鈴木 啓太郎 院長、竹森 聖 先生の独自取材記事
等々力産婦人科
(世田谷区/尾山台駅)
最終更新日:2025/03/31

「楽しく通院してほしい」。そう話すのは「等々力産婦人科」の鈴木啓太郎院長。美術館やデザイナーズマンションの趣が漂うスタイリッシュな外観と、一面ガラス張りの大きな窓から明るい日が差し込む院内は、通院が待ち遠しくなりそうな心地良い雰囲気だ。大学病院での豊富な経験を持つ鈴木院長が同院を開業したのは2015年1月。10周年を迎えた同院は無痛分娩にも積極的に取り組み、少し遠方からも患者が訪れるという。昨春からは、大学病院で周産期医療に長く携わってきたという竹森聖先生を常勤として迎え、ますます充実した体制が整った。日々の診療に大きなやりがいを感じているという2人の医師に、患者への思いや日頃の心がけについて、たっぷりと聞いた。
(取材日2024年12月13日)
ニーズの高まる無痛分娩に、24時間体制で対応
10周年を迎えられたそうですね。

【鈴木院長】この10年間、多くの患者さんとお子さんと向き合ってきました。そして、出産はその一つ一つが患者さんやご家族にとっては唯一無二のもの。初心を忘れることなく向き合い続ける必要があり、その積み重ねでクリニックもこうして成熟することができたと実感します。近年では、当院が開院以来積極的に取り組んでいる無痛分娩のニーズも高まっており、そこに24時間対応であたる当院のようなクリニックの役割は、ますます大きくなると思っています。
【竹森先生】私が加わってからはまだ1年弱ですが、9年間院長を軸にチームの皆さんで築き上げてきた安心・安全への努力を損なうことのないよう、常に意識して行動しています。
10年での変化として感じられることはありますか?
【鈴木院長】周産期医療の進歩はめざましく、お産への価値観も変わってきています。10年前にはまだまれだった無痛分娩も、現在では当院で分娩を希望される方の9割以上が選択されるまでに定着しました。常に妊婦さんの要望に応えられるよう、今後も適正な体制に変化していければと考えています。
竹森先生は、昨春から常勤として加わられたとお聞きしました。

【鈴木院長】竹森先生の明るく楽しい人柄のおかげか、あっという間にクリニックになじみ、すでになくてはならない存在になっています。医師2人による二診体制を基本とすることができるようになり、以前は近隣病院へ対応を依頼しなければならなかった緊急手術も、院内で対応できるようになりました。通常診療では、どちらかが妊婦健診を主に担当し、もう一人がその他のご相談などに対応しています。
自然な流れも大切にしたお産サポート
こちらでの無痛分娩について、詳しく教えていただけますか。

【鈴木院長】大学病院などを中心に、対応する医療機関が増えている無痛分娩ですが、24時間対応する当院のような医院はまだまれです。麻酔を使用する無痛分娩は特に初産の場合、分娩がうまく進まなくなる場合があります。それを避けるためには、自然に起こる陣痛や破水をきっかけとして、自然な流れでお産を進める方法がベターです。そのために、当院では無痛分娩も夜間、休日を問わない24時間対応としているのです。お産の進行が早い経産婦で無痛を希望される場合は計画出産を推奨していますが、希望があれば自然な流れでの無痛分娩も実施しています。
【竹森先生】絶対に無痛分娩のほうが良いというものではありませんが、10年前には希望してもできないことが多かった無痛分娩が選択できるというのは大きなメリットです。お産の後に続くお世話を心身ともに良い状態で始めるためにも、お産に伴う負担を軽減する点で非常に意義があると考えています。
妊婦さんへの取り組みで、大切にしていらっしゃることは?
【鈴木院長】「安心の医療、快適なマタニティーライフ」をコンセプトに、医療面では安全第一であることを大切にしています。毎回の健診では母体の変化を注意深く診察してリスク回避につなげていますし、胎児の先天性疾患を超音波で調べる検診コースもご用意しています。分娩時に危険な兆候があれば、すぐに周産期母子医療センターに搬送できるよう、東京都の周産期医療ネットワークとも積極的に連携しています。また、妊娠26週と34週のタイミングで、助産師との面談を取り入れているのも特徴です。医師には話しづらい不安や恐怖心を相談できる上、分娩の際に主として寄り添うことになる助産師とのつながりをつくることができる良い機会となっています。
院内のアメニティーにも定評があるとか。

【鈴木院長】出産された方にとっても、赤ちゃんにとっても、ここはスタート地点。「私は等々力産婦人科でお産をしました」と胸を張って言っていただけるようなクリニックにしたいと思い、空間設計にはこだわりました。11床の個室には寝心地を重視したこだわりメーカーのリクライニングベッドを導入。シャワー室もホテルのようなシックなデザインです。また、産後の入院期間では、併設サロンでのアロママッサージや、ホテル勤務経験を持つシェフによるフルコースのお祝いディナー、パティシエが腕を振るった3時のおやつなどをお楽しみいただけます。お祝いディナーは個室ダイニングにて、ご夫婦で召しあがっていただくことも可能です。
【竹森先生】ご覧のとおり、等々力という土地柄に合う、シックで落ち着いた、それでいておしゃれな空間です。妊婦健診の段階から、気持ち良く通っていただけるのではないでしょうか。
心と体の両面から、一人ひとりに寄り添う診療を提供
診療の際に心がけていることは何ですか?

【鈴木院長】安心安全をめざすお産には、妊婦さんの心と体のコントロールが欠かせないと改めて実感しており、お一人お一人にできる限り寄り添う診療を心がけています。例えば、自然分娩を予定していたものの、陣痛開始後に無痛分娩への変更を希望されるケースがあり、そうした突然のリクエストにも、極力お応えしたいと思っています。また、新生児と過ごす産後の生活を見据え、入院中から母子同室とすることで、育児への不安や疑問をスタッフに質問しながら解消できる体制を取っています。これも、安心して、自信を持って赤ちゃんとの新生活をスタートしていただきたいとの思いからです。
【竹森先生】私自身も2児の父親として育児を経験し、お産の背景にある家族へも思いを至らせるようになりました。上のお子さんの事情なども配慮し、心から安心してお産に望んでいただけるよう、お声がけするよう心がけています。
今後の展望を教えてください。
【鈴木院長】初心を忘れずに、地域に根差した医療をご提供していくことを第一にめざしていきます。新しい医療情報には対応していきますが、極端に革新的なことに取り組もうとは考えていません。竹森先生を迎えて充実した体制を生かし、今後も「安心の医療、快適なマタニティーライフ」を実践していきます。
【竹森先生】現状のバランスの取れた診療の質を保てるよう、日々取り組んでいきたいです。産科医療の保険適用なども議論されている昨今、今後もニーズの変化は予想されます。そうしたニーズの変化にも柔軟に対応していきたいと考えています。
最後に、ひと言メッセージをお願いします。

【鈴木院長】人生に何度とないお産の機会を、安心して心地良く過ごしていただきたいとの思いで、「安心の医療、快適なマタニティーライフ」をコンセプトに診療しています。おかげさまで「二人目もここで産みたい」と言っていただけるケースも増え、芽生えた命がお兄ちゃん・お姉ちゃんとして成長していく姿を見守る機会も多いことに、大きな喜びとやりがいを感じています。
【竹森先生】勤務を開始してまだ1年弱ですが、医療面、アメニティー面に、スタッフの温かさも加え、とても良いクリニックだと心から思っています。まずは一度、足を運んでみていただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とは胎児期の超音波検診コース/1万1500円