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精密な検査と診断から適切な治療につなげる
喘息検査の内容と治療

けやき内科

(名古屋市名東区/一社駅)

最終更新日:2020/04/06

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  • 保険診療

つらい咳が続き、長期にわたる治療が必要と考えられている気管支喘息。良くなったり悪くなったりを繰り返すことで気管支の狭まりに体が慣れてしまい、知らず知らずのうちに病状が悪化していることも珍しくないという。成人の場合は完治が困難ともいわれている。だが、治療を継続し、検査結果に応じて薬を調整し、状態をコントロールしていくことでうまく付き合っていくこともできるそうだ。現在は検査方法が発展し、ごく初期の段階でも診断できるようになってきた。長年喘息治療に携わり、常に新しい検査方法を取り入れながら喘息の早期診断・治療に尽力している「けやき内科」の加藤景介院長に、喘息の症状、検査方法、治療までの流れについて詳しく解説してもらった。 (取材日2020年1月24日)

複数の検査を組み合わせて喘息の初期症状を見逃さず、適切な治療につなげる

Q喘息とはどのような病気ですか?
A
1

▲喘息の正しい診断と治療に注力する院長

気道が狭くなることで起こるヒューヒュー、ぜいぜいといった「喘鳴(ぜいめい)」を含め、咳や息苦しさを繰り返す慢性疾患です。何らかのきっかけでリンパ球の働きが異常を来すことで炎症が起き、気道の過敏性亢進や狭窄が起きることはわかっているものの、根本的な原因は明らかになっていません。ストレスや生活環境などが誘因となることもあります。最近は、気道狭窄を伴わないものの炎症が持続することで咳が続く、気管支喘息の前段階とも言える「咳喘息」も注目されています。喘息による症状はさまざまで一概に「この症状があるから喘息」とは言えませんが、検査方法が進化し、喘鳴などの重い症状が出る前に診断できるようになりました。

Qどのような検査を行うのでしょうか?
A
2

▲症状に合わせて種々の検査の上診断している

気管支喘息の診断に重要なのは、「呼吸機能検査」「呼気NO検査」「呼吸抵抗測定」の3つです。呼吸機能検査は肺活量や気管支の広がりを調べるもので、「咳が長引く」といった症状の段階で気管支喘息と診断できることが多々あります。呼気NO検査では呼気中のNO(一酸化窒素)を測定することによって気管支におけるアレルギー反応の程度を判断します。呼吸抵抗測定では気管支における炎症の強さや過敏さを確認できます。他にエックス線検査やアレルゲン検査も実施し、これらの検査結果を総合評価した上で、症状や性別・年齢、ライフスタイルなども加味して治療薬の選択をしていきます。

Q子どもや高齢者でも簡単に検査できますか?
A
3

▲モニターを見ながら視覚的にわかりやすく検査が受けられる

呼吸機能検査は指示に従って大きく息を吸ったり吐いたりすることが必要なため、小学校高学年以上でないと上手にできないかもしれません。お年寄りも呼吸を合わせることが難しい場合もあります。一方で呼気NO測定は一定のスピードで息を吐くことができれば測定可能な簡単な検査です。小学校低学年でも十分できますので、小児喘息が疑われるお子さんには積極的に実施しています。息を吐くと、モニターの風船や雲のイラストが動くので視覚的にもわかりやすいです。呼吸抵抗測定もマウスピースをくわえて数回自然な呼吸をするだけなので、年齢を問わず可能です。呼気NO測定や呼吸抵抗測定は、病態を正確に把握するために欠かせません。

Qどのように治療計画を組み立てていくのですか?
A
4

▲検査結果は院長が丁寧に説明している

今は吸入薬にしても薬剤の種類が豊富で、複数の薬の成分を配合した合剤も出てきています。剤形も、粉末吸入式やスプレー式、ミスト噴霧式と多岐にわたり、粉末吸入式は携帯しやすい反面、吸い込みにこつが必要などそれぞれに特徴があります。それらを十分理解した上で患者さんに最適なものを選択することが私たちの役割です。検査結果で判断したアレルギー反応の強さや気道狭窄の程度を目安にすることはもちろん、当院では吸い込める強さがわかる吸気力の測定も行い参考にしています。お子さんなら親御さんが手伝いやすいものを、お年寄りなら吸いやすいものを、と年齢や性別、さらにライフスタイルなども踏まえて治療計画を立てていきます。

Q喘息は治るものなのですか?
A
5

▲吸入器を正しく使えるよう、薬剤師と連携して指導を行っている

子どもは適切な治療を行えば治癒も望めるのですが、成人は現代の医療では完治は困難と考えられています。しかし、適切な治療の継続によってコントロールすることは可能と考えられています。症状が緩和すると、自己判断で治療を中断される方もいらっしゃいますが、気管支の炎症は続いていることが多いので通院治療は続けていただきたいですね。症状がなくなり検査値も良くなれば薬を減らせる場合もあります。当院は医師、看護師、薬局との連携が強く、遠方の薬局さんとは電話などで吸入指導の仕方やその結果をやりとりするなど、徹底して患者さんのサポートに努めています。

ドクターからのメッセージ

加藤 景介院長

喘息の一番大きな誤解は、症状を基準に考えてしまうこと。最も避けたいのは、リモデリングといって気管支が狭いまま固まってしまうことです。このことを患者さんにも理解していただき積極的に治療の継続に取り組んでいただきたいですね。ただやみくもに継続すればいいというわけでもなく、薬は必要最低限がベストだと考えています。患者さんにとってベストな内容を見極めるために、当院では定期的に検査を実施し症状以外の客観的指標も踏まえながら薬剤の調節を行っています。これからも医師、看護師、薬局、そして患者さんと協力しながら、病状をより良い状態に維持できるよう注力していきたいです。

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