島 浩史 院長の独自取材記事
島脳神経外科整形外科医院
(川崎市中原区/元住吉駅)
最終更新日:2026/10/27
地域に根差しながら専門性の高い医療の提供に努めてきた「島脳神経外科整形外科医院」。島浩史院長は複数の病院で研鑽を積み、脳や脊椎脊髄の手術も数多く手がけてきた脳神経外科のスペシャリスト。2015年に、父である島利夫理事長から、同院の院長職とともに「患者が充実した人生を送るための診療を追求する」という信念も継承。現在は脳神経外科と整形外科の領域を幅広く診療し、特に脊椎脊髄外科、肩関節、スポーツ整形外科、片頭痛などの治療も強みとしている。地域の医療機関との連携も密に取り、地域医療の質の向上にも力を尽くす島院長に話を聞いた。
(取材日2026年6月12日)
脊椎脊髄外科などの専門性も備える地域密着の医院
医院の歴史や院長のご経歴を教えてください。

1983年に父の島利夫理事長がこの地で当院を開業しました。当時は、川崎市はもちろん神奈川県内においても、脳神経外科を備えた救急告示医療機関は少ない時代。開業から数ヵ月後に救急診療所となり、救急の患者さんが次々と運ばれてきたそうです。2012年に地域医療連携画像診断部門を新設し、MRIやCTを用いた高精細な画像診断にも対応可能に。2027年にはMRIを新機種に更新予定で、常に高精細な検査体制をめざしています。診療内容では脳神経外科、整形外科の領域に幅広く対応し、中でも脊椎脊髄外科、肩関節、スポーツ整形、片頭痛などの治療に高い専門性を有しています。私自身は金沢大学医学部卒業後、脳神経外科を専門に医師として研鑽を積み、2015年に父の信念とともに当院を継承しました。以降は父をはじめ多くのスタッフと、安心・安全な医療を提供するために尽力しています。
医院としてどんな診療理念をお持ちですか?
病気の早期発見から治療、手術、リハビリテーションまで、できる限り院内で完結できる体制を持ち、患者さんのスムーズな社会復帰をめざすのが当院の使命と考えています。現在も19床の入院施設を持つ有床診療所であるため、手術入院にも対応でき、手術後のリハビリも充実しています。また、地域医療連携画像診断部門の開設も、精度の高い診断と病気の早期発見につなげたいとの思いから。患者さんが悩む症状の原因究明に加え、脳ドックや予防検診などを通じて自覚症状のない段階での病気の早期発見・予防に、各種検査機器を活用したいと考えています。そのため院内だけでなく、近隣のクリニックの依頼にも応じて検査を提供し、地域医療の質の向上にも貢献しています。
患者さんと接する際の心がけをお聞かせください。

患者さんとご家族の気持ちを理解するため、丁寧なコミュニケーションを心がけています。加えて、父から受け継いだ姿勢として、患者さんが「充実した生活」を送れることも大切にしています。例えば、体に不安のある高齢の患者さんが「九州まで同窓会に行けるだろうか」と心配していたら、どうしたら安心して行かせてあげられるか、治療計画と併せて具体的に考えます。もちろん難しい場合にははっきりとお伝えしなければいけませんが、「治療の先の楽しみ」があればモチベーションを保ちやすくなりますし、治療やリハビリにも前向きになれます。その気持ちが良い結果に結びつくと思うのです。医療の専門家として相手の思いや希望を引き出し一緒に目標まで歩んでいく、二人三脚の医療をめざしています。
専門性を極めつつ患者一人ひとりに寄り添う医療を追求
患者さんはどのような理由で受診されますか?

