森川 麗 院長の独自取材記事
西にっぽり内科消化器クリニック
(荒川区/西日暮里駅)
最終更新日:2025/06/30

西日暮里駅から徒歩2分という利便性の高いビル内の7階にある「西にっぽり内科消化器クリニック」。慶應義塾大学病院の消化器内科で13年にわたって勤務医を務めた森川麗院長が、2023年11月に旧・小堀クリニックを承継。先進の内視鏡やエコーを導入し、院内もリニューアルした。消化器の中でも内視鏡診療と肝臓疾患を中心に研鑽を積んだ森川院長。女性医師による丁寧で、痛みに配慮した内視鏡検査に取り組み、その上で、肝臓疾患だけでなく、風邪などの一般疾患、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病、消化器内科等、総合的な診療を行っている。受診しやすい雰囲気とわかりやすく丁寧な説明も同院の特徴だ。明るい笑顔が印象的な森川院長に、同院の診療方針や今後の展望について話を聞いた。
(取材日2025年2月19日)
地域で愛されたクリニックを承継しリブランディング
先生のご経歴について教えてください。

医師になって5年目に慶應義塾大学病院の消化器内科に入局し、そこからずっと大学病院で臨床に携わり、内視鏡診療と肝臓疾患の領域を中心に診てきました。大学病院の診療では、どうしても末期の肝硬変や肝臓がんなどの患者さんを診ることが非常に多くなります。これらは生活習慣病との関わりが深く、末期に至るもう少し手前の段階、予防の段階で医療介入する重要性を強く感じていました。特に、肝臓の疾患の一つであり生活習慣病との関わりも深い非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に関する論文の執筆や研究に携わっていたことから、1次予防・2次予防には深く興味がありました。内科・消化器内科領域の専門性を高めながら大学病院でさらに診療を続けている中で、地域に根づいて予防に関わる仕事をしたいと思ったことが、クリニック承継に至ったきっかけの一つです。
クリニックを承継された経緯は?
地域医療への貢献を考えていた中、たまたま西日暮里地域で長く診療を行っていらっしゃった小堀義夫先生が継承者を探しておられるというお話をいただきました。実際、小堀先生にお会いしてみると本当に優しく穏やかなお人柄で、とてもいいご縁をいただいたと感じましたね。現在、診療は基本的に私が行っていますが、週に1回木曜の午後は小堀先生も診療してくださっています。承継にあたり機器を新型のものに買い替え、リカバリールームを一新したり人間ドック用の更衣室を新設したり、変化した部分も多いですが、スタッフも以前と変わらずに勤務しています。小堀先生の思いを引き継ぎつつ、私の専門である内視鏡検査や健診、人間ドック、肝臓疾患をはじめとする予防医療への取り組みに注力し、同時に生活習慣病や一般内科の領域にも力を入れ、地域のかかりつけ医として、当院をリブランディングしながら診療しています。
こちらではどのような病気を診ていただけるのですか?

私の専門である胃カメラ・大腸カメラといった内視鏡診療、区民健診や西日暮里周辺の企業の定期企業健診、人間ドックも行うなど、予防医療の領域に注力していますね。健康診断や人間ドックで異常が見つかった場合は、病院を変えず当院で検査や治療を受けていただけるので、一気通貫して同じ医師が患者さんを診られる点はメリットかと思います。日帰りのポリープ切除も可能です。また消化器内科の分野では肝臓の病気を積極的にお受けしています。それと同時に内科全般も広く診ていて、急性期の疾患や発熱症状のある方も積極的にお受けしています。中でも高血圧症や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、脳梗塞や心筋梗塞のリスクにもなるため特に力を入れています。
先進の機器を駆使し苦痛に配慮した内視鏡検査を実施
こちらで行っている内視鏡検査について教えてください。

