痔や便秘などの悩みに応える
女性の気持ちに配慮した診療
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック
(大田区/大森駅)
最終更新日:2024/11/27


- 保険診療
意外に多いのが女性の痔の悩み。なかなか人に相談できず、まして肛門外科専門のクリニックには行きづらいと考えている人も多いだろう。「大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック」では、肛門疾患の治療にも力を入れているが、内科診療や内視鏡検査も行っており、お尻の悩みで受診していることは他人からはわからないので、相談しやすいといえそうだ。「本人は単に痔と思っていても実は大腸がんだったという例もありますので、専門的に診てもらうことが大切です」と星野敏彦院長は指摘する。多く見られる肛門疾患やその治療法、予防法などについて星野院長に話を聞いた。
(取材日2020年10月8日/情報更新日2024年10月25日)
目次
大腸がんの症状として痔や便秘が現れる場合も
- Qお尻の悩みで多い相談はどのような症状ですか?
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A
▲安心して相談してほしいと語る院長
肛門周辺の静脈毛細血管がうっ血して発症するイボ痔や、下痢のあと肛門が痛くなったという、痔ろう・肛門周囲膿瘍に関連した症状、肛門が切れてしまう切れ痔といった症状を訴える方が多いですね。男性は40代から50代の方、働き盛りの方が多く受診しています。痔は生活の質と深く関わっていますので、働いている世代からの相談が圧倒的です。逆に高齢になるとあまり気にしないようです。タクシーやトラックの運転手など一日中座っている人も発症しやすいですね。また、20代、30代の女性の方もとても多く相談に来られています。
- Q女性も多いのですね。その原因はどんなことですか。
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A
▲プライバシーに配慮した個室や男女別の更衣室も用意
一つは妊娠・出産です。妊娠中、おなかの赤ちゃんが大きくなるに従って、骨盤内の血流が悪くなり肛門付近がうっ血して痔になりやすくなります。また出産の際、いきむことで肛門が切れて切れ痔になる場合もあります。もう一つの理由が便秘です。便秘で無理に出そうと肛門に大きな負荷がかかると、イボ痔や切れ痔になりやすくなります。このように女性は痔になるリスクが高いですから、恥ずかしがらず早めに受診していただきたいですね。当クリニックでは、肛門外科を受診、診察する際、患者さんの動線は他の科と同様ですので、他人からは何も気づかれません。個室や男女別の更衣室も用意してありますので、気兼ねなく相談に来てください。
- Q市販薬で対処する人も多いようですが、どんな問題がありますか?
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A
▲早めの受診・相談を呼びかけている
市販薬は単に症状を抑えるためのものであって、根本的な治療には至りません。やはり肛門外科で正確な診査診断を受けて、適切な治療を受けることが大切です。また、本人は排便時の出血は単に切れ痔だと思っていても、実は大腸がんが進行していた、というケースも多々あります。勝手な思いこみをせず、肛門外科を受診するとともに、大腸の内視鏡検査も受けていただきたいですね。当クリニックでは、そのような見逃しがないよう、痔の手術を受けられる方皆さまに、大腸内視鏡検査をお願いしています。苦痛に配慮しながら検査を行っていますので、安心して受診していただければと思います。
- Qクリニックでの治療について教えてください。
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A
▲ライフスタイルに合った治療法を提案
患者さんとコミュニケーションをよくとり、ライフスタイルも考慮して適した治療法を選んでもらいます。イボ痔の場合は、手術をせず内痔核に注射して内痔核の縮小を図るALTA療法を行うことが多いですね。これは痛みがほぼなく日帰りで行えます。痔ろう・肛門周囲膿瘍の場合などは、肛門エコーを使用して早期の病変発見につなげています。痔ろうの日帰り手術では、肛門機能を温存し傷を小さくして、根治性を損なわずに術後の負担を抑えられるよう努めています。切れ痔の場合は、軟膏や座薬などの治療に加えて便をやわらかくするための薬の服用や、排便習慣の指導を行います。日帰りで行う切れ痔の手術も症状に応じて行っています。
- Q日常生活で気をつけることはありますか?
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A
▲丁寧なアドバイスが心強い
最近ではリモートワークで一日中座っている人も増えているでしょう。運動不足は便秘の原因となりますし、長く座り続けることで肛門周辺の静脈がうっ血しやすくなりますので、お散歩やウォーキングをするようにしましょう。運動不足はがんのリスクも高めるといわれていますので、がんの予防のためにもよく運動してください。水分不足も便秘を引き起こしやすいので、水分をしっかり取りましょう。さらに、食物繊維を積極的に取ることも重要です。当クリニックでは、便秘のタイプに合わせた食物繊維の種類などの具体的なアドバイスも行っています。