脳神経外科および整形外科の領域で幅広く受診されますが、特に脳血管障害、頸椎・腰椎の椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった脊椎疾患、変形性の膝関節症、転倒による大腿骨頸部骨折などは多いですね。さらにスポーツ外傷や肩関節の治療、片頭痛、認知症などでの受診も増えています。中でも圧迫骨折、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアなどは脊椎脊髄外科の専門家が対応できるのが特徴で、薬やリハビリなどの保存療法に加え、必要な場合は院内手術で症状の改善をめざせます。加えて神経内科の医師も在籍し、脊椎脊髄疾患の症状で多い手足の震えやしびれ、歩きにくさなどが、パーキンソン病のような神経難病に由来していないかを確認できるのも強みです。このほか、私が得意とする顔面けいれんや三叉神経痛の患者さんも来院されます。
圧迫骨折の治療について教えてください。
圧迫骨折は骨粗しょう症などで骨がもろくなり、くしゃみなどのちょっとした衝撃で背骨が上下から押しつぶされて起きる骨折です。痛み止めの薬とコルセットの着用、リハビリなどの保存療法で治療が難しい場合、当院では痛みの軽減と背骨の補強を目的とした手術もご提案しています。手術はPVP(経皮的椎体形成術)と呼ばれ、針で脊椎に骨セメントを注入する手法で、術後すぐに痛みの軽減が見込め、回復の早さも期待できます。ただし骨の癒合を促すためにしばらくはコルセットが必要で、骨粗しょう症の改善をめざす飲み薬や注射剤も継続していただくことが大切です。骨粗しょう症治療の注射剤は効果や投与の間隔などが異なるため、患者さんの症状や併存疾患、通院頻度、自己注射が可能かなどを踏まえ、適した薬をきめ細かにご案内しています。
腰部椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症ではどんな治療が可能ですか?

椎間板ヘルニアは自然に治る割合が多く、最初は経過観察となるのが一般的です。しかし症状が長引いたり悪化したりした場合、手術も検討する必要があります。当院では腰部椎間板ヘルニアの新たな治療法である椎間板内酵素注入療法を導入し、適応があれば治療の選択肢としています。また腰部椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症のいずれも、顕微鏡を用いた手術にも対応しています。顕微鏡手術は内視鏡手術と比べて患部を拡大でき、立体的に捉えられます。しかも両手で操作するため、神経の周りなど繊細な部分も、細かな器具を用いて適切に低侵襲な手術が行えます。さらに神経や組織を傷つけにくい超音波メスを用いることで、神経の際の部分を、あと1mm、2mmと削りたい場合にも、安全面を考慮しつつ繊細に処置できる点も強みです。
治すから守るへ。予防につながる医療の充実を図る
片頭痛や肩関節の治療についても伺います。

片頭痛は新薬が次々と登場し「片頭痛は治らないと諦めなくても大丈夫」と言えるほどになりました。発作時の飲み薬のほか、片頭痛発作の発症抑制が期待できる抗CGRP抗体製剤の注射剤も複数あり、2026年には同じ発症抑制のための飲み薬「ゲパント」も発売されています。適応のある方ならいずれの薬も処方可能で、成分や投与間隔に配慮しながら、患者さんの症状や生活スタイルに合う薬をご提案しています。市販薬を飲み続けると新たな頭痛の原因にもなる一方で適切な頭痛治療を受けないことによる頭痛の慢性化も問題になっています。早めに適切な治療を受けていただきたいですね。また肩関節の治療では肩関節専門の医師が3人在籍し、曜日により交代で診療しています。保存療法に加え、必要なら関節鏡手術による低侵襲な治療も院内で可能です。四十肩・五十肩などは年のせいと我慢する人も多いですが、治癒も期待できますので一度専門家にご相談ください。
設備面での特色などを教えてください。
治療だけでなく、一般的な健康診断や各種の検診などで、病気の早期発見・予防に努めるほか、それらの重要性の啓発にも力を入れたいと考えています。地域連携画像診断部門では、自由診療ですがMRIによる脳血管の検査、CTによる肺がんの検査などをご用意しているほか、MRIは2027年に新モデルに更新予定です。これによって、より高精細な画像が従来の半分ほどの時間で撮影可能になる予定です。また超音波検査装置はすでに更新済みで、性能が向上したことで神経などを観察して行う神経根ブロック注射がより精密に打てるようになりました。
最後に、地域の方へのメッセージをお願いします。

若い世代でも脳の病気とは無縁ではありません。私自身50代となり、いつ病気になってもおかしくないと感じています。特に脳疾患の方が身内にいらっしゃる場合は一層セルフケアにご注意ください。脳ドックをはじめとした当院の健診・検査は、原則、結果を当日中にお知らせし、脳の3D画像や断面画像をお見せして、検査結果を詳しく丁寧に説明するのを基本としています。もちろん患者さんの時間が限られる場合は、詳細な説明は書面でまとめてご自宅に郵送することも可能です。できる限り検診や診療を受けやすい体制を整えてきましたので、気になること、不安に思うことがあれば、気兼ねなくご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは脳ドック(頭部MRIによる脳血管検査)/4万2900円~、CTによる肺がんなどの胸部検査/2万2000円〜

