さん本人が治療へ積極的になれば、親御さんの負担も減るでしょう。診療が忙しくなると、患者さん一人ひとりへの丁寧な説明が難しくなりますが、当院では予約制にすることでその問題を解消したいと考えています。その上で個室対応を取り入れることで、ゆとりのある診療が可能となりました。落ち着いた環境であれば、お子さんも親御さんも相談しやすくなりますし、医師の話に耳を傾けやすくなると思います。
小児科は子どもの総合診療を担う。何でも相談を
なかなか自分のことを言葉にできないお子さんもいると思いますが、先生はどう対応されていますか。
確かにそうしたお子さんもいらっしゃいます。特に初診の場合、初めて会った大人に自分のことを打ち明けてほしいというのは、無理がありますよね。私はそうしたお子さんには、すべてお話ししてもらわなくていいと思うんです。何度か通院する中で関係性をつくっていって、徐々に心を開いてもらえればいいと思っています。お子さんと関係性がつくれるまでは、親御さんの力が不可欠です。お子さんが家でふとしたときに発した言葉や、些細な変化を捉えていただき、医師に教えていただければと思います。病気や治療に関係することかわからなくても結構です。一見関係ないようなことも、治療の大きなヒントとなることがあります。また、親御さんに対する説明が多くなったとしても、最後はお子さんに語りかけることを欠かしません。あくまでも治療の主体はお子さんだからです。そのことを、お子さん本人にも、親御さんにも強調する意味で語りかけるようにしています。
これまでの経験の中で、印象に残る患者さんはいらっしゃいますか?
たくさん思い浮かびますね。語りかけることの重要性という意味では、薬の正しい使い方をご理解いただいた経験が印象に残っています。アトピー性皮膚炎を患っているお子さんで、なかなか良くならないとお困りの状態だったのです。薬の正しい塗り方を伝え、それを守っていただいたことで快方へ向かうことが望める状況となり、みんなで喜びました。お子さんの治療は実はシンプルなんです。そのシンプルな治療を、どこまで質高くできるかということにかかっています。例えば薬の塗り方一つにしても量や頻度など、症状や疾患によって細かく異なります。治療のガイドラインには、科学的根拠に基づいた推奨される塗り方が示されているので、それをしっかり伝えなければなりません。本来は当たり前のことですがおろそかになりやすい部分でもあるので、当院でも特に注意したいと思っています。
最後に読者へメッセージをお願いします。
お子さんも親御さんも、困ったとき、気軽に相談できるクリニックでありたいと思っています。小児科の医師はお子さんの病気についてはもちろんのこと、育児や子どもの成長についての知見も豊富です。離乳食はどうしたらいいか、ミルクはいつやめるべきか、病気ではないことでも気軽にご相談ください。医師は親御さんと一緒にお子さんを見守るサポーターですので、一緒にお子さんの成長を応援させていただきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/1万1000円~