マンモグラフィと超音波(エコー)検査
乳がん検診にはどっち?
つくば国際ブレスト&レディースクリニック
(つくば市/つくば駅)
最終更新日:2024/10/15
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市町村からの検診案内が届くと、「どきり」とした経験がある人も多いだろう。年齢を重ねるにつれて、身近な人が病気にかかった話を耳にする機会が増え、不安が募ることもある。特に現代女性にとって気になるのが、乳がんをはじめとする女性に多い病気だ。乳がん検診を受けたいと思っても、マンモグラフィと超音波のどちらが自分に適しているのかわからない人も少なくない。「つくば国際ブレスト&レディースクリニック」は、筑波大学附属病院の病院教授や筑波メディカルセンターで副院長兼ブレストセンター長を務めていた植野映(うえの・えい)院長が、乳がんの早期発見・早期治療をめざして開業した専門クリニックだ。乳腺外科で長年の経験と実績を積んできた植野院長に、乳がん検診の受け方について話を聞いた。
(取材日2024年9月24日)
目次
マンモグラフィと超音波検査を併用することで小さな乳がんも早期発見へつなげる
- Q早期発見が大切な乳がん。どのような検査方法がありますか?
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A
私は病棟医だった頃、乳がんが再発した方や終末期の方をたくさん診てきました。やはり早期に発見してできるだけ早く手術をされている方は、完治が望める傾向にあります。「もっと早く検診を受けていれば」という患者さんを減らして、少しでも早く治療してあげたいという思いがあります。早期発見のためには、定期的に検診を受けることが重要です。乳がん検診には、マンモグラフィと超音波検査、視触診の3つの方法があります。当院には私が開発に携わった超音波検査装置や乳房専門検査台、精密な撮影ができるマンモグラフィ撮影装置を導入し、画像診断が得意な医師や経験を重ねた放射線技師とともに、乳がんの早期発見に注力しています。
- Qマンモグラフィ検査の特徴を教えてください。
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A
マンモグラフィ検査は、乳房を板で挟んで圧迫した状態で行うエックス線撮影です。微細石灰化した乳腺の形状や分布が見えやすく、触っただけではわからないしこりや小さな乳がんを発見しやすいメリットがあります。デメリットとしては、若い女性の乳腺に当てすぎると被ばく量が増え、かえって悪性腫瘍をつくってしまう恐れがあり、妊娠中の方だと胎児が被ばくしてしまうことです。そのため、マンモグラフィは40歳以上の方に向いている検査といえます。また乳房を圧迫する痛みがあるので、当院ではできるだけ痛みが生じないよう配慮しています。臨床検査技師が乳房を広げる時にがんを押しつぶすことなく撮影しますので、安心してお越しください。
- Q超音波検査の特徴を教えてください。
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A
超音波はマンモグラフィとは異なり、圧迫する痛みや放射線による被ばくがありません。特に乳腺が多くマンモグラフィでは内部が見えにくい乳房でもしこりを発見しやすいというメリットがあります。デメリットとしては、装置の機能や医師・技師の能力に依存する点が挙げられます。能力差によって精度が変わるため、日本超音波医学会が認定する超音波専門医や専門の技師がいる施設を選ぶことが重要です。私は研鑽を重ね、専門団体の設立に携わるなどリーダーシップを発揮してきました。当院では、この技術を身につけた技師が早期の乳がんを検出するスクリーニングを担当しています。
- Qマンモグラフィと超音波、どちらの検査を選べば良いでしょうか?
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A
マンモグラフィと超音波では発見できる病変の種類が異なるため、片方だけではがんを見落とす可能性があります。マンモグラフィは石灰化による早期乳がん、超音波ではしこりのある早期乳がんを見つけやすくなっています。厚生労働省は、欧米の研究をもとにマンモグラフィを2年に1度推奨していますが、日本人には超音波との併用が有効ではないかという意見を受け、40歳代を対象に大規模な調査を実施しました。その結果、マンモグラフィと超音波の併用により乳がんの検出率が1.5倍に増加することが確認されました。私の経験では、マンモグラフィは2年に1度、超音波検査は毎年受けることで、早期発見がより望めるようになると考えています。
- Q併用検査をすると、どのくらい時間がかかるのでしょうか?
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A
当院では、マンモグラフィと超音波の併用が可能です。診断を除いた時間として、マンモグラフィは約10分、超音波は約15分程度を要しますので、併用しても1時間以内で終了します。検査結果は1ヵ月以内に郵送でお知らせいたします。また、当日に医師による超音波検査と結果の説明をご希望の場合は、追加料金が必要となります。
自由診療費用の目安
自由診療とは医師による検査当日の結果説明/7000円~