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小川 剛鑑 院長の独自取材記事

PWC丸の内金沢内科クリニック

(千代田区/東京駅)

最終更新日:2024/09/13

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック main

東京駅からすぐのビルにある「PWC丸の内金沢内科クリニック」。小川剛鑑(おがわ・たけあき)院長は、大学病院や地域の中核病院で糖尿病など生活習慣病、内分泌甲状腺疾患診療に携わってきた。医学生時代に、自覚症状がないのにどうして治療しなければならないのかと糖尿病や脂質異常症に興味を持ったそうだ。こうした病気を放置すると心疾患や脳卒中などにつながりかねないことを知り、そうなる前に食い止めたいと糖尿病内科の道に進んだという。自覚症状がなくても前向きに治療を続けられるよう、患者のモチベーションを高める治療を心がける。「話を聞いて安心した、来て良かったと思っていただける診療をめざしています」と親しみやすい語り口も印象的だ。そんな小川院長に同法人やクリニックの特徴、糖尿病診療に対する思いなどを詳しく聞いた。

(取材日2024年8月19日)

糖尿病や睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患診療を軸に

まず、こちらのクリニックの特徴を教えてください。

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック1

糖尿病を中心とする生活習慣病と、それに関連が深い睡眠時無呼吸症候群、女性に多い甲状腺疾患を専門に診療する医療グループのクリニックです。当院の所属する法人の田中俊一理事長は、糖尿病をはじめ生活習慣病や内分泌・甲状腺疾患の背景に睡眠障害があることに気づき、睡眠時無呼吸症候群を治療の切り口とする専門クリニックを東京・神奈川に展開してきました。当院は、東京の中心、丸の内という立地から、田中理事長をはじめ、山川正副理事長、甲状腺疾患が専門の小野田教高先生、そして糖尿病診療が専門の私と、総力を上げて対応するクリニックとして開設されました。糖尿病療養に詳しい看護師や管理栄養士、臨床検査技師など経験豊富なスタッフも在籍し、専門的な検査や治療が可能な設備も整っています。

先生はどうして糖尿病内科を専門とされたのでしょうか。

亡くなった祖母と話していた「お医者さんになるんだもんね」という言葉が、ずっと心の中に残っていたんです。私はおばあちゃん子で、祖母や祖母の友人と会話することが多く、その中でおのずと「医師」という職業に憧れを抱いておりました。糖尿病・内分泌系に進んだのは、研修医時代、糖尿病や脂質異常症に興味を持ったから。医師の家系ではなく、周囲に詳しい人がいなかったこともあり、症状がないのにどうして管理しなければならないのかと疑問に思ったのです。そして、症状がない病気だけれど症状が現れた時には重篤な状態であることに気づきました。病院に心疾患や脳卒中の患者さんが救急車でたくさん運ばれてくるのも、元をたどれば糖尿病や喫煙の習慣からと考えられます。そのため、根本の原因にアプローチしたくなったのです。また両親が病気を患っていて、私も気をつけなければと思っていたことも関係していると思います。

その後、こちらの院長に就任するまでの経緯は?

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック2

大学病院や関連病院を経て、縁あって亀田総合病院で診療に携わりました。亀田総合病院は、房総半島全域から患者さんが集まってくるので、糖尿病もさまざまな合併症を抱えた難しい症例の方も多く、高齢の患者さんもたくさん診てきました。意欲のある研修医が集まる病院でもあったので、教育にも尽力しました。亀田総合病院の関連医療機関で人間ドックなどの診療も経験して、そろそろ糖尿病の専門家として診療を行っていきたいと考えていたところで田中理事長との出会いがあったのです。2020年に入職して、新宿金沢内科クリニックと銀座クリニックの院長を経て、今回こちらの院長に就任しました。

生活習慣病の背景にある「睡眠の質」に注目した診療

睡眠と、生活習慣病は関係が深いとのことですね。

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック3

そうなんです。睡眠の質が低下する睡眠時無呼吸症候群は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症と密に関わり、放置すると心疾患や脳卒中につながることが報告されています。逆に、睡眠時無呼吸症候群の治療を始めると、血圧や血糖値の治療に役立つという研究報告もあります。また、女性の10人に1人以上はかかるといわれる甲状腺疾患も、睡眠の質を落とし、生涯のQOLを低下させる原因として注目されています。私自身、こちらに入職してから睡眠時無呼吸症候群について勉強すればするほど、生活習慣病と切り離せないことがわかり、改めて睡眠の質は重要だと思うようになりました。

