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川戸 明広 院長の独自取材記事

整形外科川戸クリニック

(大阪市城東区/今福鶴見駅)

最終更新日:2022/03/15

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック main

今福鶴見駅から徒歩約1分にある「整形外科川戸クリニック」。整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科を標榜し、清潔感のある待合室をはじめ院内はゆったりとしたスペースが確保されており、車いすに乗る人も通いやすそうだ。そんな同院で迎えてくれた川戸明広院長は温和な人柄。大学卒業後に東京大学大学院で医学博士号を取得し、日本整形外科学会整形外科専門医の資格も有する。幼い頃から“多くの人を助ける仕事がしたい”と熱い思いを抱き、医師になってからは長年数多くの外傷手術を手がけてきた整形外科の幅広い知識を持つ医師だ。「スタッフ一丸となって患者さんとのコミュニケーションを大切にしている」と話す川戸院長に、注力する感染症対策や骨粗しょう症診療について、たっぷりと聞いた。

(取材日2017年10月20日/再取材2021年10月21日)

感染症対策を強化。安心して通えるクリニックをめざす

院内は感染症対策がしっかりと取られていますね。

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック1

当院は、新型コロナウイルス感染が広がる中で、早くからその対策に取り組んでいます。オゾン発生器を2台、空気清浄機を3台、院内各所に設置しているほか、常に換気を行い、1日に何度もスタッフがアルコールによる除菌清掃を行っています。整形外科には、医師以外のスタッフもたくさんおり、リハビリテーションなどで通う患者さんも含めて、人の出入りが多いことが特徴です。感染が心配だからと家の中にこもっているばかりでは、体力や運動機能の低下を指すロコモティブシンドロームにもつながってしまいます。労力や費用をかけても、誰もが安心して通えるクリニックをめざしました。

どのような主訴の患者さんがお越しになりますか?

首では、むち打ちや頸椎症。肩では、五十肩や肩腱板断裂。手では、手根管症候群やばね指。腰では、腰椎捻挫、椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、脊柱管狭窄症。膝では、変形性膝関節症、膝内障。足では、捻挫や足底筋膜炎などのほか、関節リウマチの方も多く、主訴はさまざまです。近隣はファミリー層が増える一方、昔からお住まいのご高齢の方も多くて、小さなお子さんから90歳以上のお年寄りまで年齢層が広いので、幅広く診療を行っています。中でも日中は60~90代のご高齢の方が多く、主に肩、腰、膝等の症状で受診され、8割近くはリハビリテーションを希望されます。また、手術や高度な医療が必要な場合、提携先の大規模病院に紹介を行い、患者さんが安心して医療を受けられるように環境も整えています。

クリニックで行われる診療について教えてください。

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック2

当院は地域のクリニックですので、腰痛など身近な痛みに関する相談が多く、内服薬や湿布の処方、注射、点滴、リハビリテーションなどの治療を主要とします。関節リウマチに関しては、抗リウマチ薬などを用いた薬物療法を中心に、患者さんの症状に合わせた治療を行います。スタッフには理学療法士4人と柔道整復師2人もおり、一人ひとりに合わせた治療プランを作成し、チームで診療にあたっています。慢性的な痛みを訴える患者さんには、ホットパックを使った温熱療法や低周波マッサージ器を用いた電気療法といったリハビリテーションを施しているほか、理学療法士らによるサポートのもと、院内の廊下なども使った歩行訓練、エアロバイクや平行棒を使用した運動指導、マッサージも提供しています。

将来のリスク予防に、骨粗しょう症の早期治療に尽力

また、貴院では骨粗しょう症治療にも力を入れておられますね。

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック3

当院ではDEXA法(二重エックス線吸収法)を用いた先進の骨密度測定装置を導入し、骨粗しょう症の早期発見と治療に力を入れています。高齢者の骨折で多い大腿骨頸部と腰椎の骨量を計測するもので、必要に応じて検査を行っています。中には提携先の大規模病院からの紹介で、検査に訪れる患者さんも毎週いますね。腰椎を圧迫骨折すると腰が曲がったり、大腿骨頸部を骨折すると手術や寝たきりになったりするリスクが高まるので、骨粗しょう症と診断した場合は、骨密度の低下や骨折を防ぐための治療が早い段階で重要となります。

骨粗しょう症と診断された場合、どのようなアプローチが行われるのでしょうか?

