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林 純一 院長の独自取材記事

名古屋ニューロサージェリークリニック

(名古屋市守山区/神領駅)

最終更新日:2021/10/12

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名古屋市郊外のベッドタウンの一つである守山区。春日井市や尾張旭市に接し、東名高速道路でのアクセスも良好な場所で、2018年3月から診療を開始したのが「名古屋ニューロサージェリークリニック」だ。院長の林純一先生は、脳神経外科を専門に約20年にわたりキャリアを積んだ医師で、勤務医時代を経て、「外来では診ることができない患者の生活を知りたい」と、訪問診療に2年間従事。その後同院を開業した。日常的な不調や悩みに応える一方で、これまで培ったノウハウを生かすべく、特に検査体制を充実。脳疾患治療のアフターケア、病変の早期発見に役立つ脳ドックなど、地域住民の暮らしに役立つ医療を提供する。朗らかな語り口の中に垣間見える、熱い思いを存分に語ってもらった。

(取材日2018年4月4日)

充実した検査体制で、当日検査・診断も対応可能

“ニューロサージェリー”とは聞き慣れない名称です。

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長年、私が専門にしてきた「脳神経外科」の英語名を取り入れたものです。勤務医時代は手術とカテーテル治療をメインとしていましたが、現在は外来診療ということもあって頭痛やめまい、しびれを訴える患者さんを中心に診ています。また、急性期病院で手術や治療、リハビリテーションを終えて、以降のフォローや定期的な画像検査を行う患者さんもいます。治療の技術的な面では、顔面けいれんや脳疾患の後遺症による上肢・下肢のつっぱりやこわばりのある方に、ボツリヌス製剤の注射を行っています。脳神経外科を専門としておよそ20年、勤務医として働いてきた経験を生かして、地域のかかりつけ医となることをめざしています。風邪や発熱、花粉症や不眠の訴えの方もお見えになりますし、片頭痛の患者さまも多いです。院内にCTとMRIの両方がありますので、スポーツや事故による頭部外傷で受診される方もいます。

クリニックでCTもMRIもあるのは珍しいのではないでしょうか?

確かに2つとも置いてあるクリニックは少ないかもしれませんね。でも私にとっては欠かせないものなんです。頭の中は聴診器で確認することができませんが、画像として取り出せば、一目瞭然です。ですので、開業にあたっては画像診断装置は必ず導入したいと考えていました。当クリニックのMRIは撮影に最短10分程度ですが、画像がきれいに見えるので、脳内を把握することができます。一方、頭部外傷や骨折が疑われるときは、CTのほうがわかりやすい画像になります。患者さんの症状や状態をみながらそれぞれの特性を考慮して使い分けています。大きな病院で画像診断をしてもらうためには、予約から1週間以上かかることもありますし、結果説明も後日になってしまう場合がほとんどでしょうが、当院では早ければ当日から数日で検査ができて、結果もその日のうちに説明しています。

貴院では脳ドックも受けられるそうですね。

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脳疾患は40代くらいから徐々に増え始めますが、若くして病変が見つかるということはそう多くはありませんので、50代になったら受診を意識するのが良いのではないかと思います。特に喫煙される方や60代になると病変が見つかることや、それなりに進んでいる場合もあります。40~50代、60代でまだまだ働かないといけない方にはお勧めです。当院の脳ドックメニューは20分程度で撮影が終わりますし、閉所恐怖症で30分もMRIに入れない方や仕事が忙しく時間が取れない方でも、気軽に検査を受けていただけます。また、脳だけでなく頚動脈プラークをMRIでカラーイメージングして描出しています。これらの検査結果は、所見だけを知らされるのではなく、日本脳神経外科学会脳神経外科専門医の読影、そしてできるだけわかりやすい言葉で説明し、アドバイスもしています。

