定期的に健康診断を受診して
病気の予防や健康への意識を高める
九段坂内科消化器内科クリニック
(千代田区/神保町駅)
最終更新日:2023/03/13
- 自由診療
1年に1度、定期的に職場や学校、住んでいる地域などの健康診断を受けているという人は少なくないだろう。一方で要検査、要観察の診断を受けた際に、再度検査を受けずに放置しているというケースはないだろうか。例えば血圧が高い、肝臓の数値が悪いなど、指摘はあるものの受診に至らず、結果として生活習慣病になってしまうということも考えられる。そのため自分の体や生活を見直す機会としての健康診断を推奨しているのが「九段坂内科消化器内科クリニック」の中尾圭介院長だ。「健康診断は健康な体づくりのファーストステップ。まずは健康診断を受けること自体が重要。しっかりと自分の健康状態を把握すれば、さらに健康に対するモチベーションも高まるはず」と話す中尾院長に、健康診断の重要性について詳しく話を聞いた。
(取材日2023年2月27日)
目次
健康診断は健康な体づくりのきっかけ。体の状態を把握しながら、健康へのモチベーションを高める
- Q健康診断はどこに注意して受けるべきですか?
-
A
健康診断については何か症状があって受けるというよりは、定期的に自分の体を知る機会として捉えることが重要です。1年前の自分とどう変化しているのか、それを継続して見ていくことで病気の早期発見や予防、そして健康な体づくりへの意識を高めるきっかけになります。異常値が出た際も、何が原因だったのか自分を見直す時間もつくれますからね。例えば肝臓の数値が高ければお酒を飲みすぎていたかな、体重が増えたなら不摂生な生活を送っていたかなというふうに、生活習慣を改善するきっかけとしても大きな意味を持ちます。ですから健康診断を受けるだけではなく、自分の状態を知る、改善の契機にすることを意識してほしいです。
- Q異常値をそのまま放置すると、どんなリスクがあるのですか?
-
A
そもそも健康診断を受けるというだけでも、健康な体づくりの第一歩だというのが私の考えです。ただ異常値が出て要精査、要治療となった場合、精密検査などを受けていただければ良いのですが、なかなか行かない人が多いというのも事実です。がんなどの重大な病気が見つかる可能性もゼロではありませんし、生活習慣の乱れなどが原因となって起きる生活習慣病も、それ自体が症状を引き起こすというよりは、その先にある心筋梗塞や狭心症、脳梗塞や脳出血など命に関わっていく病気を予防するという視点が大切になります。その端緒となるメッセージが、健康診断の判定ですから、やはり異常値が出た際に放置してしまうと危険です。
- Qどういう異常値や症状を抱えて来院する患者さんが多いですか?
-
A
肝臓の数値が悪いという方が多いでしょうか。血圧が高かったり、コレステロールの数値が悪かったり、中性脂肪や尿酸値の異常でいらっしゃる方もいます。バリウムで異常を指摘され、上部内視鏡検査を受けたい、また便潜血が陽性で下部内視鏡検査を受けたいという方も多くいます。肝臓の異常値については脂肪肝やアルコール性肝障害、そして肝臓がんになるリスクがありますから早めの対応が必要ですし、バリウムでの異常は胃がん、便潜血は大腸がんの可能性があるため内視鏡検査を受けたほうが良いでしょう。ただし異常値が出て検査を受けようと思っても、どこに相談したら良いのかわからないという方にはまずはクリニックへ相談してほしいですね。
- Qこちらのクリニックの治療の特徴を教えてください。
-
A
当院は消化器内科を標榜していますので、下痢や腹痛で来院される方が多いものの、健康診断で見つかった生活習慣病の患者さんも多くいらっしゃいます。基本的な治療は生活習慣の改善と薬物療法になりますが、生活指導においては自分が実践し、患者さんが継続可能だと判断したものを提案します。患者さんが継続可能でなければ意味がありませんからね。無理した節制や制限の指導ではなく、薬に少し助けてもらいながら自分に合った生活をしていくという選択や、薬に抵抗がある方にはまずは漢方を処方するという選択もあります。一人ひとり生活習慣病に至った経緯、原因を見直し、しっかりとお話を聞いて治療方法を考えていくようにしています。
- Q予防のために普段の生活から始められることはありますか?
-
A
「しすぎない」こと。何でもしすぎるのは人間の体にとって良くないので、食べすぎ、ストレスためすぎ、お酒の飲みすぎなどには注意するようにしてください。体に良いと言われているものでも同じです。例えば適度な運動は健康な体づくりに良い結果をもたらしますが、過度な運動は体を壊す原因になり得ますからね。生活習慣病の治療でも同じことを伝えます。細かくカロリー制限をしたり、塩分制限をしたりすることもありますが、総じて食べすぎないことを意識するところから始めてみるというのが良いでしょう。異常値が見つかった場合、皆さん何かしらの生活の乱れを自覚されていますから、まずは何かをしすぎない生活を過ごしてみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは上部内視鏡検査/1万6500円~、下部内視鏡検査/2万7500円~、麻酔/5500円