患者の利便性も考慮した
静脈麻酔を使わない内視鏡検査
東長崎駅前内科クリニック
(豊島区/東長崎駅)
最終更新日:2024/07/24


- 保険診療
内視鏡検査に対して、苦手意識を持つ人は多い。その一方で、静脈麻酔を使用することで苦痛をほとんど感じることなく内視鏡検査を受けられるようになったといわれている。だが、麻酔による副作用の不安や、検査後にすぐに運転ができないなどの理由から、検査になかなか踏み切れないという人も少なくないだろう。そこで日頃から「不要な薬や検査は極力行わない」と語る「東長崎駅前クリニック」の吉良文孝院長に、同院で行っている静脈麻酔を使わない内視鏡検査について詳しく聞いた。
(取材日2021年6月17日)
目次
肉体的・精神的苦痛への配慮だけでなく、患者の利便性も考えた負担の少ない内視鏡検査
- Q内視鏡検査にはどのようなものがあるのでしょうか?
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A
▲苦痛の少ない内視鏡検査に注力している吉良院長
内視鏡検査は、先端に小型カメラを内蔵した細長い管を挿入して消化管を内部から直接観察し、胃がんや食道がん、ピロリ菌、大腸がん、大腸ポリープなど病気の有無や種類、重症度などを調べる検査です。食道・胃・十二指腸を調べる上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は、口から入れる「経口内視鏡」と、鼻から入れる「経鼻内視鏡」があります。下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門から内視鏡を挿入して盲腸、上行結腸、横行結腸、 下行結腸、S状結腸、直腸といった全大腸を観察します。当院では、この他にも小型のカプセルを飲み込むだけで大腸や小腸の自然な状態を記録できるカプセル内視鏡にも対応しています。
- Q静脈麻酔を使用する内視鏡検査について教えてください。
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A
▲先進の内視鏡を使用
以前受けた内視鏡検査でつらい思いをした方や嘔吐反射の激しい方は、静脈麻酔を用いることで身体的・精神的苦痛を軽減させ検査に望めます。当院では患者さんの希望や状態に応じて、うとうとする程度の軽い麻酔から、ぐっすり寝ているような全身麻酔まで対応可能です。ただ、静脈麻酔には体質的に効きにくい人もいれば、ごくまれにですが血圧低下や呼吸停止などの副作用のリスクもあります。また、麻酔の作用が切れるまで1時間ほど安静にしなくてはならないことや、当日は自転車や車の運転ができないこと、リアルタイムで医師と会話しながら検査を受けられないことから静脈麻酔を希望されない場合もあります。
- Qこちらでは静脈麻酔を使わない内視鏡検査が一般的だそうですね。
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A
▲患者の負担軽減のため細いスコープでの内視鏡を用いている
当院では患者さんの負担を軽減するために、鼻から6ミリほどの通常より細いスコープを入れる先進の経鼻内視鏡を使用しているので、検査中の異物感が大幅に軽減されると思います。また、検査前に鼻に出血予防の薬と局所麻酔、鼻を広げる処置を行ってから内視鏡を挿入します。この前処置をしっかり行うことで、静脈麻酔なしでも苦痛を軽減することにつながります。当院の場合、胃の内視鏡検査で約8割、大腸の内視鏡検査で約6割の方は静脈麻酔なしで検査を希望されていますね。
- Q患者さんの希望によって静脈麻酔の使い分けられているのですね。
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A
▲不要な薬や検査は極力行わない」ということを心がけている
当院では、内視鏡に関わらず日頃から「不要な薬や検査は極力行わない」ということを心がけています。そのため内視鏡検査でも静脈麻酔を極力使わなくても痛みの軽減ができるよう技術を磨いたり工夫を凝らしています。ただ、どうしても不安だという方や、前処置で局所麻酔の作用があまり感じられないという場合には、患者さんの希望に沿って柔軟な対応ができるようにしています。当院には内視鏡に関して経験を積んできた看護師も多く、前処置の段階から検査終了後までこまめに患者さんに話しかけ、様子を見ながらきめ細かくサポートできる点も安心につながるのではないかと思います。
- Qこちらのクリニックならではの検査の特徴を教えてください。
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A
▲患者の利便性を考慮し、さまざまな選択肢を用意している
当院では、胃と大腸の内視鏡検査を同日に受けていただくことが可能です。同日検査は、前処置の負担が1回分で済むメリットがあると思います。さらに平日は仕事や学校で忙しい方のために土曜日も検査に対応。他にも前処置の下剤を飲む場所をご自宅か院内か選択できるなど、患者さんの利便性を考慮しさまざまな方法を用意しています。検査を迷っている方、お悩みの方はお気軽にご相談ください。