先進的な医療機器を駆使して行う
精密な根管治療
ヘルシーライフデンタルクリニック
(港区/新橋駅)
最終更新日:2024/09/24
- 保険診療
- 自由診療
炎症や感染を起こした神経を取り除き、通っている歯の根の中の管をきれいにするための処置を根管治療という。根の中に細菌を残してしまえば虫歯の再発や化膿を招き、歯を失ってしまう可能性があるため、精密さが求められる治療だ。先進機器を導入する「ヘルシーライフデンタルクリニック」の手塚充樹院長は、「自分の歯を少しでも長く残すために、精密な根管治療を求めて遠方からいらっしゃる方もいます」と話す。同院では歯根破折で抜かなければいけないと診断された歯も、詳細に検査して希望があればできる限り残すような措置、セカンドオピニオンも受け付けているという。歯科用CTでの骨の状態の確認、マイクロスコープでの視野拡大、感染防止のためのラバーダムなど、幾重にも工夫を重ねた同院の根管治療をレポートした。
(取材日2024年9月4日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qどのような症状の人が根管治療を受けるのですか?
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A
虫歯が進行して神経にまで感染が及んだ場合に必要になります。冷たいものだけでなく温かいものまでしみる、常にズキズキと痛む、歯の根に原因があって歯茎の一部がおできのように腫れているといった症状があれば、根の治療が必要になります。歯の中の菌は、歯の根にあるコラーゲンなどを餌にしているといわれていて、結果、体にあまり良くない代謝産物を生成し、歯そのものが毒素のようになってしまうことがあります。そうなると、心臓や血管の病気を誘発するという論文も出ています。そこまで進行していたら、抜歯するほうが体にとっては望ましいということになります。
- Q根管治療で使われる先進機器にはどのようなものがあるのですか?
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A
歯科用CTやマイクロスコープ、ラバーダムなどです。歯科用CTは根管の先の骨の状態まで詳細に確認できるので、外科的手術が必要かどうかの診査診断に用います。視野を拡大するマイクロスコープは、細かい汚れの取り残しも防ぐための精密な治療に役立ちます。治療時は病巣に薬液を注入、その濁り具合で汚れの取り残しがないかを判断。また、ラバーダムと呼ばれるゴム状のシートを口腔内に装着し、唾液による細菌感染防止を図ることも大切です。治療にはファイルという器具を使いますが、当院では柔軟性に優れ、神経の通り道に沿って感染部を削ってくれるファイルを使用。これらによってなるべく歯を削らず精密な根管治療をめざしています。
- Qこちらで受ける根管治療の特徴は何でしょう?
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A
今、かぶせ物はCAD/CAMシステムを使って機械に削らせる時代ですが、機械では歯茎の下の深い複雑な形態を再現しにくいという話もあります。当院では、再発の可能性を少しでも減らすため、菌が入りにくいかぶせ物の設計を考え、最終的なところまで見据えた一貫した根の治療を行っています。また、自由診療になりますが、最後に詰める充填剤にはMTAセメントを使っています。保険診療で使える充填剤は少しずつ収縮するため、隙間ができて再発することが問題視されていますが、MTAセメントは歯の穴をしっかり埋めることが期待でき、徐々に膨らんで細菌が繁殖する隙間をなくすことがめざせます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診とカウンセリング
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カウンセリングでは、根管治療のゴールをどこに設定するのかを確認。患者の背景や金銭面、治療に対するモチベーションも聞き取り、歯科医師と患者で共通の認識を持つようにしているという。問診票には、菓子や果物の摂取頻度など栄養面の項目も設定されている。
- 2検査
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口腔内全体を写したパノラマエックス線と、角度を変えて写すことでより患部が見えやすいデンタルエックス線を撮る。必要に応じて歯科用CT撮影も行い、根の治療のみで大丈夫なのか、ほかのアプローチも必要なのかを診断する。
- 3ラバーダムを装着
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吐いた息や唾液に含まれる菌が治療中の歯の内部に侵入しないように、ゴム製のラバーダムを装着。器具の誤飲などを防ぐ役目もある。装着には手間がかかるが、感染を防ぐためには重要な器具の一つ。治療時には麻酔を使用するため、装着時の不快感や違和感の心配もないという。
- 4マイクロスコープを用いて治療
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マイクロスコープを用いた拡大視野下の治療。根の病巣を除去し、充填剤を詰めていく。同院では根管治療は多くて3回程度の通院だそう。根の内側の面積のうち約35%の汚れは取りきれないといわれているが、同院では、従来のものよりも根の中でより勢い良く回転し、優れた洗浄力が期待できるやわらかいファイルを使用している。
- 5治療後の説明
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治療後はエックス線写真や歯科用CTで撮った写真を見ながら説明。充填剤が根の先端まで入っているかどうかなどを確認する。何度も根の治療を繰り返す場合は、外科的処置に踏み切ることを検討しなければならないこともあるだけに、治療が終わった後は、歯周病にならないよう定期的な検診を受けることが大切。
自由診療費用の目安
自由診療とは自由診療での根管治療(1根管あたり自由診療) 4万4,000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。