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長瀬 良彦 院長の独自取材記事

長瀬クリニック

(川崎市高津区/梶が谷駅)

最終更新日:2020/04/01

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武蔵溝ノ口駅からバスと徒歩を組み合わせて約15分。梶が谷駅や津田山駅からもアクセスが可能な閑静な住宅地に「医療法人社団奏 長瀬クリニック」は位置する。長瀬良彦院長は、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医をはじめ、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医の資格を有する、専門的な医療を提供する「地域のかかりつけ医」だ。とりわけ力を注ぐのが、内視鏡検査。そのため、「検査でつらい思いをするのでは……」と、内視鏡検査の重要性はわかりつつも、消極的になりがちな患者に対し、さまざまな配慮をしているという。「目の前にいる患者さんを家族のように思って診療に臨んでいる」という熱い思いなどを聞かせてもらった。
(取材日2016年7月13日/再取材日2018年6月14日)

患者に配慮し、技術・心理的サポートを厚くする

地域に密着した診療をされていますね。

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川崎市指定の胃がん検診を行っていることもあり、特に胃の内視鏡検査にはたくさんの患者さんに来ていただいています。この5年間で、痛みを軽減する配慮を加えた胃や大腸の内視鏡検査を受ける方が多くなってきました。近隣の内科クリニックの患者さんが当院に内視鏡検査に来られる機会も、当院の患者さんを信頼する近隣のクリニックに紹介する機会も増え、クリニック同士がお互いに助け合う、地域における診診連携の関係性も親密になってきたという手ごたえがあります。ご高齢の患者さんだけでなく、胃腸のトラブルなどを抱えた若い患者さんもずいぶん来られるんですよ。

内視鏡検査を行う上で、どのような配慮をされていますか?

大腸の内視鏡検査に関しては、女性の患者さんなら同性の医師に診てもらいたいと思われるのも無理ありませんよね。当院には僕が信頼する日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医の女性も勤務しているので、その希望にもお応えできます。経験を積んだ医師だからこそできる「内視鏡を無理せず優しく操作する技術」で、内視鏡検査特有のつらさを軽減することが可能です。鎮静剤をしっかり使い、終わった後にゆっくり休める環境をつくっているのも当院の方針です。鎮静剤が効き始めるまでの時間にもゆとりを持ち、検査後も患者さんが落ち着いてからお帰りいただけるように、細かい工夫もしています。それを実現するために、1日の検査数は増やしすぎないよう配慮しています。

「かかりつけ医」として、内視鏡検査の結果を継続的に捉え続けることも重視されていますね。

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不安がある検査だからこそ、顔なじみの医師がやってくれるという安心感も大事だと思うのです。個人医院ならずっと体の状態を見守り続けられますから。別の機会に胃の不調を訴えた際でも、前回の検査結果を考慮した上での診断を、より緻密にできます。また当院では看護師が、これまで受けた検査でどんなときに苦痛を感じたか、といったことを記録する「検査レポート」を作成しているんです。次に検査を行う際、気を配るポイントを把握しやすくなるだけでなく、以前あったことを振り返るきっかけにもなるので、患者さんとのコミュニケーションにも役立っているんですよ。検査結果を報告する際も、胃や腸の図に印やコメントを書き入れる形で患者さんにお伝えしています。目で見てわかりやすく、ご家族にも状況を簡潔に伝えられますから。ほかの医療機関に紹介する際も、「かかりつけ医」なら過去の内視鏡検査の結果を担当医師にお送りすることもできるわけです。

祖父のように、患者とじっくり付き合っていきたい

医師を志したきっかけをお聞かせください。

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祖父はつくばで医師・歯科医師として開業していました。母も歯科医師で、医科と歯科が連携した医院を開いていました。その医院で、僕は小さな頃から、待合室を歩行器で歩いていたそうです。そんな環境で育ったので、いつしか患者さんを治す仕事って素晴らしいと思うようになりました。なので、物心がついた頃から医師をめざしていましたね。田舎の小さな町医者ですから、患者さんとの距離もすごく近いんです。祖父はお産も受けつけていましたし、往診にもよく行ってました。僕も祖父と一緒に患者さんのお宅に伺って、祖父が診察している間は庭の犬と遊んだことも。祖父は96歳で亡くなったのですが、92歳まで現役で医師を務めていました。僕が医師になったときには、「おめでとう」ととても喜んでくれましたね。

印象に残っている患者さんはいらっしゃいますか?

