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白畑 敦 院長の独自取材記事

しらはた胃腸肛門クリニック横浜

(横浜市緑区/長津田駅)

最終更新日:2025/09/30

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜 main

長津田駅南口より徒歩約3分にある「しらはた胃腸肛門クリニック横浜」。明るくリラックスできる雰囲気の待合室が印象的だ。日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医で、日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医でもある白畑敦院長は、痔など肛門の病気や便失禁などの排便障害の診療、胃と大腸の内視鏡検査に注力し、良質な医療の提供をめざしている。同時に、かかりつけ医として地域の人々の健康のサポートや、地域医療への貢献も重視し、市や区の医師会活動、福祉保健施設の相談員、学校医などにも精力的に取り組んでいる。「医師としての使命感は強いんですよ」と語る白畑院長に、クリニックの特徴や診療への思いを聞いた。

(取材日2025年6月16日)

お尻の病気と消化器内視鏡検査が専門のクリニック

こちらは、どのようなクリニックですか?

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜1

肛門外科と内視鏡内科、胃腸内科、漢方内科のクリニックです。お尻に関わる病気の診断と治療に力を入れていて、痔の日帰り手術に積極的に取り組んでいます。2024年1月~12月には肛門手術を1056例行い、内訳は痔核753例、痔瘻106例、裂肛24例、肛門周囲膿瘍115例、その他58例でした。患者さんの負担にも配慮し、安全に手術が行えるよう体制を整えています。また、おなかのさまざまな病気や悩みに対応し、胃と大腸の内視鏡検査も行っています。2024年1月~12月には胃が1511例、その内、異物除去手術1例、大腸が1848例、その内、大腸ポリープ切除585例、異物除去手術1例でした。さらに、専門領域の診療にとどまらず、赤ちゃんからご高齢の方まで、どんなことでも気軽に相談できる「昔ながらの町の診療所」として、地域の皆さんの健康維持にも貢献したいと考えています。

痔の日帰り手術について、詳しく教えてもらえますか?

イボ痔、切れ痔、あな痔の手術に幅広く対応可能で、患者さん一人ひとりにオーダーメイドの治療プランを提案しています。例えば、イボ痔には、肛門の内側にできる内痔核と外側にできる外痔核の両方が存在するケースがよくあります。一般的には両方を切除することが多いのですが、内痔核から出血が気になる一方で、外痔核はあまり気にならないという場合には、内痔核のみを切除し、止血を優先します。これにより、術後の痛みや後遺症の軽減が期待できます。また、手術には炭酸ガスレーザーを使用しています。従来の電気メスと比べてやけどのリスクが少なく、傷がきれいで早期回復が見込め、術後の痛みも軽減することが望めます。

お尻の悩みは、どのような時に相談すれば良いのでしょうか?

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜2

痔は、基本的に命に関わる疾患ではありませんので、状態や症状の重さだけでなく、「日常生活にどの程度支障を来しているか」という視点が重要です。たとえ症状が軽くても、生活の質を下げているのであれば、治療することで気持ちが軽くなり、より快適な日常を送れるようになることが望めるでしょう。一方で、症状が重くても本人があまり気にしていないのであれば、すぐに手術に踏みきらず、経過観察を選ぶこともあります。また、痔の約8割は手術以外の保存的治療で対応可能です。ただし、痔だと思っていたら、実は大腸がんなどの別の病気が見つかるケースもあります。自己判断せず、まずは受診して適切な診断を受けることが大切です。

AI内視鏡で検査の質の向上をめざす

内視鏡検査の特徴はありますか?

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜3

大腸内視鏡検査には、AIを搭載した先進のシステムを導入し、検査の質向上に努めています。このAIは、ポリープを検出するだけでなく、切除が必要なポリープかどうかまでを助言してくれます。もちろん、AIがなくても目で見て判断できますが、クリニックでは病院と違い一人で検査を行うため、見逃しを防ぐダブルチェックとしてAIがサポートしてくれることは、大きなメリットだと考えています。また、患者さんが苦痛を感じず、スムーズに検査を受けていただけるよう、前処置の段階から実際の検査まで、随所にさまざまな工夫を凝らしています。希望に応じて、鎮静剤を用いて眠ったような状態でいる間に検査を行うことも可能です。さらに、胃と大腸の内視鏡検査を同じ日に受けていただくこともできます。

