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雨宮 明文 院長の独自取材記事

天下堂医院

(世田谷区/芦花公園駅)

最終更新日:2021/11/17

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芦花公園駅から徒歩1分の閑静な住宅街にある「天下堂医院」。開院から60年以上の歴史を持つ同院を引き継いだ2代目の雨宮明文院長が、外科、内科をはじめ、耳鼻咽喉科や皮膚科など幅広い診療を行っている。先代の時代から通う患者から若い世代まで、家族ぐるみで頼りにするかかりつけ医だ。苦痛が少ないといわれる経鼻内視鏡検査に早くから注力してきた雨宮院長のもとには、遠方から検査を受けに訪れる患者も多い。地域を大切にしながら、自身の専門分野にも注力する雨宮院長に話を聞いた。

(取材日2021年9月2日)

総合的な診療でかかりつけ医としての役割を担う

歴史のあるクリニックとお伺いしました。

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1958年に私の父が開院し、今年で63年になります。父はもともと外科の医師でしたが、開業当時は当院の周辺に医療機関がなく、さまざまな症状の患者さんが来たそうです。そのため、患者さんの求めに応える形で標榜科目を増やしていき、現在は内科、外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、アレルギーや男性専門の外来まで幅広く診療しています。父の代からの患者さんもいまだに来てくださいますし、その方たちの子ども世代、孫世代も一緒に来院されるので、患者さんの年齢層は幅広いですね。「風邪っぽいけれど、湿疹もある」というように、複数の診療科にわたって診療を希望される方も多いですし、「食事をしていたら魚の骨が喉に刺さった」といった身近なトラブルまで診ています。最近は、ホームページを見て最寄りの芦花公園駅から2駅、3駅離れた地域からいらっしゃる人も増えています。

夜の20時まで診療していらっしゃるのですね。

20時までという診療時間は、開業当初から変わっていません。やはり、他に医療機関があまりなかったということが大きいのでしょうね。実際に、19時以降は会社帰りに立ち寄ってくださる方や夕飯後の方などが多く、「夜も診療してくれるのはありがたい」という声もいただいています。当院で治療ができるものであれば当院で治療をしますし、もし専門の医師の診断が必要な場合は、スムーズに紹介できる体制を整えています。今は医師会を含め、大きな病院と開業医が連携を取るシステムを作ろうという流れになっていますから、紹介状はどこの病院でもお書きすることができます。

肩凝りなどで、理学療法を求めて通っている人もいらっしゃるとか。

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肩凝りをはじめ、腰痛や坐骨神経痛などの患者さんも来院されます。導入しているウォーターベッドはマッサージを施すもので、血流を促す効果が望めます。また、首や肩の痛み、突発性難聴などに効果が期待できる近赤外線照射器や、血流を促すマイクロ波治療器による治療も行っています。いずれも継続的に通院し続けることで、痛みの改善へつながっていきます。当院では世田谷区の骨粗しょう症検診に対応しているため、骨密度を即日測定できる機械も導入しています。若い方から高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんが利用していますので、肩凝りなど痛みで悩んでいる方はご相談いただければと思います。

1年に1回の内視鏡検査で胃潰瘍や胃がんの早期発見を

経鼻内視鏡検査にも注力されていますが、なぜ力を入れるようになったのですか?

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勤務医時代、胃がんなどの消化器系の外科手術を担当することが多く、経口内視鏡検査を多く経験してきました。検査中は苦しそうにしている患者さんをたくさん見てきましたし、自分自身が検査を受けたときも苦しい思いをしました。こういう状況をどうにかできないかと考えていたときに、「経鼻内視鏡ができたらしい」と聞いて、実際に試し導入を決めました。しかし、当時はまだ技術が発達しておらず、どうやったら痛みを少なくできるかわかりませんでした。そこで、自分で自分の鼻腔内に麻酔をして「麻酔後○分だと入れるときに痛い。○分たつとどうか」といった観察と研究を重ねました。麻酔の実験後は、モニターを見ながら自分で胃まで経鼻内視鏡を挿入する実験もしましたよ。そのことを知った周囲の医師に勧められて消化器を専門とする医師向けに経鼻内視鏡検査入門の本も上梓しました。