僕が医者になって初めてがんの告知をした患者さんがいました。その後僕は別の病院に勤務することになったのですが、4年後に再び最初の病院で働くことになりました。すると、偶然にも僕ががんを告知した患者さんを、縁あって受け持つことになったのです。告知から3、4年たっていたことになります。そのような患者さんが2人おられて、そしてお2人とも僕が戻ったときには残念ながら終末期で、僕がお見送りしました。生前、その患者さんから「先生が受け持ちで良かった」と言っていただきました。病気には良くなるものもあれば、治療にかなりの時間がかかるもの、あるいは基本的には治らない病気もあります。治らない病気を抱えておられる患者さんと触れ合うとき、どうすればこの患者さんが幸せを感じながら生活できるだろうかなど、いろんなことを考えます。

コミュニケーションを大事にされているのですね。

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先輩から「患者さんを診るときは自分の家族だと思いなさい」と教えられました。それに僕はおじいちゃん子でしたし、ひいおじいちゃんやひいおばちゃんに囲まれた中で育ったので、お年寄りが好きなんです。なので当院も小さな子どもやそのママたち、さらに働き盛りの世代、そして大好きなご高齢者にも気軽に来ていただけるクリニックにしようと頑張っているところです。内視鏡の検査についても極力苦痛がないように心がけているのも、患者さんを家族と思うからこそ。僕に限らず、看護師をはじめとしたスタッフ一人ひとりも、とてもコミュニケーションを大切にしてくれていて、たいへん助かっています。

早期発見をめざし、誰もが検査を受けやすくする工夫を

内視鏡検査のほかに強みとする治療はありますか?

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日本肝臓学会肝臓専門医の資格を持っていますので、肝炎の治療で来られる方もいらっしゃいます。こちらで対応することもありますし、必要に応じて大きな病院を紹介することもありますね。当院ではクリニック同士の連携はもちろん、専門資格を持つ医師のいる大きな病院との連携も図っていますので、ご安心いただければと思います。肝炎の治療は進歩していて、数年前までC型肝炎の治療といえばインターフェロンという薬がメインでしたが、最近は副作用の少ない飲み薬で治療できるようになっているんです。そうした新しい情報をすぐに取り入れられるのも専門家の強みだと思いますので、肝臓の専門病院と連携しながら一人ひとりに合った治療を提供していければと考えています。

キッズスペースもあるのですね。

消化器内科・内視鏡内科・肝臓内科のクリニックにキッズスペースがあるのは珍しいかもしれません。実は僕自身、子育ての真っ最中です。男性は会社の検診などがありますが、小さな子ども抱えるママたちは自分の調子が悪くてもなかなかクリニックに行く時間がないでしょうし、クリニックに行っても子どもを抱えて待ち時間をどう過ごせばいいのか悩んでいる人もいるでしょう。そういう人にとって、こうしたキッズスペースやトオムツの交換台があればやはり大いに助かりますからね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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胃や大腸のがんは、早期発見によって負担の少ない治療での根治につながる可能性が高まります。だからこそ、内視鏡検査の重要性をお伝えしておきたく思います。今もなお、検査を敬遠される人はたくさんいらっしゃいますが、一つ一つの工夫によって検査を楽に受けられるということを知っていただきたいです。検査の予約を取りやすくできるよう、検査を行う火・水曜日を診療と内視鏡検査の二診制にいたしました。これまで当院がこだわってきた、患者さん一人ひとりを大切にする繊細な内視鏡検査を、今後も続けていきたいと考えています。市の検診での検査も大切ですが、まず患者さんご自身が検査を受けることに前向きになってもらうことが大切。その一助となっていきたいです。

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