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川浪 憲一 院長の独自取材記事

かわなみ内科

(福岡市城南区/六本松駅)

最終更新日:2022/06/27

川浪憲一院長 かわなみ内科 main

住宅街の通り沿い、買い物客でにぎわう場所に建つ「かわなみ内科」は、2013年開業。6台分の駐車スペースを備えたクリニックには、慢性的な症状を抱える多くの患者が通院している。循環器疾患を専門とする川浪憲一院長は、これまで心臓カテーテルの治療を数多く担当。開業後は病気の進行を未然に防ぐことを第一に考えて診療を行っている。気兼ねなく足を運んでほしいという思いから予約制をとっておらず、時間が許す限り患者の話に耳を傾け、こまやかに説明をするよう心がけている。毎年診察に訪れる人が増えているが、どれだけ忙しくなっても「患者に寄り添う」姿勢は変わらない。川浪院長が「優秀だ」と太鼓判を押すスタッフとともに、患者との信頼関係を築いている。川浪院長に開業後の診療について話を聞いた。

(取材日2020年11月25日 情報更新日2022年6月23日)

地域に根差した「受診しやすいクリニック」をめざす

近隣にスーパーがあり、周辺は活気ある雰囲気ですね。街の印象や患者さんの層について教えてください。

川浪憲一院長 かわなみ内科1

城南区は福岡市のベッドタウンの一つですので、ファミリー層やご高齢の方が多く住んでいる印象です。患者さんの層としては、平日は慢性疾患をお持ちのご高齢の方と女性の患者さんが多めです。平日に仕事をしている男性の患者さんは土曜日に増えますね。クリニックの隣にスーパーがありますから、買い物の際にクリニックを見つけて来院される方もいます。診察後に買い物をして帰ることもできて便利な場所ですね。近隣の長住・長丘といった南区や笹丘や小笹などの中央区からも来院いただいています。

生活に密着した地域に開業されたのですね。この場所を選ばれた理由をお聞かせください。

鹿児島の大学を卒業後、鹿児島県内で勤務医をしていました。福岡市ではこの近所の病院で開業前の4ヵ月ほど働いていました。土地勘はなかったのですが、親族が営む病院が福岡市内にありましたし、私や妻の両親が市内に住んでいるということもあって、以前から福岡市に愛着を持っていました。2013年の開業当初は、診察に訪れる人は1日に1人や2人のこともありましたね。診察の9割が風邪の症状でした。訪れる方は、「どんなクリニックなんだろう」と探っていらっしゃる感じでした(笑)。次第にクチコミなどで患者さんの数が増えていき、今では数多くの患者さんに来ていただいています。年々患者さんの数は増えていて、現在は8割が慢性疾患の方ですね。

院内は高級感があり落ち着いた雰囲気ですね。開業にあたり内装でこだわった点はありますか?

川浪憲一院長 かわなみ内科2

設計士と相談して内装を決めました。高齢の方や車いすの方にも安心してお越しいただけるよう、院内はバリアフリーになっています。また、患者さんとスタッフがスムーズに移動できるように院内の動線も工夫しました。ロゴと待合室の壁のデザインは、「地域に根差す」・「健やか」・「長寿」を象徴する縄文杉です。ぱっと見ではわかりにくいため説明しなければ気がつかない人も多いと思いますが(笑)。「クリニックに行きたくない」「クリニックは怖い」といった印象を払拭できるように、病院らしくない明るい気持ちになれるような空間を心がけました。

家族の闘病を機に理想の医療を模索

医師をめざしたきっかけを教えてください。

川浪憲一院長 かわなみ内科3

きっかけは父の闘病でした。それまではどんな職業に就こうか迷っていましたし、医師にならなければ理系の道に進んでいたと思います。病院に通い父の闘病生活に寄り添ううちに、医師をめざそうと考えるようになったんです。当時、医療関係者の振る舞いからいろいろなことを考えました。患者さんに対する言葉遣いや接し方など、間近で見ていて気になることが多々あったんです。自分が医師になってからは、当時見た光景を参考にしたり反面教師にしたりしています。緊張感のある日々を送っていますが、やりがいを感じますね。患者さんから感謝の言葉を頂くと、とてもうれしいです。

