つらい・苦しい・恥ずかしいの解消を
オーダーメイドの内視鏡検査
品川胃腸肛門内視鏡クリニック
(港区/高輪台駅)
最終更新日:2024/09/03
- 保険診療
男女ともに増加傾向にある大腸がん。がんによる死亡者数では全体の2位であり、検査の重要性を啓発する活動も盛んに行われている。しかし、下剤の服用を含めて不安感の大きい検査であることから、検診受診率は思うように伸びていないのが現状だという。「品川胃腸肛門内視鏡クリニック」では、こうした現状を少しでも変えるべく、検査を躊躇する理由に着目して苦痛を取り除くことをめざし、患者一人ひとりに合わせて行うオーダーメイドの内視鏡検査に注力している。同院の齋藤格院長に、検査の特徴を聞いた。
(取材日2022年7月1日/情報更新日2024年1月5日)
目次
患者一人ひとりの訴えに耳を傾け、最善の方法を追求する「オーダーメイド」の大腸内視鏡検査
- Q大腸内視鏡検査の痛みを軽減する手法を導入しているそうですね。
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A
大腸内視鏡検査の際に感じる痛みの一つが、スコープを挿入する際に腸が伸びたり、ねじれたりすることによる刺激です。私たちは「軸保持短縮法」を中心とした腸管にストレスを与えにくい挿入法に注力しています。腸を丁寧にたたみつつゆっくり挿入していくので、痛みを感じにくく、より安全性の高い検査が期待できます。医師の技術は必要ですが、より楽により安全を追求するための挿入法だといえるでしょう。腸に癒着があるなどの理由で軸保持短縮法が行えない場合も、大腸の形をリアルタイムで3D表示できる設備を導入することにより、患者さん一人ひとりにとって最も負担の少ない挿入をめざしています。
- Q検査後の腹部膨満感がつらいという声も聞きます。
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A
内視鏡検査の際には、内部が観察しやすくなるように大腸内に空気を入れます。これが検査後の腹部膨満感の原因です。当院では、腹部膨満感や不快感が原因でつらい思いをしたことがある方にも検査を受けていただけるよう、空気の代わりに二酸化炭素を送気する機器を導入しています。二酸化炭素送気は、空気の100倍近い速さで吸収される二酸化炭素の性質を利用したもので、検査の精度の向上と苦痛の軽減の両立を図れる方法です。また観察時のみならず内視鏡挿入時に、空気や二酸化炭素の代わりにほんの少しの水を入れることで視界を確保するとともに、腹部膨満感や痛みを少なくする方法も取り入れています。
- Q大量の下剤服用に抵抗がある人も多いのではないですか。
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A
大腸内視鏡検査は昔に比べて飛躍的に進化しましたが、事前に2リットルの下剤を服用して腸内を完全にきれいにする必要がありました。検査がいくら楽になったとしても、下剤服用が原因で検査に踏み切れない方は少なくないでしょう。この問題を解決するのが下剤注入大腸内視鏡検査です。胃と大腸の内視鏡検査を同日に行う際に可能となる検査方法で、胃内視鏡検査を終えた後、内視鏡を通して十二指腸に下剤を注入するので、下剤を飲まずに大腸内視鏡検査へと移行できます。下剤を飲む場合に比べて、排便回数は少なく、検査時間も短く済むのもメリットですね。
- Q検査に対するさまざまな不安や恐怖に対応しているのですね。
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A
内視鏡検査がつらい、といっても、その怖さが何を指すかは人それぞれです。まずは、患者さん一人ひとりの怖さやつらさの原因を確かめて、その原因に沿った対処法を提案する「オーダーメイド」の内視鏡検査を実施できるのが当院の強みです。検査が恥ずかしいという方には女性医師が検査を担当することもできますし、自宅で下剤を飲むのが不安なら当院に来てから飲んでいただいても構いません。検査の前日に飲む下剤が効きすぎて怖いという方もいらしゃいますから、一律に処方するのではなく、重い便秘などがなければ当日の下剤だけで済ませていただくなどの対応もしています。検査中にできるだけお声がけをすることも意識していますね。
- Q検査で異常が見つかった場合についても教えてください。
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A
大腸内視鏡検査で見つかったポリープは、基本的に日帰りポリープ切除が可能です。採取したポリープは検体検査に回し、約2週間後にご来院いただいて確定診断として結果をお伝えします。極端に大きなポリープや、形状により入院下での治療が必要と判断した場合にも、治療経験が豊富な関連病院との連携をスムーズに行えるような環境を整えています。海外在住の方や遠方にお住まいの方、多忙で何度も受診するのが難しい方には、事前診察と最終的な検査結果の説明をオンラインで行い、検査の日だけ来ていただく「1day内視鏡」も行っています。