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許斐 氏元 院長の独自取材記事

声とめまいのクリニック 二子玉川耳鼻咽喉科

(世田谷区/二子玉川駅)

最終更新日:2020/10/27

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二子玉川駅から徒歩5分ほどの「声とめまいのクリニック 二子玉川耳鼻咽喉科」は、「声の不調」、「めまい・ふらつき」の専門診療を行っている。許斐氏元(このみ うじもと)院長が重視するのは、「症状の原因を診断した上で、それに合わせた助言や治療をすること」。当たり前のように聞えるが、「声」や「めまい」で受診しても、原因検索や説明が十分にされていないことも多いという。このクリニックでは、いつでも相談できて、専門性の高い診療を追求していきたいという。やわらかな物腰ながら、声とめまいの診療への想いを力強く語ってくれた。
(取材日2019年1月24日)

「声」と「めまい」の専門的な医療をより身近な場所で

2018年10月に開業されて、現在の状況はいかがでしょうか?

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多岐にわたる「声」や「めまい」の疾患を適切に診るには、専門的な検査・診断・説明・治療が求められます。しかし、大学病院では専門の外来の受診や検査までに長期間を要したり、途中で医師が交代したりと、専門診療にアクセスしにくい実情もあります。そのため、当院は「声」と「めまい」の専門クリニックとして特化した診療を常時提供し、患者さんが抱える悩みの解決をめざしていきたいと考えています。「声」と「めまい」の診療に力を入れていることを、わかりやすく伝えたいという思いでクリニック名を決めました。しっかりした専門診療を2種類と、一般診療も行うのは当初は特に大変でしたが、患者さんに来ていただけていることで、今は良いバランスだと思えるようになっています。

こちらのクリニックの強みは何でしょう?

いつでも「声」と「めまい」の専門診療を受けられることが当院の強みです。欧米では科学的に根拠が認められているトレーニングを、オーダーメイドにとり入れたのも大学にはない強みだと考えます。声の疾患なら言語聴覚士が、めまい疾患なら理学療法士が治療をサポートします。詳細な問診・検査機器・リハビリ評価の活用により、専門センターや大学病院の専門の外来と同程度以上の診療を行えるように意識してつくりました。「声」については、一部の検査、全身麻酔の手術は連携している他院で行っています。「めまい」では必要に応じて他科との連携を行い、特殊な病態ではその分野の先端治療を行っている病院をご紹介することで、「声」と「めまい」の相談窓口としての役割が担えます。

声やめまいの診療を求める患者は多いのですか?

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開院当初は、都心ではない二子玉川で特殊な開業をしても、患者さんにどの程度来てもらえるか不安でした。しかし、「声」がうまく出ない不安を持っている方は予想より多く、声を使うさまざまな職種の方にも来ていただいています。ボイスクリニックとしての需要は、当院の認知度とともに伸びてきていると思います。また、「めまい」は仕事を含めた日常生活全般への影響が大きいので、患者さんには当初から多く来ていただいています。めまいの原因の中には重篤な脳疾患なども含まれることもあり、不安で受診される方も多くいらっしゃいます。当院が「声」と「めまい」の専門診療を行っていることを今以上に多くの方に知ってもらい、まずは気軽にご相談いただきたいと思っています。徒歩1分に大型駐車場もあり、電車だけでなく車でもアクセスしやすい立地を選びましたので、ぜひお越しいただきたいですね。

「声の不調」と「めまい」の原因ごとに適切に対応

声の不調の原因や治療について教えてください。

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声の不調の原因は、大きく3つのケースに分けられます。1つ目は、声帯ポリープなどの「『声帯』の構造に問題があるケース」。2つ目は「声帯の動きに問題があるケース」で、声帯麻痺や過緊張性発声障害などが該当します。最後に「声帯は正常でも、声の不調が表れているケース」で、特定の場面での発声障害や、子どもの滑舌不良などの症状です。当院では、まず、問診から疾患の予測をします。その後、声帯の構造と動きの状態を入念に観察し、症状の原因を特定していきます。その後、本人の発声環境やスケジュールと診察状態に応じて、内服薬の処方や点滴、声帯への注射、対応できる症例であれば院内で局所麻酔の手術まで計画いたします。また、山王病院や豊村医院耳鼻咽喉科と連携させていただき、1泊2日や日帰りでの全身麻酔手術など、声に対するすべての手術加療・術後フォローまで行います。

