子どもの成長においても噛み合わせは重要
顎変形症の手術にも対応
内山のりよ矯正歯科医院
(長崎市/めがね橋駅)
最終更新日:2023/12/14
- 自由診療
歯は咀嚼、発音、嚥下などに関わる、生きる上で欠かせない体の一部。だからこそ、幼少期から生涯にわたり自分の歯で噛めるような口腔管理が必要。現代の子どもは、食生活の変化から顎が小さくなり歯並び・かみ合わせに不正を認めることが多い。噛めない子や顎関節症の子が増えており、放っておくと全身や顎の成長発育、発音、精神面へ影響を及ぼすことも。「内山のりよ矯正歯科医院」は矯正治療を専門とする医院。内山恵代院長は「顎関節とかみ合わせの調和」が何より大切と語る。「学校検診でも、出っ歯や受け口など歯並びへの悩みを抱えたお子さんや、アゴの痛みを訴えるお子さんを多く見かけます。早めに治療して健やかに育って欲しいと願っています」と気遣う。そんな内山院長に子どもの矯正治療、そして顎変形症へのアプローチについて話を聞いた。
(取材日2023年11月9日)
目次
顎関節にかかるストレスを取り除き、顎関節と噛み合わせの調和を図り、子どもの全身の健やかな成長を促す
- Qお子さんの歯並びの相談が多いそうですね。
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A
親御さんが歯並びを気にされるほか、顎の痛みや口を開閉した時にポキポキ音がするといった顎関節症の症状、学校の歯科検診で指摘された方が多いです。また、歯ぎしりがひどい、体が傾いてまっすぐ走れない、口を大きく開けた時に顔の左右バランスが異なる、頭痛や耳鳴りなど、歯並び以外の症状を抱える方もいらっしゃいます。お子さんの場合には、大人になるための成長する力が体の中にたくさん詰め込まれています。しかし若いからこそ体にかかるストレスも大いに吸収してしまい、顎関節の状態が悪くなってしまいやすい傾向も。思春期の成長が健やかに行われるためにも、体の歪みの原因となる顎関節から根本的に治療していく必要があるのです。
- Q子どもの場合、来院のタイミングはいつがいいのでしょうか?
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A
上よりも下の歯が前に出る「反対咬合」や、下顎をずらして噛む「顎偏位」、「上顎前突」という出っ歯のお子さんは、成長のピークを迎える思春期より前、7〜8歳頃の来院がベストです。また歯ぎしりのひどい場合も顎関節や下顎の成長発育に影響が出るため、歯並びが明らかに悪くなくても一度来院し、状態を確認することをお勧めします。歯ぎしりをする方には、夜間にスプリントを装着して顎の筋肉をリラックスさせ筋肉の正常化をはかり、顎関節および上下顎骨の成長にとって良い環境を作ります。子どもの頃から取り組むことで、治療期間は長くなりますが、顎の良好な成長発育を導き出し、不正咬合の増悪防止をめざすことが可能になります。
- Q子どもの矯正においても噛み合わせが大切なのですね。
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A
特にお子さんはこれから体が大きく成長します。その中で顎関節の位置がずれ、かみ合わせが適切になっていないと、体のさまざまな部分に影響が出かねません。そもそも体の筋肉はつながっていますよね。お口周りやアゴの筋肉は頭、首につながっていて、それはさらに肩、背中、腰、脚と全身へつながっています。放置すると姿勢への影響、歩き方、骨格の歪みなど全身のバランスへ影響が出る可能性も考えられます。これから中学、高校と成長し、受験などを経て大人になり、社会に出ていく。その中でストレスにさらされることもあるでしょうし、自身の体の不調に悩むかもしれません。気になる症状がある場合は、早めに来院してほしいと切に思います。
- Q顎変形症にも対応されているそうですね。
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A
顎変形症とは、上顎と下顎の大きさや位置のずれが著しく大きく、矯正治療だけではかみ合わせの改善が困難な症例であり、外科矯正という外科手術を併用した治療を行うことになります。顎変形症の場合にも顎関節に問題を抱えている場合が多いため、矯正開始前はもちろんですが、手術前にもスプリントで顎関節の位置を安定させてから骨格のずれやかみ合わせのずれを3次元的に詳細に診断しています。そして、外科医と十分に検討した上で骨の移動量を決め、手術に臨んでいます。外科矯正の可能性が考えられる場合には、初回のカウンセリング時に必ずお伝えし、治療全体の流れをある程度理解された上で治療に臨んでいただけるよう心がけています。
- Q顎変形症の手術はどこで受けるのですか?
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A
手術は連携する民間病院や大学病院などで実施します。手術の際には私自身も必ず立ち会い、まずは全身麻酔がかかった手術前のかみ合わせが、私が把握している咬合状態とほぼ同じかを確認しています。手術の大事なポイントは、顎関節の位置をできるだけずらさないようにすること。そのためにも手術前にスプリントで顎関節の位置安定を図り、外科医が顎関節を位置付けしやすいよう配慮しています。また手術時に骨片が干渉して顎関節の位置がずれる場合があるため、術前に精密検査をし、無理のない計画を外科医と検討しています。さらに、手術前後で顎関節の位置や形態をCTで精査し、手術後にどのように歯を動かしていくかの診断に役立てています。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正(第一段階矯正)/22万円〜55万円、小児矯正(第二段階矯正)/77万円〜88万円※トータルフィーシステム/毎回の調整料を含む