黒沼 亜美 先生の独自取材記事
THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC
(横浜市神奈川区/横浜駅)
最終更新日:2024/08/30

横浜駅きた西口デッキ直結の複合施設「THE YOKOHAMA FRONT」の3階に、2024年5月に開業した「THE YOKOHAMA FRONT BAYSIDE CLINIC」。日本皮膚科学会皮膚科専門医である黒沼亜美先生が診療する皮膚科に加え、整形外科や小児科にも対応できるのが同院の強みだ。500平米ほどの広い空間で、各診療科を専門とする医師が診療を担当する。いずれの診療科も医師は複数人の体制で、土日祝日も休まず診療。エックス線撮影や小児の採血、また医療モール内という特性を生かした他院との連携もスムーズだ。横浜をこよなく愛する黒沼先生に、同院の特徴や他科との連携。また専門である皮膚科診療について話を聞いた。
(取材日2024年6月10日)
横浜駅直結。整形外科・皮膚科・小児科と幅広く対応
横浜駅から直結で通いやすい立地ですね。

当院があるのは、横浜駅きた西口2階から直結のタワーマンションの3階。2024年5月の開業当初は建物の一部がまだ建設中で、そのような中でご来院くださった患者さんには感謝の気持ちでいっぱいです。新規開業ではありますが本牧にある本院で経験を積んだスタッフがそろっており、丁寧なご案内を心がけています。電話かインターネットでご予約いただけると、あまりお待たせせずにご案内が可能ですが、急な不調など、ご予約のない方にもできる限り対応しています。院内設計では天井を高くして広々と、また木材を使用して温かみある空間づくりを意識しました。患者さんにはリラックスしてお過ごしいただけるとうれしいです。
こちらでは、整形外科・皮膚科・小児科と、すべて診ていただけるのでしょうか?
はい。それが当院の強みです。とても便利な場所で約500平米ほどの広い空間ですので、私の専門である皮膚科だけでなく、整形外科と小児科も含めて総合的に診られる環境を整えました。受付は3科とも共通で、診療は各診療科とも専門の医師が担当。安心安全で高い質の医療の提供をめざし、患者さんのニーズに合わせた柔軟な対応に努めています。精密検査や大がかりな治療にも迅速につなげられるよう、病診連携も強化しました。いずれの診療科も医師は複数人の体制で、土日祝日も休まず診療を行っています。
複数の科にまたがる症状も多いのでは?

そうなんです。整形外科や小児科の患者さんが、患部の湿疹などに悩んで皮膚科を受診されることも多々あります。足が痛いからと整形外科を受診したら、実はうおのめができていたというようなときは、皮膚科と整形外科の医師がすぐさま連携して診療を行います。その他、お子さんの採血は小児科の医師が、エックス線撮影は整形外科でと、どの科を受診した場合でも各診療科の特徴を生かした迅速な検査が可能です。さらにこのフロア全体が、多言語対応可能な医療モールになっているんです。現在は当院の他、脳神経外科、内科、歯科、産婦人科があり、診察券はモール内共通で使えます。他科の診療やCTの撮影など、モール内で連携することもありますよ。
同じように悩んだからこそ、患者の気持ちに寄り添える
先生はなぜ皮膚科の医師をめざしたのですか?

父が医師で母が助産師という医療が身近にある環境で育ったことと、私自身がアトピー性皮膚炎の治療で幼少期から皮膚科のお世話になっていた経験がきっかけです。私の担当の先生は女性で、「私も先生のようになりたい」と憧れの存在でした。「私と同じように皮膚疾患に悩む患者さんの力になれれば」という思いも強かったですね。
開業までのご経歴についてもお聞かせください。
東海大学を卒業後、東邦大学医療センター大森病院皮膚科に入局し、東京高輪病院、東京都立荏原病院皮膚科医長として研鑽を積みました。また、クイーンズスクエア皮膚科・アレルギー科での非常勤を務め、クリニック診療も多く経験しました。近年皮膚科領域では、新たな治療法や薬剤が次々と開発されていますので、皮膚科専門医として新しい情報には常にアンテナを張っています。大学病院では命に関わるような重い症状にも対応し、治験や生物学的製剤の臨床にも携わってきましたが、「これらの経験を地域医療の場で生かしたい」と思ったのが開業に踏み切った理由です。誰もが通いやすい場所で、ちょっとした悩みでも相談できるクリニックでありたい。その思いから一般皮膚科・美容皮膚科のどちらにも対応し、他科とも連携しながら多様なお悩みに向き合っています。
これまでに、印象に残っている患者とのエピソードはありますか?

やはり自分が同じ悩みを抱えてきたこともあり、アトピー性皮膚炎の治療には自然と力が入ります。勤務医時代に担当した、ある若い男性患者さんの話なのですが、その方はアトピー性皮膚炎の症状に恥ずかしさを感じて、治療でも肌を見せることにとても抵抗があったようです。初めのうちは私にもあまり肌を見せてくださらずにいましたが、何度か顔を合わせるうちに悩みを打ち明けてくださるようになり、そこから治療に前向きになられたのです。長い道のりを二人三脚で歩み、「ここまで診てくれた先生は初めてです」と言ってもらえたことが忘れられません。
皮膚の悩みに年齢や男女の差はないのですね。
皮膚科というと女性のお悩みが多いイメージですが、当院には男性の患者さんも多くいらっしゃいます。整形外科にかかるついでに「実は以前からイボが気になっていて……」などと、初めて皮膚の悩みを相談したという方も少なくありません。皮膚科を気軽にご利用くださるのはうれしいことです。その悩みに寄り添い、一人でも多くの患者さんを笑顔にして差し上げたいですね。
横浜の地に根差し、地域に頼られるクリニックへ
先生が診療時に心がけていることをお聞かせください。

私は性格的に、目の前の相手に対して「この方は今どのような思いでいるのだろう」とよく考えてしまいます。それが診療の場では「患者さんの気持ちをくみ取る」という意味で役立っているように思います。患者さんが何を求めているかを把握して、その思いをかなえるために力を尽くすのみです。皮膚科の治療では、レーザーなどの医療機器を用いたり、日帰り手術を行ったりすることもあります。中にはそのような治療が初めてで緊張してしまう患者さんもいらっしゃるのですが、そのときは日常会話などで患者さんの緊張をほぐすようにしています。
お忙しい日々の中、どのようにリフレッシュされていますか?
とても好きなアーティストさんの応援が私の生きがいです。開業前に行われた海外のイベントにも行ったほどなんですよ。診療のお休みと合えば、国内でのコンサートにはできるだけ行きたいと思いますし、子どもと旅行を兼ねて遠征をすることもあります。ちなみに当院の皮膚科エリアのテーマカラーでもある紫は、その方をイメージする「推しカラー」です(笑)。自分でも驚いてしまうほどの入れ込みようなのですが、何かに熱中する気持ちがエネルギーの源になるのだと実感しています。そうして時々エネルギーをチャージしているからこそ、私の社会的役割である皮膚科診療にも全力で取り組めているんです。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

横浜の地域医療に貢献したい。その思いからこの地で開業することになりました。私は東京の出身なのですが、海が近くて開放感のあるこの街が大好きです。テラスでランチを楽しめるような飲食店も多く、本当にすてきなエリアです。この地域にお住まいの方、通勤・通学で利用される方、また観光で訪れた方、横浜で整形外科・皮膚科・小児科をお探しのすべての方が、気軽に相談できるクリニックへと成長していきたいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはしみのケア/1万1000円~