山本 泰漢 院長の独自取材記事
千鳥町内科クリニック
(大田区/千鳥町駅)
最終更新日:2025/11/06
東急池上線の千鳥町駅より徒歩1分でありながら、駐車場も有する「千鳥町内科クリニック」は、2021年の開業。山本泰漢(たいかん)院長は大規模病院の消化器内科で、長年内視鏡検査・治療に携わってきた内視鏡のスペシャリストだ。病気の早期発見・早期治療の重要性を熟知し、安全に配慮しながら、痛みや苦痛の軽減に努めた「患者にとって受けやすい検査」を追求している。また、通いやすく、治療が継続できる環境づくりにも注力。日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医と、4つの資格を有する山本院長が実践する、高い専門性を持った幅広い診療と、かかりつけ医としての思いについても話を聞いた。
(取材日2025年10月7日)
めざすは「何でも相談できる、通いやすいクリニック」
まずは、先生が医師を志したきっかけについてお聞かせください。

漫画がきっかけなんです。小学生の頃に近所のデパートで、天才外科医師を主人公とした漫画を目にして以来すっかり夢中になり、いつしか自分も外科医師になりたいと考えるようになりました。うちは医師家系ではありませんが、社会の役に立つ点や専門職であるという点で、自分に合っているのではないかと思いました。もともと外科に憧れていたので、専門を消化器外科にするか消化器内科にするかは非常に悩みましたね。結果的に低侵襲治療が可能な内視鏡治療に可能性を感じて、消化器内科に進みました。医師になるという夢がかない、仕事の喜びややりがいを感じています。でも、不思議なことに、助かった命よりも、救えなかった命のことばかりよく覚えているんです。医師というのは本当に奥が深い仕事で、今でも迷いながら葛藤する日々が続いています。
長年大規模病院で活躍してこられました。どうして開業を決心されたのでしょう?
出身の昭和大学病院や関連病院の消化器内科、内科での仕事にもとてもやりがいを感じていました。ただ、多くの患者さんと接するうちに、受診される皆さんの話をじっくり伺い、抱えておられる不安を解消して差し上げられるような診療が、自分にとっての新たな目標になっていきました。患者さんが何でも気軽に相談できて、安心して治療を続けられる、そんな地域の皆さんの力になれるクリニックをつくりたいと思うようになったんです。また、消化器内科医として研鑽を積み、イギリス留学も経験する中で、今後ますます内視鏡治療など低侵襲の医療が重要になると確信しました。そうした内視鏡の検査・治療を、身近なクリニックでも提供できたらと思ったのも、開業を決めた理由の一つです。出身大学に近い場所を探していたところ、縁あって千鳥町で開業させていただくことになりました。
開業の際に、先生がこだわったことはありますか?

仕事帰りや学校帰りにも、気軽にお立ち寄りいただける便利な立地であることが一つです。当院は東急池上線の千鳥町駅から徒歩1分という通いやすさに加え、駐車場もご用意しています。「継続して通院しやすい」「患者さんが必要とされる時にこそ力になれるクリニックでありたい」という信念から、土曜日も診療を行っています。院内設計においても、地域の皆さんに快適に通院していただけるよう、段差のないバリアフリーにこだわりました。ベビーカーや車いすでお越しの方も、そのままスムーズにお入りいただけます。また、当院は内視鏡検査に力を入れており、検査後にゆっくりお休みいただける回復室を設けています。「不安を取り除く」というコンセプトの一貫で、待合室や診察室、内視鏡室に至るまで、清潔感があって、落ち着ける院内環境づくりにも配慮しています。
苦痛の少ない、安心かつ安全第一の内視鏡検査を
こちらのクリニックの特徴を教えてください。