ご専門は循環器疾患とお聞きしました。勤務医時代や開業してからの診療について教えてください。

循環器科でしたので、勤務医の時は心筋梗塞や狭心症の患者さんを多く診ました。開業後も内科と循環器内科を掲げていますが、勤務医時代とは診療の内容が大きく異なります。心臓カテーテルの治療が必要なほど症状が深刻にならないように、血管年齢測定の検査も行い病気になる一歩手前で食い止めることを重視しています。高血圧症や糖尿病などは、自覚症状がほとんどないんです。だから患者さんは「今まで大丈夫だったから、明日もきっと平気」と思ってしまう。そうやって症状が進行していくんです。これまで救急で運ばれてきた患者さんを何百人と診てきました。後遺症に苦しむ人もいました。その経験を踏まえて患者さんにお話しすることで、治療の大切さが伝わって通院してくれるようになるんです。

慢性的な疾患で長期間にわたり通院される人が多いのですね。診療の際に心がけていることはありますか? 

川浪憲一院長 かわなみ内科4

現在患者さんの8割が慢性的な疾患の方です。長期的な治療となりますので、患者さんの時間と費用の負担を考慮するようにしています。例えば、薬の種類を説明して選択してもらったり、薬を飲まずにできることを提案したりしています。数ヵ月様子を見てから今後の治療を考えましょうとお話しすることもあります。信頼関係がなければ長期の治療は成り立ちません。初診の方の場合もしっかり説明をして、治療や検査について納得していただくように努めています。また、診察中は患者さんの目を見て話をするため、なるべく電子カルテを触らないようにしていて、手書きのメモを取りながら向き合ってます。それと、聞きたいことがあっても遠慮される方もいますので、診療の最後にはこちらから質問がないか確認しています。一般内科も診ておりますので、喘息、アレルギー性鼻炎、不眠症、睡眠時無呼吸症候群などについてもお気軽にご相談ください。

少数精鋭で患者に寄り添う診療を実施

スタッフとの連携について教えてください。

川浪憲一院長 かわなみ内科5

自慢ではないのですが、スタッフが優秀なんです。診察前に丁寧に問診をしてくれますので、その情報をもとに診察を行うことができます。事前にヒアリングができているので、スムーズに診察に入ることができるんですよ。診察の際に「こうなんですね」とスタッフから聞いた情報を出すことで、患者さんの安心感にもつながっているようです。また、毎日の朝礼と終礼で診療に関する情報を共有しています。循環器に関わる疾患は、時には急変することも考えなければなりません。緊急性のある患者さんが来院されるときは、スピーディーに対応できるように来院の目的などを共有します。平日の診察は私1人ですが、土曜日は実妹との2人体制です。予約制ではありませんので、気になることがあれば気軽にお越しください。

お忙しいとは思いますが、休日はどのように気分転換されていますか? 

これといった趣味はありませんが、年に数回は家族で登山やキャンプをしています。誕生日や記念日などは家族皆でお祝いをするなど、家族との時間を大切にするようにしています。息抜きの方法はお酒を飲むことでしょうか(笑)。患者さんに「飲みすぎないように」と伝える立場なので自分も気をつけています。

最後に、かかりつけ医を持たない人やクリニック選びに悩まれている人に、アドバイスをお願いします。

川浪憲一院長 かわなみ内科6

「話を聞いてもらえなかったらどうしよう」「質問をしてもよいだろうか」と不安をお持ちの方も多いと思います。医師に質問しやすいかどうか、コミュニケーションがとれるかどうかが、開業医を選ぶポイントとなるでしょう。些細なことでも話ができるといいですね。私も医師を志す前は、「医師は怖い」「聞きたいことを聞けない」と思っていました。そのようなイメージを取り除くために、受診しやすいクリニックをめざして診療をしています。気になることは何でも聞いてください。もし私の専門外だった場合は、適切なクリニックをご紹介します。すべての症状やお悩みを解消することは難しいですが、患者さんがベストな治療を受けられるようにアドバイスや提案をすることはできます。「気兼ねなくなんでも聞いてください」という姿勢で診察することが、開業医の役割だと考えています。

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