経鼻内視鏡の検査の際は、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

検査時の痛みをできるだけ減らし、患者さんが不安にならないようにしています。麻酔をかけながら手順を踏んで行いますので、検査後も体への負担が少なく終了後はすぐに帰れます。また、新型コロナウイルスの流行下においては、防護服とフェイスマスクを着用し、患者さんもマスクを着用したまま鼻だけ出す形で検査を行っています。去年の検査では何もなかったという人が、翌年の検査で早期の胃がんが見つかるということもありますから、胃がんの早期発見のためには、少なくとも年に1回は内視鏡検査を受けてもらいたいですね。経鼻内視鏡検査で痛みに配慮することで、「1年に1回くらいなら検査をしてもいいかな」と思ってもらえることを期待しています。今でも、以前勤務していた国立相模原病院で診ていた患者さんが検査を受けに来てくださいますし、ホームページを診て当院に検査を受けに来たとおっしゃる患者さんもいて、とてもありがたく思っています。

こちらでは区の検診にも注力されていらっしゃるのですね。

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胃がんリスク検査では、血液検査によってピロリ菌の有無と萎縮性胃炎の有無を調べ、将来胃がんになるリスクを判定します。胃がんの早期発見に向けた第一段階の検査として気軽に受けられると思います。何も問題がなければひとまずは安心ですし、どちらかでもあるようなら内視鏡検査を行います。内視鏡検査で特に問題がなければ、ピロリ菌はお薬での除菌方法があります。そして翌年、また検査を受けてもらえればと思います。このように、胃がんは早期に発見できる機会が増えてきていますので、ぜひ活用してほしいですね。

医師と患者である前に人としての思いやりを大切に

雨宮先生が外科の医師を志された理由をお聞かせください。

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1つの臓器にとらわれず、全身の管理ができる点に魅力を感じました。外科というと、皆さん 「手術だけ」というイメージをお持ちでしょうが、私の場合、手術前後の内視鏡検査やエックス線検査、超音波検査、血管造影検査なども自分で行っていたので、幅広く専門的な知識を得ることができました。ちなみに大学病院では、麻酔科やICU、救命救急センター、それ以外の病院では整形外科や脳外科、泌尿器科、産科、婦人科などで数多くの診療科で手術を執刀しました。一方、当院も総合的な医療を提供するクリニックですので、外科の医師として幅広い診療科で手術を担当した経験が生きていると感じます。また、患者さんの病状を診て、手術をするべきかどうかジャッジする上でも、外科の医師としての経験が役に立っています。

診療においては、どのようなことを大事にしていらっしゃいますか?

医師と患者である前に、人間同士の付き合いとして当然のことだと思うのですが「いかに相手の気持ちになれるか」というのを大切にしています。患者さんが何を訴えたいのか、どういう気持ちでいるのか、どういう苦しみを抱えているのかということを会話の中からしっかりくみ取っていきたいので、時間が許す限りお話をするようにしています。ご年配で耳が遠い方の場合は大きな声でゆっくり話すなどの工夫をしたり、「先生の前だと緊張して言いたいことが言えなかった」ということにならないように、話しやすい雰囲気づくりを大切にしています。その結果、患者さんの体調が良くなって、次にお会いしたときに「元気になりました」と笑顔で言ってくださったらうれしいですね。

最後に読者の方へメッセージをお願いします。

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外科の医師としての経験も生かしつつ、地域のかかりつけ医として、手術のいらない体作りをサポートしていきたいです。健康を考える上では、食事と睡眠、運動、この3つのバランスが大切。栄養のバランスの良い食事を取って、十分寝て、適度に体を動かすことで、免疫力の高い体ができあがっていくと思います。当院ではいろいろな診療科目を標榜していますので、もし体のことで心配なことがあれば、健康相談のつもりで気軽にいらしていただければと思っています。「何科に行ったらいいのかわからない」という些細なことでも気軽に相談に来てください。

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