当院では先進の機器を使用し、経口と経鼻の2つの内視鏡検査を実施しています。経口にも経鼻用の細い管を使うため、一般的な経口内視鏡検査よりも喉を通る際の違和感は少ないと思います。昔は経鼻内視鏡は管が細い分画像の解像度が低いといわれていましたが、先進の機器は画像の解像度も上がり、小さな異常が見つけやすくなりました。大腸内視鏡も2種類のスコープを導入しているので、圧迫感も少ないです。検査中に空気を送って大腸を広げるのですが、当院では酸素ではなく二酸化炭素を送っているため、検査後の痛みや膨満感を緩和できる点も特徴ですね。また、ご希望の方には検査の際に鎮静剤と鎮痛剤を投与しています。痛みもなく、眠っている間に検査が終わるので、患者さんの負担も軽減されると思います。鎮静剤の使用中は呼吸が浅くなりがちなので、常に酸素濃度をモニタリングしながら検査を実施するなど、安全面にも注意しています。
女性の患者さんにとっても、同性の医師が内視鏡検査を行うのは安心ですね。
そうですね。内視鏡検査の際はどうしてもおなかなどを触る必要があるのですが、当院の内視鏡検査は女性医師が担当するので、特に女性の患者さんにとっては受診しやすいと思います。検査日に急に生理になってしまったということもあると思いますが、女性の医師であれば相談しやすいですし、特に大腸内視鏡検査は恥ずかしい思いを持たれる方も多いので、心理的なハードルも低くなるのではないかと思います。当院のスタッフは全員女性ですし、非常勤の医師も女性が多いので、安心して来院していただけたらうれしいですね。
リカバリールームの設置など、患者さんへのホスピタリティーにも注力しているそうですね。

鎮静剤を使われる場合は、検査後20~30分ほど休んでいただいているため、リラックスできるよう、プライバシーに配慮したリカバリールームにはリクライニングチェアを導入しました。また当院では、下剤を自宅とクリニックのどちらで服用するか、患者さんに選択していただけます。高齢の方ですと下剤の服用に不安を覚える方もいらっしゃるので、院内で飲まれる場合もありますね。内視鏡検査室には救急カートがあり、検査中に異常が起こった際の薬も常備していますし、近隣の大学病院とも医療連携しています。内視鏡検査で来院される患者さんが年々増えており、より多くの方が快適に検査を受けられるよう、今後も安全性と患者さんのプライバシーやホスピタリティーへの配慮に努めていきますので、女性をはじめ、過去、内視鏡検査でつらい思いをされた方にも、安心して検査を受けていただけたらと思います。
従来の信頼に新たな知識と技術を加えて診療に取り組む
先生が診療で大事にされていることは何でしょう?

苦痛の少ない内視鏡検査を行う上で、医師として最新知識や動向の把握は欠かせません。定期的に勉強会に参加し、技術をブラッシュアップするよう心がけています。検診を受けるモチベーション自体がない方もいらっしゃると思いますので、検診の大切さを理解いただくことにも努めています。また、患者さんのニーズをしっかり捉えるということも重視していて、初対面では緊張してなかなか意思を伝えられないという方も多いと思うので、うまく話を引き出せるよう心がけています。あとは、病気の兆候や症状を見逃さないようにすること。生活習慣病でいうと、患者さん自身が症状に気づけない場合も多いので、いかに情報提供して重要性をわかっていただくかという点は非常に意識しています。
利便性の向上にも力を入れていると伺いました。
西日暮里駅は交通のアクセスが良いので、当院には忙しいビジネスパーソンの方が多く来院され、中には飛び込みで内視鏡検査を受けたいという方もいらっしゃいます。忙しい方でも都合の良い時に安心して検査を受けられるクリニックしたいという思いがあるので、予約状況を見ながらではありますが、可能な限り対応しています。また、クレジットカードのキャッシュレス決済の導入や、ウェブ・SNS予約への対応など、利便性を上げるための取り組みも進めていて、今年の5月からは、土曜終日の診療と日曜午前も内視鏡検査のみ対応しています。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

当院は、小堀先生が続けてこられた、患者さんと丁寧にコミュニケーションを取り、密に診療していくという体制は変えないまま、幅広く健康の悩みを相談できる、地域に密着した医療を行いたいと考えています。当院へのアクセスは、東京メトロ千代田線利用であれば、駅からほぼ雨に濡れずにお越しいただけますし、大手町や日比谷へ通勤されている方にも便利な場所です。内視鏡検査以外にも、生活習慣病や発熱、体調不良、おなかの不調、がんが気になるといったお悩みにも柔軟に対応させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは人間ドック/2万8600円~(料金詳細はホームページを参照)