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加藤 景介 院長の独自取材記事

けやき内科

(名古屋市名東区/一社駅)

最終更新日:2020/01/09

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猪子石原バス停下車、閑静な住宅街に「けやき内科」がある。同院は、呼吸器内科を専門とする院長の加藤景介先生が2009年に開院。院内は患者が待ち時間をリラックスして過ごせるよう、加藤先生がこだわり抜いたデザインになっている。加藤先生が好きな世界的建築家の絵や照明を取り入れ、カフェのような居心地の良い雰囲気に仕上がっている。デザインと同時にこだわったのは、マルチスライスCT・肺機能検査器・一酸化窒素測定器などの先進検査機器の導入。高い水準で呼吸器内科の臨床検査を行うことに努める。加藤先生のもとには、遠方からも気管支喘息やCOPDの患者が多く来院する。呼吸器内科診療や院内の設備について、加藤先生に聞いた。
(取材日2016年6月1日)

迅速かつ高い水準で検査を行うための設備を導入

こちらの患者層を教えてください。

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呼吸器疾患については名古屋市内・近郊だけではなく豊田市・岡崎市・岐阜県等遠方からも来院されています。一方、一般内科疾患は近隣の方が多いですね。呼吸器疾患の中でも多い喘息は若い世代によく見られる疾患で20〜50歳代の方が多いのですが、小児科でなかなか改善しなかったというお子さんが来院される場合もあります。風邪症状を訴え、風邪薬の処方希望で来院される方も時にみえますが、症状をお聞きしただけで風邪薬を処方するようなことは致しません。患者さまが風邪と思っていても、実際には風邪ではなく肺炎、喘息等の呼吸器疾患が隠れていたりする場合もあります。隠れた疾患を早期発見・治療に取り組めるよう詳細な問診や聴診等による診察に加え必要に応じた検査を実施し、しっかりと診断・治療を行っていくよう心がけています。最近では、他院で治療してもよくならない等の相談で来院されるケースが増えましたね。

気管支喘息・花粉症・COPDの治療に注力されているそうですね。

気管支喘息の患者数が最も多く、時には1日の半数以上を占める日もあります。気管支喘息の約6割は、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎等のアレルギー疾患の合併症を併発し、合併症を含めて治療をしていかないと改善しない場合も往々にしてあり、総合的に診て治療計画を立てる事が大切と考えています。一方COPDは喫煙に伴う慢性疾患で生活習慣病の1つです。当院では200名弱のCOPDの方が治療されていますが、現在日本全国で500万以上とされている患者数のうち治療されているのがわずかである事が問題視されています。症状があっても患者さま自身は、「喫煙しているから仕方ない」「禁煙すれば良くなる」と思っておられるのでしょう。

こちらのクリニックの特徴を教えてください。

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臨床検査技師と放射線技師がおり、総合病院と同等の水準で診療が行えるのがメリットです。先進機器を早くから取り入れ、開業時からマルチスライスCTを導入。一般内科診療が中心になると想定して「高血圧」「脂質異常症」「糖尿病」等の「生活習慣病」の診療を高いレベルで実施できるよう、HbA1c・生化学・血算等の血液検査は当日に結果がでるように機器を設置、病状把握に有用な基礎代謝測定器・CAVI(血管年齢)測定器等も導入しました。ニーズが高まっていた「禁煙の外来」も行えるようにもしました。また専門分野である呼吸器診療に関する機器はもちろん重要視し、肺機能検査器・気道過敏性測定器・呼気NO測定器等を導入、通常病院で行うような専用ソフトウェアを用いたマルチスライスCTの肺気腫解析も実施できるようにしました。今後も治療に有用な検査機器をいち早く取り入れるよう心がけていきたいと思います。

2つの診察室を使い分けて院内感染対策を強化

先生が医師をめざしたきっかけを教えてください。

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私の父は消化器内科医師で、幼い頃は夜中に急患で呼び出しがあったり、私の体調不良時に自分の勤務する病院へ連れて行ったりしてくれました。父の姿を見ていたので、病院が身近な存在だったということもあるかもしれませんね。ただ私のターニングポイントになった出来事は、中学生の時。担当してくれていた先生のお一人が脳血管障害発症後も教壇に立つ姿を見た時でした。病気になる前と同様に熱心に授業をされていたのですが、後遺症のため思うように黒板の字を書けない。先生ご本人が一番つらかったと思いますが、その姿を見て私も非常につらい思いをしました。このことが医師になりたいと強く思うきっかけになったと言ってもいいかもしれません。病気で生活・仕事が制限されてしまっている方々を何とかしてあげたいという気持ちを持つようになりました。

呼吸器内科を選んだのはなぜですか?

