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専門家による早期の診断が重要
頭頸部がんについて知ろう

耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック

(大阪市中央区/谷町四丁目駅)

最終更新日:2024/02/01

耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック 専門家による早期の診断が重要 頭頸部がんについて知ろう 耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック 専門家による早期の診断が重要 頭頸部がんについて知ろう
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「頭頸部がん」という言葉を知っているだろうか? 頭頸部という言葉は聞いたことはあっても、具体的にどこを指すのかピンとこない人も多いだろう。頭頸部とは脳と眼球を除く鎖骨から上の部位のことで、そこにできるがんの総称が「頭頸部がん」だ。よく耳にする「舌がん」や「咽頭がん」なども頭頸部がんに含まれる。健康診断や人間ドックの検査項目に入っておらず、自覚症状に乏しいことから、見落とされやすい傾向があるという。そこで今回、頭頸部がんのエキスパートとして20年以上、地域の中核病院の最前線で頭頸部外科の診療に携わってきた「耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック」の隈部洋平院長に、頭頸部がんの特徴や検査について話を聞いた。

(取材日2024年1月5日)

不調・違和感があれば専門の医療機関を受診。重症化を防ぎ機能を維持するためには早期発見・治療が重要

Q頭頸部がんにはどのような種類がありますか?
A
耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック 院長は20年以上耳鼻咽喉科・頭頸部外科の医師として診療を行う

▲院長は20年以上耳鼻咽喉科・頭頸部外科の医師として診療を行う

頭頸部と聞いて、具体的に体のどこを指すのかピンとこない方も多いと思います。そもそも頭頸部というのは、脳と眼球を除く鎖骨から上の部位のことを示します。そして頭頸部がんとは、頭頸部に発生するがんの総称であり、実際に頭頸部がんという種類のがんがあるわけではありません。それぞれの部位ごとに名前がついていて、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、副鼻腔がん、甲状腺がん、耳下腺がんなどさまざまな種類があり、それらを合わせて頭頸部がんと呼んでいます。さらに口腔がんの中でも、舌や歯茎、上あごなど、がんができる部位によってさらに細かく分類されます。口の中にできるがんの中で最も多いのが舌がんになります。

Q頭頸部がんの場合に現れる症状について教えてください。
A
耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック かすれ声や口内炎が続くようであれば注意が必要だ

▲かすれ声や口内炎が続くようであれば注意が必要だ

早い段階から症状が出てくる部位と、進行するまで無症状の部位があります。例えば初期でもわかりやすいのは喉頭がんという主に声帯にできるがんです。声がかすれてくるなど風邪に似た症状が長引くことで、内視鏡検査をすれば初期で見つかるケースが多いです。一方で、食事の通り道にできる咽頭がんは、初期ではのどの違和感ぐらいしか症状がなく、痛くて物が食べられなくなると相当進んでいる状態です。舌がんに関しても、「口内炎がなかなか治らないな」くらいに思っていると、進んでしまっているケースもあります。甲状腺がんは初期の間は無症状なので、健康診断などでエコー検査を受けた時に偶然発見されることがほとんどです。

Qどのような人が頭頸部がんになりやすいのでしょうか?
A
耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック 日本では中咽頭がんの罹患率が増加している

▲日本では中咽頭がんの罹患率が増加している

口腔がん、咽頭がん、喉頭がんは、圧倒的に男性が多く、喫煙と飲酒が主な原因です。特に、喉頭がんに関しては喫煙、咽頭がんのうち下咽頭がんに関しては過度の飲酒が原因と考えられています。一方で、甲状腺がんに関しては女性に多いですね。口腔がん、咽頭がんは増加傾向にありますが、特に増えているのが咽頭がんのひとつである中咽頭がんです。その原因の約半数が、子宮頸がんの発生原因と同じヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスなんです。ですので、中咽頭がんの予防にもHPVワクチンが有用とされていますが、日本では他の先進国と比べても圧倒的にワクチン接種率が男女とも低いのが現状です。

Q検査について教えてください。
A
耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック より専門的な検査・治療は医療機関で受けられるよう連携する予定

▲より専門的な検査・治療は医療機関で受けられるよう連携する予定

甲状腺がんの場合はエコー検査で、口腔がんは口の中を視診・触診すれば、見つかることが多いです。また、咽頭がんや喉頭がんは、内視鏡で直接患部を見て確認します。首のリンパ節にがんが転移することもあり、エコー検査も重要です。基本的にはいずれの部位も、腫瘍が見つかれば、細胞を採取してがんかどうかを調べる検査をします。がんと確定した場合は、手術、放射線治療、抗がん剤などを組み合わせて治療をしていくことになります。当院でがんと診断した際は、頭頸部がん治療のエキスパートが所属し、高度な手術などにも対応可能な近隣の医療機関を速やかに紹介させていただきますので、まずはきちんと検査を受けていただければと思います。

Q頭頸部がんにおいても早期発見が大切だと聞きました。
A
耳鼻咽喉科・頭頸部外科くまべクリニック 頭頸部がんが進行した場合、容貌や機能も大きく損なわれてしまう

▲頭頸部がんが進行した場合、容貌や機能も大きく損なわれてしまう

頭頸部がんは、進行してから手術を行った場合、会話や食事などの機能が大きく損なわれたり、容貌が変化するなどの特徴があります。例えば喉頭がんの場合、初期であれば通院による放射線治療で完治をめざせますが、進行してしまうと声帯を切除する手術が必要となり、結果声が出せなくなってしまいます。また舌がんの場合も、初期であれば一部を切り取るだけでほとんど後遺症が残りませんが、進行すると舌の大部分を切り取ることになります。修復のために他の部位から筋肉などを移植する再建手術を行いますが、それでも食べること、話すことは元どおりにはなりません。発見時期によりがんの治癒率自体も大きく変わるので早期発見が非常に大切です。

ドクターからのメッセージ

隈部 洋平院長

私は20年以上にわたって、地域の中核病院の最前線で、手術を中心に頭頸部がん治療を行ってきました。頭頸部がんは、初期の段階で見つかるのと、進行してから見つかるのとで、治りやすさも治療後のQOLも大きく異なります。どのがんもそうですが、発見が遅れてがんが進んでしまうとそれだけ治療後の再発率も高くなり、生存率も下がってしまいます。勤務医時代は「もう少し早く見つかっていれば……」という患者さんを数多く診てきました。とはいえ、頭頸部がんは初期段階の自覚症状に乏しいため、早い段階で見つけるのは容易ではありません。当院では私がこれまで培った知識や経験をもとに、がんの早期発見に努めていきたいと思います。

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