患者の不安を払拭するために不可欠な、正確な検査診断

勤務医から開業医へ転身されたのは、どのようないきさつからでしょうか。

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一つには、体力的な理由です。脳神経外科の医師は少なく、最後に勤めた病院でも脳神経外科の医師は僕を含めて3人しかいませんでした。救急に呼び出されれば非番でも夜中でも駆け付けますし、そのまま緊急手術を行い、夜が明け通常の外来勤務となることもありました。週5日の待機当番を数年間おこなっていました。若い頃は体力もありましたが、年齢を重ねる中で思い描くスタイルを維持し続けるのは容易ではありません。一度、医師としてどういった方向性で歩んでいくかを考えるべく、脳神経外科のメスを置き、訪問診療の現場を経験し、その後開業をめざすことになりました。脳疾患は、生命の危機に関わることや重い後遺症が残ることもあります。治療後に手足が不自由になり、遠くの病院には通いづらくなる方も多いものです。それにもかかわらず、脳神経外科のクリニックは数が少ないので、お力になれたらと考えたことも開業を志した理由の一つです。

開業前に訪問診療をされていたとは、意外ですね。

最後の病院を辞めてから丸2年以上、訪問診療で診察を行っていました。患者さんが病院の外来に来るときは、表向き、よそ行きの姿で来院されますよね。ところが、実際にご自宅を訪問してみると、患者さんの生活や背景は外来受診の時の予想とはまったく違うんです。外来で顔を見せてくれる方はある意味「日の当たる場所」にいます。しかし、現実には脳疾患後に寝たきりになってしまった方、一人暮らしで介助を受けることもままならない方、経済的に通院したくてもできない方もおられます。埋もれている患者さんのこと、表面から見えない裏側の現実も知っておかないといけない、いつかきっと役に立つだろうと考えて、訪問診療の世界に飛び込むことにしました。

診察の際に力を入れているのはどんなところですか。

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特に脳疾患においては正確な診断を行い、患者さんの不安を払拭することが大切で、CTやMRIもそのために導入したものです。問診の結果だけで「多分こうだろう」と予測がつくとしても、医師である以上、検査により診断をするのが最低限必要であると思います。例えば、頭痛や腰痛に対して何が原因で痛みが出ているのかわかれば、患者さんも安心できますから。病院に勤務していた当時は、外来診察の時間には限りがあり、その後は病棟業務があるので、ゆっくりとお話を聞くことが困難でした。今はその時間が取れるので、患者さんの訴えをじっくり聞くことも大切と考えています。

病診連携・診診連携に尽力していきたい

患者さんと接する際に、気をつけていることを教えてください。

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画像診断を使うと詳しく診ることができますので、時には想定外・目的外の病変が見えてしまうこともあります。将来的に、患者さんが不利益を被る可能性があるのなら、早く知りたいと思うのが当然でしょう。では、ありのままをそのまま伝えても良いかといえば、そうも言い切れません。お伝えすべき病変はお伝えしますが、ありのままに話すことで患者さんを不安にさせてしまうなら、検査をした意味がないともいえるでしょう。ですので一人ひとりの顔を見て、伝え方などを考えています。枝葉末節は言わないほうが良い方、難しいことは言われたくない方、逆に丁寧に細かく説明してほしい方もいます。訪問診療時代、さまざまな患者さんと接しコミュニケーションを積み重ねていたことも、今のこのスタンスに影響しているかもしれません。

医師を志した理由について伺います。

出身は京都で、父は映画会社に勤めていました。昭和、平成と2度にわたって映像化された社会派医療ドラマの主演俳優とツーショットで撮った写真が家に飾られていました。その頃は、子ども心に「白衣ってかっこいいな」と思っていたくらいでした。浪人時代、本格的に進路を考え始めた頃、通っていた予備校におられた講師の小川仁志先生に憧れてですね。柔和な人柄で、たいへん魅力的な先生でした。僕の医学部志望は、この先生の影響が決定的でしたね。

今後の展望や読者へメッセージをお願いします。

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大きな病院と当院との病診連携をスムーズに行えるようにすること、もう一つは地域の他のクリニックとの連携である診診連携にも取り組みたいですね。画像診断においては、脳神経外科以外の領域でもお役に立てる部分は大きいと思います。頸椎や腰椎、子宮、膝などについても、近隣のクリニックから画像検査依頼があれば、喜んでやらせてもらいます。地域の先生方と手を取り合って、地域医療に貢献していきたいですね。また、お子さんが転んで頭を打ったので心配という親御さん、予防接種や健康相談などについてもお気軽にご相談ください。

自由診療費用の目安

自由診療とは

脳ドック 1万5400円~

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