炎症を起こした粉瘤も手術可能
へそ抜き法で粉瘤除去
新宿駅前うわじま皮膚科
(渋谷区/新宿駅)
最終更新日:2021/10/12


- 保険診療
脂肪の塊と呼ばれることもある粉瘤(アテローム)。全身どこにでもできる可能性があり、実は多くの人が気づかずに抱えている良性の腫瘍だ。「新宿駅前うわじま皮膚科」では、へそ抜き法(くり抜き法)という手法で粉瘤を取り除く日帰り手術も行っている。粉瘤は大きくなると炎症を起こすこともあり痛みを生じるが、従来は炎症を起こした粉瘤に対し、すぐに手術できないと思われていた。しかし上嶋祐太院長は豊富な手術経験を生かし、炎症があってもへそ抜き法で手術を行っている。粉瘤ができる原因や手術のタイミング、へそ抜き法の手術の流れについて話を聞いた。
(取材日2018年11月29日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q粉瘤とはどのような病気ですか?
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A
毛穴の下に袋ができ、そこにあかのようなものがたまっていく、袋状の良性の腫瘍です。はっきりした原因はまだわかっていませんが、一部は体質的なものが関係していると言われています。また、ウィルスが関与しているという報告もあります。粉瘤は毛穴があるところなら全身どこにできてもおかしくないのですが、耳の周りや顔、背中、脇、下着のラインなどにできやすいです。粉瘤自体は良性の腫瘍なので、様子を見ていても命に別状はありません。しかし放っておくと、大きくなる・炎症を起こすというリスクがあります。大きくなってから取ろうとすると傷も大きくなりますが、小さいうちなら小さな傷で済み、短時間で処置ができます。
- Q治療はどのように行うのでしょうか?
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A
粉瘤は腫瘍なので、手術で取るのか取らないのかという話になります。炎症を起こした場合は抗生剤を飲み炎症を抑えていきますが、薬で粉瘤が消えるわけではありません。おできを見つけたら早めに受診し、小さいうちに取るのがお勧めです。へそ抜き法は従来の手術に比べると小さな傷で手術できる方法です。経験を積み工夫次第で、さまざまな症例をへそ抜き法で手術できることが分かってきました。従来は、炎症を起こしていると手術はできないと言われていたのですが、炎症があっても手術可能であるという論文が出ています。当院では炎症が起きていても、多くの場合はへそ抜き法を行っていますので、どんな状態であってもまずはご相談ください。
- Q日帰り手術を受ける上での注意点はありますか?
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A
持病がある方や普段から薬を飲んでいる方は、手術に先立っていろいろ準備をしなくてはいけないので、あらかじめご申告ください。術後、当日はシャワーは浴びられません。また、術後は安静にしていたほうが、余計な出血や痛みが少ないので、スケジュール的な調整を行っていただくほうがベターです。もちろん、通勤やデスクワークは問題なく行えますので、生活にそれほど影響はありません。当院は予約なしで来院していただくことも可能。当日早めの時間で受診していただければ、その日のうちに手術をしてお帰りいただけることも。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1問診
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症状を確認し、手術で取りたいのかを確かめる。手術をすると患者の体が一部傷つくため、どのような形で治療するのが患者にとって一番良いのかを考えながら治療方法を決定していくのだ。粉瘤ができた場所によって取り方も違ってくるので、いくつかある治療方法の中から、一人ひとりの患者にとってベストな取り方を提案してくれる。
- 2手術の説明
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手術を同意した患者には同意書を用いて説明。手術の方法、手術の場所によって同意書にもいろいろなバージョンが用意されている。同意書と図を使いながら、イメージしやすいように説明してくれる。
- 3手術の準備
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手術前に採血を行う。未成年は事前に保護者のサインが必要だ。また、この持病や服用している薬についても、手術に影響する可能性があるため、詳しくヒアリングをしていく。
- 4手術
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手術室のベッドの上で麻酔を打ち、手術を開始。手術時間は大きさや場所にもよるが、通常5分~10分で終わるのだそう。
- 5術後の説明
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手術後に注意事項や処置方法を説明し、待合室へ。会計をして帰宅。当日はシャワーと飲酒は禁止。安静にして過ごす。