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塚本 容子 院長の独自取材記事

星空こども・アレルギークリニック

(宝塚市/仁川駅)

最終更新日:2026/08/25

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック main

仁川駅の東口から歩いて約30秒の場所にある「星空こども・アレルギークリニック」は、2023年開院の小児科・アレルギー科のクリニック。大学病院から地域密着型の小規模病院まで幅広い医療施設で研鑽を積んできた塚本容子院長が、日本小児科学会小児科専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医として小児科全般とアレルギー疾患を専門的に診療。さらに発達相談にも対応している。子どもとその親たちの悩みの解決に奮闘する塚本院長に話を聞いた。

(取材日2026年7月29日)

多彩な経験と専門性の高さを生かした診療で地域に貢献

アレルギーを専門に選ばれたのはなぜですか?

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック1

小児科医になって5年目の頃、勤務していた病院で重度のアトピー性皮膚炎や食物アレルギーの患者さんを多く診ていました。当時はまだ子どもの食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の治療のガイドラインや指標がしっかり確立されていませんでした。そのため、患者さんの中には、厳しい食物除去を指導されて栄養障害を起こしたお子さんや、皮膚の治療が十分でなくアトピー性皮膚炎が悪化したり入院したりするお子さんもいました。そのような状況の中、アレルギー疾患を専門とする大阪府済生会中津病院で、勉強を兼ねて外来を見学したことがアレルギーを専門に選んだきっかけです。夫の転勤で東京に移ってからは、国立成育医療研究センターのアレルギー科に勤務し、さらに深く専門的にアレルギー疾患を診療できるようになりました。その後、横浜市内の小規模病院で小児科・アレルギー科の医長を約8年間務め、関西へ戻って当院を開院しました。

クリニックの特徴を教えてください。

基幹病院や救急病院、小児専門病院、地域医療に特化した地域密着型の病院など、さまざまな医療施設で研鑽を積んできたことから、当院では新生児の診療にも対応しています。専門のアレルギーに関しては、一歩踏み込んだ検査や治療をめざしており、血液検査以外にもパッチテストやプリックテストという皮膚テスト、比較的症状が軽い場合は食物経口負荷試験も行い、専門的なアドバイスに努めています。アナフィラキシー反応に対応するアドレナリン自己注射の処方や経鼻のアドレナリン薬の処方、スギ花粉症・ダニアレルギーの舌下免疫療法にも対応しています。また、当院では、管理栄養士が栄養相談というかたちで、どういう物をどういう調理法で食べさせたら良いのか、食べても大丈夫なお菓子や代替となる食品などを親御さんにお伝えしています。

栄養相談は親御さんにとって心強いですね。

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック2

私自身が親になり「食」は子育ての根幹に関わる大切なことと実感しています。そのため食物アレルギーのお子さんに対しては、「何gまでなら食べても大丈夫」「この種類のドーナツなら食べられますよ」など、わかりやすく具体的なアドバイスを心がけています。食物アレルギーの場合、食物経口負荷試験でアレルゲンを特定し、その食品をどの程度までなら安全に食べられるのかをしっかり把握する必要があります。ただ、親御さんにしてみれば「この量なら大丈夫」と言われても、実際にどのように食べさせれば良いのかわからないこともあるでしょう。そこで当院では、食べさせないままにしてしまうことがないよう調理法やレシピもお伝えしています。また最近は「離乳食が進まない」「決まったものしか食べない」といった偏食のご相談も増えています。体重が増えない、肥満など、食に関する悩みも気軽にご相談ください。

子どもの発達に関する心配事に寄り添い成長をサポート

アトピー性皮膚炎の治療にはどんなものがありますか?