診療の際、どのようなことを大切にされていますか。

糖尿病などの生活習慣病も、睡眠時無呼吸症候群も、甲状腺疾患も強い自覚症状はないがきちんと通院して治療を続けていくことが必要な病気です。通院が嫌にならないように、「今日は受診して良かった、また2ヵ月後に受診しよう」と思ってもらえるような診療を心がけています。そもそも糖尿病の外来というと、「怒られる」と思って受診される方が多いのです。でも診察室はそんな場所ではありませんから、私は患者さんや生活スタイルや食事内容などをじっくりお聞きして、一人ひとりに合った生活面のアドバイスと治療法を提案し、改善に導けたなら喜び、そうでない時はともに生活を振り返り、次につなげていく診療を心がけています。

印象的なエピソードなどがあれば教えてください。

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック4

週に1度、郊外の病院で非常勤の医師として糖尿病の外来を担当しています。約17年間、診療を行っていて、ずっと通われている患者さんもいらっしゃいます。かなり糖尿病が進行している方でもきちんと治療を続けていると、腎臓や目の機能や手足の残存も望めるのです。高齢になられても、重篤な合併症の予防も期待できます。やはり治療を続けることが大切なので、自己中断させない診療が重要だと改めて思いますね。また、私は肥満症の治療も手がけていて、最近のトピックである手術で胃を小さくするための治療法も紹介することができます。手術を受けて大幅な減量へと促すことで、妊娠出産も望めるようにもなります。

患者の「糖尿病観」を見極め、充実した人生をサポート

糖尿病の診療について、どのような思いがありますか。

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック5

私は、診療の8割はカウンセリングだと考えていて、その患者さんの「病識」を見極めることを重視しています。糖尿病領域に関しては、「糖尿病観」という言葉に置き換えてもいいと思います。1年2年で治療して終了となる病気ではなく、一生付き合っていかなければならない自覚症状のない病気と、どうネガティブにならずに向き合っていくか。糖尿病との付き合い方が確立できているかどうかということですね。糖尿病は悪い時は牙をむくが、鎮火していれば、くすぶり状態ならば怖くはない病気なので、大炎上しないように患者さんができるだけ長く元気に暮らしていけることをめざしたい。そこに関しては糖尿病の専門家としての経験や先進の治療も駆使して、腕を振るえたらなと思っています。

今後に向けての展望について聞かせてください。

日本を代表する企業も多い丸の内で、日本を支えるビジネスパーソンの健康を支えたいというのが当院の願いです。会食や外食が避けられない経営者などが、多忙な中でもうまく糖尿病などの生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群と付き合っていただけるように、適切な生活指導や治療でサポートしたいと考えています。エクゼクティブは健康意識が高く、的を射た質問もされますし、私自身、さまざまな職種の方の生活背景を聞くのはとても興味深く、勉強にもなります。また近い将来、睡眠時無呼吸症候群の精密検査が行える専門検査室も設置予定で、より利便性高く精密な診断を行えるようにしたいと考えています。隣接しているパーソナルウェルネスクリニック丸の内とも連携しながら、病気になった方も、病気になっていない方も安心して元気に活躍していただけるようにサポートしていきたいですね。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

小川剛鑑院長 PWC丸の内金沢内科クリニック6

どんな疾患であれ、患者さんは不安な思いで来院されると思いますので、「安心した」「来て良かった」と思っていただけるように、当院の診療で笑顔になって帰っていただけることをめざしています。糖尿病などの生活習慣病を治療せずに放置すると動脈硬化が進行し、心疾患や脳卒中につながることもあります。健康診断や人間ドックなどの結果で気になる点がありましたら、気軽にご相談ください。多忙でなかなか治療が続けられない方も、ぜひご相談いただきたいと思います。当院では睡眠時無呼吸症候群の診療にも力を入れています。睡眠時のいびきを家族から指摘された方や、日中の眠気など気になる症状がある方は、受診をお勧めします。女性に多い内分泌・甲状腺疾患のスペシャリストも在籍していますので、ご相談いただければと思います。

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