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肉眼の20倍「見える」からこそできること
マイクロスコープによる歯科治療

医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック

(世田谷区/尾山台駅)

最終更新日:2021/10/12

医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック 肉眼の20倍「見える」からこそできること マイクロスコープによる歯科治療 医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック 肉眼の20倍「見える」からこそできること マイクロスコープによる歯科治療

脳外科や眼科などの手術に欠かせない医療用顕微鏡、マイクロスコープ。現在、徐々にではあるが、歯科医療にも用いられるようになっている。暗くて狭い口腔内も、肉眼の20倍で見るとその様子は一変。とくに根管治療においてはその効果を発揮するという。「マイクロスコープを使わない根管治療は、真っ暗闇のなか、ライトもつけずに車を走らせているようなものです」と話すのは、「医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック」の川元徹院長。開院以来、マイクロスコープを使った歯科治療に力を入れている川元院長に、まだまだ一般的にはなじみの薄い「マイクロスコープを使った歯科治療」の目的や効果について伺った。

(取材日2011年10月4日)

肉眼の20倍の世界で繰り広げられる精緻な治療。マイクロスコープ治療が歯科治療にもたらすものとは?

Qマイクロスコープはどのような歯科治療に適していますか?
A
医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック 信頼のブランド、ドイツ・カールツァイス社のマイクロスコープ

▲信頼のブランド、ドイツ・カールツァイス社のマイクロスコープ

従来見えなかったり、見えにくい状況のなかで行っていた治療です。一番はやはり歯の根の治療(根管治療)でしょう。神経が通っている歯の根の中、深層部の治療では、患部を肉眼で見ることは難しく、これまで歯科医師の技術や経験に頼る部分が非常に大きかったんです。見えないがために、歯の根の奥にある汚れや原因菌を取り除くことは不可能。虫歯が再発して再治療となるのはそのためです。しかし、マイクロスコープが登場し状況は大きく変わりました。マイクロスコープを使えば、暗くて見えにくい部分にも光をしっかり到達させて、最高20倍までの倍率で患部を鮮明に見ることができるのです。見えなかったものがはっきり、大きく見えるようになり、治療の精度は格段に向上しました。

Q根管治療以外にも使われるのですか?
A
医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック 奥が通常治療、手前が顕微鏡治療のミラー。治療器具も特別仕様

▲奥が通常治療、手前が顕微鏡治療のミラー。治療器具も特別仕様

マイクロスコープは歯科治療すべてにおいて有効です。まず、従来よりも精密で隙間や段差、ひっかかりのない密着性の高い詰めもの、被せものを作ることができます。詰めたり被せたりする前には、虫歯になっている部分をすべて削り取らなければなりませんが、マイクロスコープ治療では器具も専用の極細のものを使うため、悪くなっている部分のみをピンポイントで削り、歯へのダメージを最小限にとどめることができます。それからインプラントや抜歯、歯周外科処置などあらゆる外科処置においても、処置の精度を高め、傷の治りを良くする事に貢献してくれます。また、歯周病の治療や予防で行う歯石除去でも取り残しのない処置が可能。このように、マイクロスコープは歯科全般のより正確で安全な治療のために必要不可欠なものとなっています。

Qマイクロスコープによる歯科治療を受けるメリットについて教えてください。
A
医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック ミラーを使わずダイレクトに患部が見られるpicoMORAタイプを使用

▲ミラーを使わずダイレクトに患部が見られるpicoMORAタイプを使用

やはり治療の正確性ですね。例えば、先に挙げた根管治療や詰めもの、被せものにしても、肉眼の治療よりも数倍精巧な処置をすることで、削り残しや汚れの取り残しをなくし、歯と補綴物をしっかりと密着させ隙間からばい菌が入るのを防ぎます。それによって「二次カリエス」、つまり繰り返し治療の原因となっている虫歯の再発を極力少なくすることができます。ただ、一回の治療時間が多少長くなってしまうことは否めません。これはマイクロスコープを使っている歯科医師が口をそろえて言うことなのですが、なかなか治療を終えることができないんですよ。細かな汚れや肉眼では見つけられない初期の虫歯、被せものと歯の境目のほんのわずかな段差……、これまで見えなかったものが見えるわけですから。しかし、時間をかけた丁寧な治療は10年、20年と長く維持できるものになって欲しいと願いながら治療を行っています。

Q口腔内の状況や、治療経過の説明にも役立てているとお聞きしました。
A
医療法人社団 北癒会 尾山台歯科クリニック 鮮明な拡大画像を見ながら、口腔内の状況や治療の経過を説明

▲鮮明な拡大画像を見ながら、口腔内の状況や治療の経過を説明

治療におけるドキュメンテーション(記録)にもマイクロスコープは今や欠かせません。治療の様子はリアルタイムでモニターでも映し出され、治療後もその場で写真や動画で口腔内の状況や治療の様子、術前術後の比較など見ることができます。これらの写真や動画は、患者さんにご自身のお口の中をしっかり知っていただくツールであり、治療の記録です。以前、女性の患者さんが原因不明の歯の痛みで来院されました。痛みを感じるのはハイブリットという樹脂が詰めてある治療済みの奥歯。一見なんの異常も見られませんでしたが、マイクロスコープで見てみると、かすかに亀裂が入っていて、痛みはその亀裂によるものでした。これは肉眼では絶対に見つけられないものです。マイクロスコープがなければ、「おそらく歯が割れているかもしれません」としか言えなかったでしょう。そのような確実性のない診断ではたして患者さんは納得できたでしょうか。しかし、鮮明な映像をお見せしながら「これが原因です」とお伝えできれば、患者さんの理解も得られ治療もスムーズに進みます。患者さんに納得していただいたうえで行うのが歯科治療。そのためにもマイクロスコープによるドキュメンテーションは今後も活用していく考えです。

ドクターからのメッセージ

川元 徹院長

マイクロスコープの導入は、さまざまな歯科治療の精度を向上させました。また正確な診断が可能になったことで、これまでなら抜いてしまっていた歯でも、治療して残せるケースが増えています。歯科医師であれば本来当たり前なはずですが、当院が診療方針に掲げる「天然の歯をいかに長持ちさせるか」という重要性がどんどん増しているといってよいでしょう。インプラントのように、失った歯を補う技術ももちろん大事ですが、今後は天然の歯を守るための歯科医療もますます重要になってくると思います。マイクロスコープを用いた歯科治療は、特殊かつ高度な技術が必要なため、まだ限られたクリニックでしか治療が受けられません。一般の認知度も決して高くはないでしょう。とはいえ、健康意識の高い方の間では、治療のみならず歯のクリーニングもすべてマイクロスコープを使って行うという方が出てきているのも事実。きっと近い将来、安全で確実な歯科治療に必要不可欠なものになると考えています。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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