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排尿に困っている人へ
排尿症状を数字化、可視化する

はら泌尿器科クリニック

(可児市/日本ライン今渡駅)

最終更新日:2022/08/26

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  • 保険診療

頻回にトイレに行ったり、我慢できないほどの尿意を感じたり、反対に尿が出にくくなったり、勢いがなくなったり。残尿感が残る、拭き取った後に尿が滴ってくるなど、一口に「尿の悩み」といってもその症状はさまざま挙げられる。これらは総称して「排尿障害」と呼ばれるもので、加齢に伴い自覚するケースが多くデリケートな悩みであることから、「年齢のせい」と改善を諦めてしまう人も少なくないという。泌尿器科の専門家である「はら泌尿器科クリニック」の原浩司院長は、「排尿障害は症状が混合することも多く、検査でしっかりと原因をひもとくことが適切な治療において不可欠」と語る。取材では、排尿障害の原因や代表的な症状、排尿障害の原因を調べる検査の流れなどを聞いた。

(取材日2022年4月5日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Qどんな症状が排尿障害と呼べるのでしょうか?
A

排尿に関わる症状は、排尿症状、蓄尿(ちくにょう)症状、排尿後症状に分けられます。排尿症状は、尿を出すことに問題がある症状で、「尿が出にくい」、「尿の勢いが弱い」、「尿をするのにおなかに力を入れる」などです。蓄尿症状は、尿をためることに問題がある症状で、「尿が近い」、「夜間排尿のために起きる」、「尿が漏れる」などです。また、排尿後症状とは、排尿した後の症状で、排尿後にまだ膀胱に尿が残ったように感じる「残尿感」、排尿後下着をつけてから、尿が少しもれてくる「排尿後尿滴下」といったものです。多くの患者さんが、さまざまな排尿の問題を抱えていますが、通常はこれらの症状が複合してみられることが多いです。

Q排尿障害から考えられる病気は何でしょうか?
A

男性は前立腺肥大症、女性は過活動膀胱が排尿障害を引き起こす疾患の代表例です。これらの病気は加齢に伴ってリスクが高まるとされています。他にも、脳血管障害や糖尿病を原因とした神経障害による排尿障害。尿道狭窄症などの器質的な問題や出産や加齢に伴う骨盤臓器脱が排尿障害の原因となることもあります。また、排尿障害でも命に関わるような疾患が隠れている可能性があります。例を挙げれば頻尿をきっかけに膀胱がんと診断されることもあります。「この症状があるからこれが原因」と言い切るのは簡単ではありません。そのため問診と検査で丁寧に病態をひもといてゆくことが、適切な診断と治療には不可欠です。

Q検査が恥ずかしいです。また、痛みを伴う検査がないか不安です。
A

膀胱や腎臓を観察するために行う超音波検査は、内科の診療で行われる検査と同様の流れで行います。もちろん検査に際して痛みを心配する必要はありません。尿の勢いや排尿量、排尿にかかる時間を測定する尿流量測定検査は、検査専用のトイレで普段どおりにお手洗いを済ませていただくだけ。当院の場合、検査で使用するトイレは男女別に用意しておりますので、異性の目にふれる心配もありません。痛みや違和感が懸念される膀胱鏡検査は、前立腺、膀胱の状態を詳細に評価したいときに行います。当院では痛みの少ない軟性鏡を使用しています。痛みの程度については個人差もあり一概に言えませんが、なるべく短時間で終了するように心がけています。

検診・治療START!ステップで紹介します

1採尿後、問診を受ける

受付を済ませたら検査用トイレで尿を採取する。問診を待つ間に、尿潜血などの有無や、尿路感染の可能性を調べる尿検査が行われる。問診では、まず患者は現在気になっている症状を医師に伝える。医師は患者の話した内容と尿検査の結果をもとに、「夜にどのくらいの頻度でトイレに立つのか」といった、原因を絞り込むための質問を投げかける。

2下腹部の超音波検査が行われる

問診に続いて、超音波検査を受ける。医師は膀胱内の残尿量やがん、結石の有無、腎臓ではがんや水腎の有無を確認する。また男性であれば前立腺重量の測定を行う。問診と尿検査、超音波検査の結果を踏まえて薬を処方する。薬とともに、排尿チェックシートが渡される。服薬開始前に、排尿症状を評価するスコアシートを記入。処方された薬をすべて服用したら再度スコアシートを記入する。これにより内服薬の効果を評価する。

3尿流量測定検査を受ける

スコアシートを持参して再度受診する。問診前に尿の勢いや排尿量、排尿時間を計測する尿流量測定検査を受ける。ある程度、尿をためてからでないと測定できないため、同院では飲料水を常備している。続いて問診へ。医師は患者が持参したスコアシートの内容と尿流量測定の結果、問診の内容を踏まえて原因をさらに絞り込んでいき、処方内容を調整する。

4必要に応じて膀胱鏡検査が行われる

服薬をしても症状の改善がない、血尿がある、手術を前提にするケース、例えば前立腺の大きさや形態をより詳しく観察したい場合など、医師が必要と判断した場合に、膀胱鏡検査が行われる。膀胱の状態や前立腺の形態をより詳しく確認できるほか、「膀胱炎が続く場合、がんが隠れている可能性も。診断精度を高めるためにも実際に目で見て確認するのが肝要です」と院長。挿入部に表面麻酔を施してから検査が行われるという。

5検査結果を聞き、継続的に治療に取り組む

排尿障害の原因となっている病気や病状、今後の治療の流れなどの説明を聞き、治療に取り組む。「治療によって症状をゼロにすることは難しいが、症状の度合いに対してどこまで改善が見込めるかを患者さんと共有しながら治療を進めていきます」と院長。服薬だけでは大きな改善が見られない場合は、日々の排尿状況を記録する「排尿日誌」をつけることで、水分摂取量と排尿量を把握することでより適切な治療につなげられるという。

ドクターからのメッセージ

原 浩司院長

排尿障害は年齢を重ねると起こりやすくなるもので、若い時のように排尿が気にならなくなるのは難しいかもしれません。だからこそ、どこまでの改善を求めるのか、どこまでだったら満足できるのかを、お互いにすり合わせることが排尿障害の治療をする上で欠かせないと考えています。当院では「数値化・可視化」をキーワードに、検査の数値や画像などを用いて患者さんに説明し、病状に対する理解を深めながら治療を進めていきます。排尿障害は生活の質にも大きく影響するものですし、中には見過ごしてはいけない病気が隠れていることもあります。「年齢のせい」と片づけてしまうのではなく、改善に向けて一歩を踏み出していただければと思います。

Dr
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