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女性の強い味方にもなる
漢方を用いた診療

クリスタルファミリークリニック

(東海市/太田川駅)

最終更新日:2021/10/12

クリスタルファミリークリニック 女性の強い味方にもなる 漢方を用いた診療 クリスタルファミリークリニック 女性の強い味方にもなる 漢方を用いた診療
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さまざまなストレスを抱える現代女性。仕事に家事に子育てに、と忙しい日々の中、自身のちょっとした不具合を、「このくらいなら、我慢できる」と見過ごしてしまってはいないだろうか。漢方はそんな『未病』の状態や、なんとなく不快感があるといった場合の体質改善に役立つことも。西洋医学の薬に比べ時間はかかるとされるが、逆に不定愁訴と呼ばれるようなものに対しては強いという。「病名のつかないような不具合に寄り添いたい」「病気とは言えないが生活に支障が出るような症状で苦しむ患者さんをなんとかしてあげたい」という思いから漢方を勉強したという「クリスタルファミリークリニック」の桑原三華先生に、漢方の特徴や選び方について話を聞いた。

(取材日2017年12月15日)

女性の心と身体のバランスを整える、漢方の使い方

Qそもそも漢方とはどのような特徴を持つものなのでしょうか?
A
クリスタルファミリークリニック 座り心地のよいソファを用意し、空間づくりにもこだわる

▲座り心地のよいソファを用意し、空間づくりにもこだわる

漢方の得意技は「体質改善」。なんらかの要因でバランスを崩した『未病』の状態を整えるという東洋医学の考え方に基づきます。人によって異なりますが、大体は約2週間で体調に変化が出てくるといわれています。そして2〜3ヵ月程度すると体調が整ってくる。ただ患者さんがここへ来るのはだいたい症状がつらいときです。できるだけ早くその症状を取るために通常のお薬との併用が多いですね。西洋医学と東洋医学の良いところをミックスして補い合う使い方ができるのもメリットの一つ。また漢方は子どもも飲めます。現代は子どももストレスを抱え込みやすいので、漢方をうまく活用してほしいですね。

Q診察や処方に違いはありますか?
A
クリスタルファミリークリニック 丁寧な診察・説明を心がけている桑原先生

▲丁寧な診察・説明を心がけている桑原先生

漢方の診察方法は「四診」と呼ばれます。「望診(見る)・聞診(聞く)・問診(質問する)・切診(触れる)」の4つの方法で体の状態をチェックします。そのままではありませんが、通常の診察において目で見て、聴診器で音を聞いて、問診することと共通しています。またおなかや手足を触り「冷え」の状態を把握します。処方にはまず症状の見極めが大切。ただ同じ訴えでも、それがどの程度なのか、急性期なのか慢性期なのか、「実証・虚証」といった体質によって出すお薬が違ってきます。例えば同じ抑うつ気分でも、完全に意欲をなくしている場合にはこの薬、ただ疲れているだけなら別の薬、など症状と段階により異なります。

Q漢方が得意な症状や疾患はありますか?
A
クリスタルファミリークリニック 落ち着いた雰囲気で診療が受けられる診察室

▲落ち着いた雰囲気で診療が受けられる診察室

漢方は、西洋医学の病名がつくようなものを治すより、その状態を引き起こしている要素を整えるような働きがあります。例えば、ただの便秘症が大腸がんの要因の一つとなると注目されているように、その要因を解消し、生活習慣を変えることで大きな病気の予防につながります。何かはっきりしない、病気として画像には映らないけれども、体に異変が起こっている、精神的なストレスやホルモンバランスの崩れによる症状などにも力を発揮します。いわゆる「不定愁訴」と呼ばれるものも得意です。そもそも「不定愁訴」というのは、西洋医学では病名がつかないからそう呼ばれているのです。漢方は、そういう症状に対応できるお薬として得意と言えます。

Q漢方は女性特有の悩みにも有効的というのは本当ですか?
A
クリスタルファミリークリニック キッズスペースも完備しており、子連れのママもうれしい

▲キッズスペースも完備しており、子連れのママもうれしい

漢方は生理不順やPMS(月経前症候群)、更年期障害、冷え性などにも力を発揮します。例えば、女性ホルモンのバランスが崩れて生じる更年期障害は、漢方でそのバランスを整えることで、軽快にもつながります。ホルモン剤の服用という選択肢もありますが、ホルモン剤は加齢によって分泌が少なくなった分を補って症状を消すもの。でも分泌の減少は体が必要としなくなるからであり、それをあえて足せば今度は子宮がんなどのリスクが高まる可能性があります。漢方は、その不快な症状をゆっくりと改善へと導く手伝いをします。ただし、やはり実証・虚証など体質によって何が合うかは異なります。

Q市販の漢方薬も増えていますが、選ぶポイントはありますか?
A
クリスタルファミリークリニック 身体のささいな不調なども相談したい

▲身体のささいな不調なども相談したい

例えば「風邪に効くやさしい漢方のお薬」と書かれた市販薬。確かに効きそうな生薬は含まれていますが、裏書をよく見ると、総合感冒薬に入っているような成分なども、結局は一緒に入っていたりします。体質改善をめざし、本当に漢方治療を試してみたいときは医療機関で、漢方に詳しい先生に相談したほうがいいでしょう。日本で処方される漢方薬は約140種類でこれ以上増えません。だから治療実績も蓄積されています。当院の場合だと私の経験上、20種類ほどを厳選しています。漢方は副作用がないと思っている方もいますが、合わない場合には不快になりかえって症状が長引くこともあります。様子を見ながら加減できる経験値も必要です。

ドクターからのメッセージ

桑原 三華院長

月経不順、気分の落ち込み、便秘、冷え……。これらの症状を、女性だから仕方ないと思わず治療することも考えてほしいですね。漢方の力と、漢方をよく知る医師の力も借りれば、改善は可能です。体のバランスを整えることはとても大切。さまざまな病気を未然に防ぐことにもつながります。女性は生理があるだけで、人体として大きな変化を毎月経験する。疲れるはずです。女性の体はとてもデリケート。頭と心と体は全部つながっています。小さな異変を無視しないで、ちょっとでも変だなと感じたら相談してください。私自身、患者さんのそういう細かな症状に寄り添いたくて漢方を勉強しました。

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