こちらでの診療以外にも、精力的に活動していますね。

横浜市が地域の福祉や保健の拠点として設置している「地域ケアプラザ」の相談員や、近隣の小学校の学校医も引き受けています。また、新型コロナウイルス感染症が流行した際には、前線で治療にあたりました。私は、こうした社会活動は医師として当然の責務だと考えています。なぜなら、医師にしかできない仕事がたくさんあるからです。さらに、スタディーグループでの活動にも力を入れています。特に専門分野の大会がある時には、患者さんにはご不便をおかけしますが、休診にしてでも参加し、発表も行っています。発表について良い評価を受けることもあれば、そうでないこともありますが、そうした経験を通じて同業の仲間とのつながりを築き、常に新しい知識や情報を得て、それを患者さんに還元することも、医師として非常に重要な使命だと考えています。

診療の際に心がけていることはありますか?

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜4

いわゆる昔ながらの町医者のようなスタイルをイメージしていて、時間的に難しいこともありますが、できるだけ患者さんと会話を交わすよう心がけています。例えば、家族の話をされたらカルテにメモしておいて、次の受診の際に「お孫さんはお元気ですか?」と声をかけることもあります。スタッフにもそうしたやりとりを大切にしてほしいと伝えています。特に、受付はクリニックの顔とも言えますが、当院の事務スタッフは、患者さんの顔や名前をよく覚えて対応してくれています。当院では良質な医療の提供だけでなく、受診しやすく、親しみやすい雰囲気も大切にしたいと考えています。一見、医療の質と気軽さは対極のように思えるかもしれませんが、両立できたらそれが理想的だと思うんです。

地域全体で連携し患者をサポートしていきたい

診察の事前準備も大切にしていると伺いました。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜5

毎朝6時にはクリニックに来て、その日に診察予定のすべての患者さんのカルテに目を通し、診察の準備をしています。検査結果もすべて確認し、その日に必要な対応や書類を整理して、必要なものはあらかじめプリントアウトしておき、患者さんが診察室に入ってきたら、スムーズに診察に入れるようにしています。例えば、患者さんの顔を見てから「この人どんな目的で来院されたんだっけ? ああ、検査結果の確認だったな」と思い出し、その場で結果を見て「えっ、数値が良くないな。大変だ」では遅いと思うんです。事前に結果を確認しておけば、必要に応じて追加検査の準備や紹介状の作成、説明用の資料も用意できます。診察をスムーズに進め、その分だけ患者さんとお話しする時間をしっかり取りたいと考えています。

話は変わりますが、先生はなぜ医師を志したのですか?

私は山形県酒田市の出身で、医師の家系ではありませんでしたが、幼い頃になぜか「お医者さんになる」と口にしたところ、両親がとても喜んでくれました。その姿を見てうれしくなり、中学生の頃には医師になると心に決めていました。昭和大学(現・昭和医科大学)を卒業後は、同大学藤が丘病院消化器外科に入局。大腸がんの手術を数多く経験する中で、術後に排便障害で悩まれる患者さんが多いことに気づきました。しかし、この分野を専門に診られる医師は全国的にも少なく、自分がこの領域に関わる意義を強く感じるようになったのです。その後は、横浜旭中央総合病院で本格的に排便障害の治療に携わりました。こうしたキャリアを積む中で、痔の手術や内視鏡検査、排便障害の治療は、より柔軟に対応できるクリニックのほうが患者さんにとって利便性が高いと考え、開業に至りました。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

白畑敦院長 しらはた胃腸肛門クリニック横浜6

お尻のお悩みに関しては、SNSやブログでの情報発信にも力を入れています。当院のホームページにはAIチャットボットを搭載し、費用はいくらくらいかなど、聞きづらいけれど知りたいことにAIが対応しています。こうした取り組みが、一人で悩んでいる方の治療につながればと願っています。そして、当院が万能なわけではありませんので、「町の医者」として幅広く診療しつつ、消化器やお尻の疾患は中心となって治療して、皮膚の病気であれば皮膚科、腰の痛みであれば整形外科の先生にお願いするなど、近隣にはさまざまな専門家がいますので、医師同士のネットワークを生かし、地域全体で患者さんをサポートしていきたいですね。

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