堀 祐太郎 院長の独自取材記事
要町駅前クリニック
(豊島区/要町駅)
最終更新日:2023/09/29
要町駅からすぐという好立地にあるのが、「要町駅前クリニック」だ。エレベーターを下りると目に入る、カラフルなクリニックのロゴが心を和ませてくれる同院。オレンジ色の照明やグリーン色のソファーで彩られた院内は、クリニックに来たことを忘れそうなほど心地良い空間だ。そんな同院の堀祐太郎院長は、日本大学医学部附属板橋病院などで10年以上、泌尿器科を診療してきたエキスパート。「大学病院で診た患者さんの中には、クリニックでも十分対応可能な方が多くいました。私が開業することで、大きな病院より気軽に通える場所を提供できたら良いと考えました」と穏やかな口調と明るい笑顔で話す。これまでの経験を生かし大学病院レベルの外来診療の提供をめざす堀院長に、同院のことや泌尿器科クリニックの活用方法、診療のポリシーなどを聞いた。
(取材日2023年6月17日)
大きな病院よりも負担なく通える場所をつくりたい
まずは、クリニックのコンセプトを教えていただけますか?
私は、これまで10年以上にわたって大学病院や総合病院で泌尿器科を専門に診療にあたってきました。そこで感じたのは、大学病院のような専門性の高いところでないと診療が難しい患者さんも確かにいますが、クリニックでも十分に対応できる方もいるということ。大きな病院に遠くから何時間もかけて通院し、何時間も待つのは患者さんの負担になりますから、私が泌尿器科のクリニックを開業することで、より通いやすくて相談がしやすい環境を提供できたらと考えました。大学病院の患者さんを当院で診られれば、大学病院の医師などの負担が減り、その分手術などに専念できるでしょう。加えて、必要な時には適切な手術を受けられるよう、大学病院と良い関係を保ちながらスムーズに連携することにも注力しています。
泌尿器科というのは、具体的にどのような病気を診療するのでしょうか?
当院の泌尿器科では、腎臓や尿管、膀胱など尿に関する臓器や、精巣、前立腺、精嚢など男性生殖器を専門としています。具体的には、それらの臓器のがんや良性疾患、排尿障害、男性更年期障害などの機能障害、性感染症などの検査や診断、治療を行います。また、小児の泌尿器疾患を専門的に診られる医療機関は多くありませんが、私はそれも得意としており、夜尿症や真性包茎、停留精巣や遊走精巣、水腎症などの診療にも力を入れています。泌尿器科は専門の医師の数が少なく、クリニックのような気軽に相談できる環境もあまりないことから、内科の医師が診ていたことも多かったと思います。ですが、これからは当院で「泌尿器疾患を泌尿器科を専門とする医師による診療」を展開していきたいと考えています。さらに、当院では皮膚科も診療していますので、股間の湿疹などの相談もしていただきやすいと思います。
先生は、大学病院レベルの外来診療にこだわっているとお聞きしました。
私が大学病院で行っていたレベルの外来診療を、当院でも提供していくことをめざしています。例えば、血尿の精査をして尿管結石が見つかったという場合、その先に尿管がんが隠れていることもあるため、こうした病気を見逃さないことが大切です。また、初期の膀胱がんは膀胱鏡を使わなければ見つけられないことも少なくありません。ほかに、前立腺がんの診断指標となるPSAの値が高い場合は、基幹病院での検査が必要ですし、もしそこでがんがないと診断されたとしても、PSAの値が高い人はその後もがんのリスクがあるので定期的なチェックが必要です。これらのことを考えると、泌尿器に関する症状は、やはりその専門家が診ることが大切ですし、大学病院で培った経験を生かしていきたいと考えています。
がん患者のフォローと小児泌尿器科診療が強み
がん患者のフォローにも力を入れていると伺いました。
がんの手術後の患者さんの定期フォローを行っています。例えば、腎臓がんの手術後からしばらくは、3ヵ月に1回程度はCT撮影や、血液検査をする必要があるほか、その後も年に1回は、検査を受けたほうが良いです。一般的にがんの経過観察は5年前後が多いですが、腎臓がんは10年以上たってから再発するケースもあるからです。がんの発見・手術後の検査では、CTやMRIの検査が必要なこともありますが、その際には連携している病院で受けていただいています。がん患者さんの定期フォローは大切な一方で、中には「大きな病院は時間がかかるから」と足が遠のく人もいるかもしれません。そのような方には、ぜひ当院を利用していただきたいと思います。また、末期がんの患者さんに対しては、最期を自宅と病院、施設などのどこで過ごすのかの相談に乗ったり、希望に応じた施設の紹介、ご家族のサポートなどにも取り組んでいます。
小児泌尿器の診療についても教えてもらえますか?
