緻密な治療計画で安全性を追求
痛みにも配慮したインプラント治療
祐天寺藤本デンタルクリニック
(目黒区/祐天寺駅)
最終更新日:2024/09/03
- 自由診療
虫歯や事故などで失った歯を補うための方法として、徐々に認識が広まりつつある「インプラント治療」。ブリッジや入れ歯に並ぶ選択肢として提示されることが多いが、実はメリットがよくわかっていない人もいるのではないだろうか。治療の過程で必ず外科手術を行うため、痛みやリスクが不安で踏み出せないという声も聞く。そこで今回は、インプラント治療を得意とする「祐天寺藤本デンタルクリニック」の藤本収院長に、インプラント治療前に知っておきたい基礎知識や、安全性に配慮したインプラント治療を行うための工夫について話を聞いた。
(取材日2024年8月9日)
目次
失った歯を補い残された歯を守るためのインプラント。顎の骨量や厚みなどを見極めた個別の治療計画が重要
- Qインプラント治療が選択されるシーンについて教えてください。
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A
インプラント治療は、人工歯根を埋め込み、上から人工歯を装着して失った歯を補うための治療法です。入れ歯やブリッジとともに、失った永久歯を補うための選択肢として提示されることが多いでしょう。入れ歯やブリッジは保険適用でコストを抑えられ、短期間で治療が済むのがメリット。しかし、入れ歯は金属のばねを両側の歯にかけて固定し、ブリッジは両隣の歯を削って人工歯をかぶせるため、どちらも健康な歯に負担がかかるのが難点ですね。一方、インプラントは他の歯に影響を与えにくく、天然歯と変わらない噛み心地が期待できます。メンテナンスをしっかりすれば治療後の状態を長く維持することが望めるのもメリットの一つでしょう。
- Qデメリットはありますか?
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A
自費診療のため治療費が全額自己負担になり、どうしても費用がかさむ点でしょうか。予算との兼ね合いを見て、治療を受けられるかどうかを判断しなければなりません。当院ではインプラントの本体と手術代の費用とは別に、上部構造については種類に応じて費用をいただいていますが、具体的な金額はクリニックによって異なります。また、顎に埋め込んだ人工歯根(インプラント体)が骨と結合するまで待つ必要があり、治療期間が長くなることも覚えておきましょう。これはインプラント治療に限ったことではありませんが、治療して終わりではなく、定期的なメンテナンスも必要です。
- Qインプラント治療はなんとなく怖いという方も多いようです。
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A
インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め込むときに必ず外科手術を行います。この点に不安を感じ、二の足を踏む方は多いかもしれません。しかし、事前に細部まで検査をして綿密な治療計画を立て、ガイドを使用しながら計画どおりの角度で人工歯根を植え込めるよう、安全性に配慮して治療を進めます。麻酔をすれば痛みもほとんどないでしょう。加えて、当院では、個別の治療計画を立ててから十分な時間を取って手術の進め方を説明し、納得していただいてから手術に移ることを徹底しています。「何が行われるか」が把握できていれば、怖さも軽減できるでしょう。それでも怖いという方には、点滴で鎮静剤を投与する静脈内鎮静法も可能です。
- Qインプラント治療ができないケースもありますか?
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A
持病がある方は、インプラント治療に制限がかかることがあります。例えば、糖尿病や高血圧は手術中のリスクを高め、治療後のインプラントの安定にも影響を及ぼす恐れがあるため、かかりつけ医と連携しながら症状のコントロールを図っていかなければなりません。骨粗しょう症のお薬を飲んでいる場合にも十分な注意が必要です。ただ、骨の量や厚さが足りなくてもインプラント治療を検討することは可能です。当院では、足りない部分の骨の再生を図る「骨造成」から行っていますので、他院で「インプラント治療はできない」と言われた方にもぜひご相談いただきたいですね。
- Qインプラント治療後に注意すべき点も教えてください。
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A
インプラント治療を長期間安定的に維持するには、インプラント周囲炎を回避することが非常に重要です。インプラント周囲炎とは、埋め込んだインプラント周辺の歯肉に炎症が起きた状態です。進行すると歯茎が腫れて出血し、インプラントが不安定になったり、最悪の場合は歯槽骨が破壊されてインプラントが抜け落ちたりします。3ヵ月に1度を目安に定期的なメンテナンスをするとともに、日々の歯磨きで口の中を良い状態に保ちましょう。特に、毎日のブラッシングは重要です。当院では、メンテナンスの際に磨けていない部分を丁寧にアドバイスしますから、ぜひご自宅で実践してほしいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療:本体+手術代/38万5000円~、上部構造/7万7000円~、静脈内鎮静法/7万7000円~、骨造成/11万円~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。