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック3

スキンケアや薬の塗り方、食物除去の方法などを丁寧に指導しています。使っている薬は同じでも、塗り方一つでその後の経過は異なりますから、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の治療をして、親御さんに喜んでいただけたらうれしいですね。またステロイド剤を6ヵ月以上使用した上で改善が見られなかった場合にのみ対象となりますが、注射薬の生物学的製剤や内服薬のJAK阻害薬など、先進の治療薬も扱っています。また「かゆくて眠れない」「落ち着いて勉強ができない」という悩みには、かゆみに特化した注射薬に対応可能です。かゆみの緩和や皮膚の炎症の改善が期待できます。

発達障害の相談も受けているそうですね。

横浜の病院で小児科とアレルギー科のかかりつけ医として診療していた頃、近隣に児童精神科が少なかったこともあり、発達障害の相談を受けることが多くありました。それをきっかけに、関西に戻ってから大阪精神医療センターの児童思春期精神科で、非常勤で外来を担当し、当院でも発達障害の相談を行っています。最近は小学校入学後、落ち着きのなさや学校への行き渋り、友達とのトラブル、学習が追いつかないといった困り事が出てきて、相談に来られるケースが多いです。児童精神科を受診すべきか、様子を見てもいいのかと悩まれることもあると思います。当院では、公認心理師による発達検査、知能検査にも対応しており、検査結果をもとに、そのお子さんに対する必要な支援やアドバイスを行っています。またADHD(注意欠如・多動性障害)に対する薬物治療も可能です。発達に関する心配や困り事があれば、まずは相談していただきたいですね。

起立性調節障害の相談も増えているとか。

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック4

はい。起立性調節障害は「朝起きられない」「朝から頭痛やめまいがあり学校に行けない」「立ち上がると貧血になる」といった症状が出る自律神経の機能障害による身体疾患です。小学校高学年から中学生のお子さんに症状が出ることが多く、当院でも検査が可能です。まず貧血や甲状腺機能低下症といったほかの疾患の可能性も探るために、血液検査を行います。ほかの疾患ではないことが確認でき、かつ起立性調節障害の疑いが強い場合は、後日院内で新起立試験を実施。横になった状態から立ち上がり、起立前後の血圧と心拍数の変化を確認します。薬は血圧を上げるための薬や心拍異常に対して心拍の調整を図る薬を処方することが多いです。水分・塩分の摂取など生活習慣の見直しと合わせて継続していくことが症状の改善に重要です。

星のように輝く、子どもたち一人ひとりの個性を大切に

クリニック名の「星空」にはどんな意味が込められていますか?

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック5

私は小さい頃から星に興味があって中学生ぐらいまでは天文部に所属し、高校1年生ぐらいまでは天文学者になりたいと思っていました。星はそれぞれが恒星であったり、惑星や彗星であったり、一つ一つの性質がまったく違います。子どもたちに対しても、一人ひとりに合った医療で個別に対応していきたいという想いを込めて星空をクリニック名にしました。子どもたちにはいろいろな個性があります。みんな違うから、画一的な対応ではなく、一人ひとりからよく話を聞いて診療に取り組んでいます。

患者さんに安心して通ってもらうための工夫について伺います。

管理栄養士の食物アレルギーに対するアドバイスや、小児アレルギーに精通した看護師によるアトピー性皮膚炎の薬の塗り方の指導、気管支喘息の吸入薬の使い方の指導を行っています。また、おうちで見返せるようパンフレットや手作りの資料をお渡ししています。胃腸炎の時や便秘の時にどういうものを食べさせたらいいのかといったホームケアの方法、自宅で手軽に作れる経口補水液の作り方など、ちょっとした体調不良時の対応、離乳食のレシピなども盛り込んでいます。子どもたちが楽しむという点では、検査や治療のご褒美にカプセルトイやシールを用意しているほか、待合室にはおもちゃを置くことを嫌がる親御さんもいるので、折り紙を置いています。スタッフが折った折り紙をプレゼントすると、小さい子たちが喜んでくれますね。

読者へメッセージをお願いします。

塚本容子院長 星空こども・アレルギークリニック6

病気ではないけれど、食がなかなか進まないという子の中には発達障害が隠れていることがあります。その子の発達を含め成長をトータルで診ていきたいと考えて診療に取り組んでいますので、何か心配なことがあれば抱え込まずにご相談ください。アレルギーに関しては、赤ちゃんの皮膚の湿疹を放置しておくと、経皮感作といって、そこから食物アレルギーになることがわかってきています。赤ちゃんの肌をつるつるすべすべの肌にキープすることが、食物アレルギーの予防という意味でも大切なことなので早めに受診してください。病気だから受診するというだけでなく、栄養を含め発育・発達で心配なことがあれば気軽にご相談を。専門的な正しい情報をお伝えし、親御さんが安心して楽しく育児を続けていけるようしっかりサポートいたします。