まずは、重症度を軽度から重度まで分類し、その段階に応じた対応を行います。例えば、軽度の場合には食事指導を行い、重症度が上がると、主に薬物療法に運動指導を並行して取り入れる治療になります。薬や注射の種類は多く、作用もさまざまですが、特に骨粗しょう症患者さんの多くを占める閉経後の女性には、ビタミンDや女性ホルモン系の薬を処方するなど、患者さんに適した薬を厳選することが大切です。骨粗しょう症が進行すると、骨量が減るのと同時に筋肉量も減少し、歩行困難などに陥る恐れもあるので、薬物療法に加えて運動指導も行い、筋力トレーニングを積極的にしながら、リスク対策に力を入れています。

診療する際に心がけていることを教えてください。

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック4

患者さんがどのような治療を望むのか、よく耳を傾けることに重きを置いています。要望を知るためには問診票だけでなく、待合室で診察やリハビリテーションを待っている時間などに、積極的にコミュニケーションを取ることが重要です。院内で患者さんと接するのは医師のみならず、受付や看護師ら全員ですので、待ち時間にスタッフが積極的に声をかけ、世間話などを交えながら聞き取り、できる限り患者さんのニーズに応えた治療をモットーにしています。スタッフは指示したからではなく、自主的に声かけを行ってくれているので、この患者さんの目線を大切にした計らいには、感謝していますね。

地域に根差した診療で、信望を集めるホームドクター

そもそも、医師を志したきっかけは何だったのですか?

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック5

子どもの頃から、「大人になったら、大勢の人を助けることができる仕事がしたい」と、漠然と思い描いていたのがきっかけですね。人に貢献できる仕事をすれば、自分の人生も充実するのではないかと考え、高校生の頃には本格的に医師を志すようになりました。数ある診療の中でも整形外科を専攻したのは、疾患領域が全身と幅広く、年齢を問わず数多くの患者さんを診療できるところに魅力を感じたからです。国立信州大学を卒業後は、さらに医学を極めたい思いから東京大学大学院に進み、主に「アキレス腱が断裂した後、筋肉にどのような変化が起こるのか」などをテーマに、研究に励みました。

整形外科医師となって、良かったと思う時はどのような時ですか?

長く勉強して身につけた知識を、患者さんに生かせることが喜びですね。腰痛がひどくて、ほとんど這うような状態で来院された患者さんに、注射などの治療を行って痛みの緩和を図ったり、リハビリテーションを提供したりしてお役に立てることが、医師になって良かったと思う時です。患者さんからも、「先生に相談して良かった。本当にありがとうございました」などと、うれしい言葉もかけていただき、感謝していただけることが、日々のやりがいにつながっています。勤務医時代には、ここから近い本田病院で3年間勤務していました。その頃に診ていた患者さんも引き続き通ってくれていて、本当にうれしく思いますね。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

川戸明広院長 整形外科川戸クリニック6

これからも地域のかかりつけ医として、どんなに小さな症状でも、気軽に来ていただけるクリニックをめざして診療に取り組むことはもちろんですが、エリアを問わず大勢の方に知っていただき、疾患の治療はもちろん、患者さんの健康増進のお手伝いができればと思っています。例えば骨粗しょう症ですと、寝たきり状態になると内臓を悪くして身体機能も低下し、さまざまな疾患を患うリスクも高まります。薬物療法やリハビリテーションなどによって進行を防ぎ、患者さんの健康寿命を延ばす力になりたいですね。体の痛みをはじめ、脱臼や骨折をギプスで固定する保存療法など、幅広い整形外科診療を行っていますので、うおのめやたこ、爪下出血といった、病院で診てもらうのを少しためらうような些細な症状でも、気軽にお越しください。

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