めまいの原因はさまざまだと伺いました。

めまいの原因は、耳や、脳や、自律神経や、精神的なものであったりとさまざまで、治療法も原因が何かによって異なります。ですから、当院では複数の検査を用いて、症状の原因を精査しています。その結果、めまい原因が2つ以上見つかることも多いので、どの原因が患者さんを直接悩ましているのかを念頭に、疾患構造を患者さんと確認します。主な原因が循環器など、他科である場合には積極的にご紹介しながら併診しています。再発や長引くめまいに対しては、治りにくい原因を共有し、相談していきます。状態によってはめまいのリハビリテーションにも取り組んでいただけます。めまいが脳梗塞や脳出血などの脳血管障害から生じている可能性を否定することは一番重要です。重篤な疾患を念頭に置き、疑われるときは採血や脳MRIなど見落としのない検査をするよう心がけています。

検査設備や専門スタッフが充実しているのですね。

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声の不調の原因を調べるために、ストロボスコピー検査により、さまざまな発声における極めて精緻な声帯の構造や動きに異常がないかを確認しています。また、言語聴覚士が声の評価をしたり、音響分析なども行えます。また、めまいの原因を調べるためには、眼振検査、重心動揺検査、聴力検査、起立時の血圧変動の測定検査などを行っている他、温度眼振検査や前庭誘発筋電図、聴性誘発反応など精密検査の精度向上のために電磁波シールド室や防音室も複数設けています。理学療法士が平衡機能や眼球運動、歩行の評価などもしています。

専門性に基づきながら、患者に寄り添った治療を提供

どのようなキャリアを積んできたのですか?

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医師になってから大学病院などで耳鼻咽喉科全般を幅広く研鑽させていただきました。ほとんどすべての専門の外来も経験させていただき、諸先輩方には心から感謝をしております。さまざまな種類の勉強会にも参加して発表もしてまいりました。しかし、周囲を意識して責任を感じるようになった頃から、器用貧乏である自分を強く自覚するようになり、長く携わることができる専門分野を確立したいと感じるようになりました。一般耳鼻科の診療や手術だけでなく、大学病院や専門センターなどの勤務地で、意識的に「声」や「めまい」の診療・研究を行って研鑽してまいりました。留学先のトロント大学では主に聴覚について研究し、それぞれに深く関わる睡眠障害も勉強してまいりました。

先生自身が病気になった経験が、診療に生きているとか。

私は鼻中隔弯曲症などの鼻手術や、声帯ポリープの手術も患者として受け、その恩恵に預かっています。しかし、過労で急性難聴になったときは、耳鳴り・聴覚過敏といった症状に長く苦しんだ経験もあります。自分を何とか治そうとすることで、耳鼻科の教科書にはない知識や経験が得られたと思います。また、別の声帯の術後には、ひどい声がれを受傷して数年間まともな声が出ず、歌えなくなり悩んだ経験があります。この経験は大変なものでしたが、そのつらさが現在の患者目線を意識した診療スタイルに結びついたと感じています。まず、患者さんが何の症状に困っていて、何を期待して受診されたのか、それぞれの患者さんの背景を把握することが大切な前提だと考えています。その上での診断、治療選択の相談になってくるかと思います。

最後に読者にメッセージをお願いします。

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当院が大切にしているのは、医師と各専門スタッフによるチーム体制で、エビデンスベースの「声」と「めまい」の診療を高品質で提供することです。難症例も幅広く対応し、最低でも相談窓口としての機能は果たしていきたいと考えています。患者さんの疾患やご職業にあわせて、アドバイスや治療の選択肢をご提案しています。患者さんの個別の事情に配慮しておりますので、安心してお越しください。「この程度の症状で相談していいのかな」と思わず、気になることがあれば、気軽にご相談いただきたいです。これからも大学病院にはない特徴を生かし、独自の専門の外来を構築しながら、地域に根づいた耳・鼻・のどのクリニックとしても患者さんを支えてまいりたいと思います。

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