初めは他科にも興味がありましたが、地元の陶生病院で研修をするうちに呼吸器疾患に関心を持つようになりました。なぜなら私の育った瀬戸市は陶磁器産業が盛んで、他地域に比べると粉塵による影響か呼吸器疾患がとても多いんです。肺炎や肺結核といった感染症、気管支喘息やCOPDといった慢性疾患、在宅酸素や人工呼吸器を必要とするような呼吸不全など、非常に幅広く呼吸器疾患の診療に携わることができました。また当時の上司が非常に熱心に指導してくれたおかげで今の私があるのだとも思い、たいへん感謝しています。学生時代は、どちらかというと呼吸器分野は苦手で、今でもまさか自分が呼吸器を扱うとは……という驚きがあります。

院内感染対策を意識しているそうですね。

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過去の事例ですが、レジオネラ菌による院内感染や、ICUでのMRSAの院内感染、VREの院内感染などが起こった病院もあります。病院として院内感染が起きないよう感染対策をとることは当然のことであり、起きている事実をしっかりと把握し、それに合う対処法をきちんととり同じことを繰り返さないようにすることが重要です。開業してからも院内感染対策についてはクリニック一丸となって取り組み、定期的に勉強会を行って全職員の感染対策への意識向上に努めています。地域でのインフルエンザやマイコプラズマなどの感染症の流行状況も把握できるよう気をつけ、クリニックとして行える対策に力をいれています。

市民バンドでトロンボーンを演奏するのが休日の楽しみ

印象に残る患者さんとのエピソードはありますか? 

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急性呼吸不全の患者さまを担当した時のことです。その方は間質性肺炎が疑われました。急性進行型だと命にかかわるとされている疾患です。その患者さまも入院後に病状が悪化し、1〜2ヵ月間人工呼吸器を装着して過ごしました。治療法を試行錯誤する中、生死をさまよう状況となった時期もありましたが、徐々に回復の兆しが見え始め呼吸器からも離脱し、半年後に自力歩行で退院されるまでに回復しました。重症の急性呼吸不全の場合、命は助かっても人工呼吸器が外れないこともあります。その患者さまは、胸腔鏡下肺生検で肺の一部を切除して検査し、より確実な診断につなげそれに基づいて適切な治療法を検討しました。肺生検は負担のかかる検査なので賛否が分かれるところですが、しっかり診断できたことが回復に向かった大きな要因だと思っています。長く関わった患者さまだけに、回復された姿を見ることができてうれしかったですね。

休日はどのように過ごされていますか? 

私は、中学高校と吹奏楽部でトロンボーンを担当していました。卒業後演奏する機会がなかったのですが、10年ほど前に再開しました。陶生病院で定期的に院内コンサートが開かれていて、それに参加したのがきっかけです。今は市民ビッグバンドに参加しています。学会出張などでなかなか練習に参加できなくて心苦しいのですが、楽しくやっています。

今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。

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医療は常に進歩し続けています。呼吸器疾患に限ることなく、幅広い分野の知識を増やしていき、先進の治療を提供できるようスキルアップしていきたいと思っています。また現在在宅人工呼吸器を使用している患者さまの訪問診療をしていますが、今後はニーズが高まると予想され、より強化していきたいですね。また患者さまの中には、薬を飲み忘れたり副作用が心配で処方薬を適切に飲まれない方もいます。もし不安なことがあれば、気軽に相談していただくほうが治療はうまくいくと思います。専門家として患者さまのより良い療養生活のお手伝いができるよう努めていきたいですね。

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