内科と消化器内科の二本柱で診療を行っていることが大きな特徴です。もともと消化器内科が専門ですので、胃カメラ・大腸カメラといった内視鏡検査を得意としており、検査はすべて日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医である私が行います。過去に内視鏡検査でつらい思いをされた方や、抵抗感をお持ちの方にも安心して受けていただけるよう、「苦痛の少ない安全重視の内視鏡検査」を心がけていますので、不安があれば気軽にご相談ください。また、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会消化器病専門医、日本肝臓学会肝臓専門医の資格も取得しており、内科全般の幅広い専門知識と臨床経験も持ち合わせています。地域のかかりつけ医として、皆さんのお悩みや不安を少しでも軽減できるよう、お役に立てればと思っています。
内視鏡検査に抵抗感をお持ちの方は多いかと思います。
がんは早期発見が重要ですが、早期がんの多くは無症状で、日常では見過ごしがちな変化しかないため、定期的な検査が不可欠です。特に内視鏡では粘膜を画面で直接確認でき、病変の早期発見に有用です。また、組織を直接採取する生検が可能で、当院では形態にもよりますが10mm以下のポリープ切除も可能です。診断の精度が追求しやすいという利点もあります。ただ、内視鏡検査に対して抵抗感や恐怖心をお持ちの方も多く、私自身も初めて胃カメラを受けた時の大変さは今でも鮮明に覚えています。検査が苦痛だとつい後回しになり、病気の発見が遅れることもあるので、当院では継続して受けられる苦痛の少ない検査をめざしています。胃カメラの場合、喉の麻酔をしっかり行い、状況に応じて鎮静剤を用いるなど、患者さんの負担に配慮した検査を行っています。大腸カメラの場合も、優しい操作を心がけ、おなかの痛みや張り感の少ない検査の提供に努めています。
安全重視の部分についても詳しくお聞かせください。

医療安全については非常に注意を払っています。万が一医療事故が起きた場合には、患者さんの人生を大きく変えてしまうことになります。当院に来られる患者さんの中にも過去に医療事故に遭われた方がおられるのですが、お話をお聞きしているとやはり無理をしてやったんだろうなと感じることがあります。特に内視鏡は侵襲が加わりますし、人が操作することなので、残念ながら見逃しやミスは起こり得ます。明日起きてもおかしくないのです。だからこそ無理はせず、細心の注意を払いながら、できるだけ優しく操作するよう心がけ、患者さんの不利益にならないよういつも気を配っています。
患者の心が軽くなることが、医師としての喜び
地域のかかりつけ医の役割について、先生のお考えをお聞かせください。

患者さんが何に不安を持って受診されているのか、何を解決してほしいのかということを常に考え、解決策を一緒に見つけていくことが、かかりつけ医として一番大切な役割だと考えています。そうすることで、少なくとも不安な心を軽くして差し上げることはできるのではないでしょうか。不安や心配事が取り除かれれば、また違うことに目を向けられるので、人生を前向きに歩んでいくこともできるはずですからね。そんなきっかけをつくることができれば、医師としてこんなにうれしいことはありません。もし、さらなる精密検査や治療が必要な場合は、ネットワークなども生かしながら、適切な医療機関に紹介させていただきます。
お忙しい日々の中で、ご自身のリフレッシュ法は?
家族と過ごす時間が、今は一番のリフレッシュになっています。3人の子育てでプライベートでも忙しい毎日ですが、子どもと一緒に遊びに行ったり、何気ない会話をしたり、そうした瞬間がとてもいとおしく、自分にはとても大切な時間だと感じています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

当院では、安全に配慮しながら、患者さんの不安に寄り添った苦痛の少ない精密な内視鏡検査に努めています。いまや胃がん、大腸がんは早期発見・治療が可能な疾患です。内視鏡のほか、エックス線や超音波(エコー)検査にも対応しており、いずれも皆さんの健康にとって有意義な検査だと考えていますので、なるべく継続していただけるよう「受けやすい検査」を今後も心がけていきます。病気の早期発見・治療につなげることで、皆さんの健康や不安解消に貢献できればうれしい限りです。検査以外にも、感染症から生活習慣病、喘息、不眠症、花粉症など、体のお悩みや不安を丁寧にお伺いし、解決のお手伝いをさせていただきます。こんなことを聞いて良いのかなと思われるような質問でも真摯にお答えするのがかかりつけ医です。皆さんの心配事が解消されることが、私の喜びでもありますので、どんな些細なことでも気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは上部内視鏡検査/2万2000円~、下部内視鏡検査/3万3000円~