私は、埼玉県立小児医療センターで小児の泌尿器疾患の専門的な診療に携わってきました。小児の泌尿器関係で特に多いのは、夜尿症の相談ですね。夜尿症の主な原因は、夜間の尿量や膀胱の容量などの問題があります。また、生活リズムの乱れや心理的なストレスは、夜尿症を悪化させることがあるので非常に重要です。そして、夜尿症の多くは成長とともに改善が見られますが、中には重大な疾患が隠れていることもあるため、専門の医療機関で診てもらったほうが良いと思います。
子どもの泌尿器疾患について、親に伝えたいことはありますか?
小児の精巣が、陰嚢に下りてこないまたは固定していない、停留精巣や遊走精巣という病気があります。これらの病気を放置しておくと、成人になってから男性不妊や精巣がんのリスクが高くなることがありますので、適切に対処する必要があります。これらの病気は乳幼児検診などで医師も確認しますが、見逃されることもありますから、お風呂やおむつ交換の時に陰嚢に精巣があるか見てチェックしてほしいのです。ですが、そのような病気があること自体を知っている親御さんは少ないと思いますから、まずは知っていただきたいですね。ほかにも、例えば陰茎の皮をむくのは何歳が正解なのかという話があります。早めにむいたことからばい菌がついて困ってしまうケースもありますし、成長とともに男性ホルモンの影響で、自然とむけてくることもあります。つまり、いろいろな情報があふれていますので、心配なことがあれば専門家に相談をしてほしいと思います。
専門性を生かすことで、一人でも多くの人を助けたい
診療の際に心がけていることはありますか?
患者さんの声に耳を傾け、わかりやすい説明をして、納得していただける診療を心がけています。以前、頻尿でお悩みの方によく話を聞いたら、単に水分の取りすぎが原因だったことがありました。人からたくさん水を飲むように勧められたため飲んでいたそうですが、本人がたくさん飲んでいるという自覚がなかったんですね。実際にペットボトルを見せながら、「一日どのくらい飲んでいるの?」と粘り強く話を聞いた結果、わかったのです。このように患者さんと同じ目線に立ち、生活習慣も含めてヒアリングすることで、潜んでいる疾患の原因を追究することも大切にしています。
話は変わりますが、先生が医師を志すようになったきっかけを教えてください。
祖父が産婦人科の医師で開業していて、お産も扱っていたので入院設備もありました。私が物心ついた時には祖父はリタイアしていましたが、家に遊びに行くたびにクリニックを見学させてもらっていました。また、中学時代に同級生が病気で亡くなったのですが、それらの経験が影響したのだと思います。そんなこともあって、現在ある病気の治療とともにその人の5年後や10年後、もっと先を見据えて患者さんの人生に寄り添える医師になりたいですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
当院では、今日お話ししたように幅広い年齢の方々の泌尿器に関する病気や悩みに専門的な診療を行っています。同時に、誰でも話しづらい泌尿器のことを相談しやすい環境や雰囲気を大切にしています。自覚症状があるときはもちろん、検診で問題があった時なども、当院ならきっとお役に立てると思いますので何でも相談してほしいと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはAGA治療
・フィナステリド/28錠 5000円
・デュタステリド/28錠 6800円
ED治療
・タダラフィル/1錠 10mg 1500円、20mg 2000円
・シルデナフィルクエン酸塩/1錠 50mg 1000円