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雨宮 明文 院長の独自取材記事

天下堂医院

(世田谷区/芦花公園駅)

最終更新日:2020/04/01

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芦花公園駅からすぐの住宅街にある「天下堂医院」を訪ねた。開院して60年になる同院は、現在、2代目院長の雨宮明文先生が診療を行っている。内科と外科のほか幅広い診療科目を標榜する同院だが、雨宮先生は、苦痛が少ないと言われる経鼻内視鏡検査の先駆け的な存在で、今も、経鼻内視鏡検査を希望する新規の患者が訪れているという。「胃がんの早期発見には、少なくとも1年に1回は、検査を受けてほしいです」と雨宮先生。今回は、同院の近況や経鼻内視鏡についての話、診療において大事にしていることなどを聞いた。
(取材日2018年9月6日)

総合的な診療でかかりつけ医としての役割を果たす

歴史のあるクリニックとお伺いしました。

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1958年に私の父が開院し、今年で60年になりました。父はもともと外科の医師だったのですが、開業当時は当院の周辺に医療機関がなかったらしく、さまざまな症状の患者さんが来たそうです。それで、患者さんの求めに応える形で標榜科目を増やしていき、現在は内科、外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、アレルギーや男性専門の外来まで幅広く診療しています。父の代からの患者さんもいまだに来てくださいますし、その方たちの子ども世代、孫世代の患者さんもいて、患者さんの年齢層は幅広いです。「風邪っぽいけれど、湿疹もある」というように、複数の診療科にわたって診療を希望される方も多いです。また最近はホームページを見て、最寄りの芦花公園駅から2駅、3駅離れた地域からいらっしゃる人も増えました。

夜8時まで診療しているとのことで、患者さんも助かりますよね。

20時までという診療時間も開業当初から変わっていないんです。やはり、他に病院があまりなかったということが大きいのでしょうね。実際に、会社帰りに立ち寄ってくださる方も多く、「夜も診療してくれるのはありがたい」という声もいただいています。ですので、困ったことがあれば何でも相談をしてほしいと思っています。当院で治療ができるものであれば当院で治療をしますし、もし専門の医師の診断が必要な場合は、スムーズに紹介できるよう体制を整えています。近いところでいうと、仙川の至誠会第二病院、久我山病院、杏林大学病院、少し離れたところでは、関東中央病院、がん研有明病院、東京医大などですね。もちろん他の病院も、今は医師会を含め、大きな病院と開業医が連携をとって紹介をしていくシステムを作ろうという流れになっていますから、紹介状はどこの病院でもお書きすることができます。

肩こり改善など理学療法を求めて通っている人もいらっしゃるとか。

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肩こりをはじめ腰痛や坐骨神経痛などの患者さんも来院されます。新たに導入したウォーターベッドは、血流を促すマッサージができるので、消炎鎮痛へのアプローチが望めます。また、近赤外線を体の一部にあてて血流を促す機械もあります。いずれも継続的に通院し、続けることで、痛みの改善へつなげていくためのものです。若い方から高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんが利用していますので、肩こりなど痛みで悩んでいる方はご相談いただければと思います。

胃がんの早期発見のために、1年に1回は内視鏡検査を

雨宮先生は経鼻内視鏡検査の技術向上に努めていらっしゃいますが、なぜ力を入れるようになったのですか?

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勤務医時代、胃がんなどの消化器系の外科手術を担当することが多く、経口内視鏡検査を多く経験してきました。そんな中、検査のときに苦しそうにしている患者さんをたくさん見てきましたし、また、自分自身が検査を受けたときも非常に苦しかったんです。そこで、こういう状況をどうにかできないかと考えていたときに、「経鼻内視鏡ができたらしい」と聞いて、実際に試し、導入を決めました。しかし、当時はまだ技術が発達しておらず、どうやったら痛みを少なくできるかわかりませんでした。それで、自分で自分の鼻腔内に麻酔をして「○分だとまだ入れるときに痛いけど、○分たつと痛くなくなる」という感じで研究を重ねたんです。麻酔の実験の後は、モニタを見ながら自分で胃まで経鼻内視鏡を挿入する実験もしましたよ。そのことを知った周囲の医師に勧められて消化器医向けに経鼻内視鏡検査入門の本も上梓しました。

経鼻内視鏡の検査の際は、どのようなことを心がけていらっしゃいますか?

検査時の痛みをできるだけ減らし、患者さんができるだけ不安にならないようにしています。麻酔をかけながら手順を踏んで行っていきますので、検査後も体への負担が少なく、終わったらすぐに帰れます。胃がんの早期発見のためには、少なくとも年に1回は内視鏡検査を受けたほうがいいですね。去年の検査では何ともなかったという人が、翌年の検査で早期の胃がんがみつかるケースもありますので。経鼻内視鏡検査で痛みに配慮することで、「1年に1回くらいなら検査をしてもいいかな」と思ってもらえればと期待しています。誰だって、苦しい検査を毎年受けたいとは思わないですからね。

2016年からは、世田谷区で胃がんリスク(ABC)検査も受けられるようになりましたよね。

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胃がんリスク検査では、血液検査によってピロリ菌の有無と萎縮性胃炎の有無を調べ、将来胃がんになるリスクを判定します。胃がんの早期発見に向けた第一段階の検査として、気軽に受けられると思います。何も問題がなければひとまずは安心ですし、どちらかでもあるようなら、内視鏡検査を行います。内視鏡検査で特に問題がなければ、ピロリ菌はお薬で除菌ができますよ。そして翌年、また検査を受けてもらえれば。このように、胃がんは早期に発見できる機会が増えてきていますので、ぜひ活用してほしいです。

医師と患者である前に、人としての思いやりを大切に

雨宮先生が外科の医師を志された理由をお聞かせください。

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1つの臓器にとらわれず、全身の管理ができる点に魅力を感じました。外科というと、皆さん “手術だけ”のイメージをお持ちでしょうが、私の場合、手術前後の内視鏡検査やレントゲン検査、超音波検査、血管造影検査などもできるだけ自分で行っていたので、幅広く専門的な知識を得ることができました。ちなみに大学病院では、麻酔科やICU、救命救急センター、それ以外の病院では整形外科や脳外科、泌尿器科、産科、婦人科などで数多くの診療科で手術を執刀しました。一方、当院も総合的な医療を提供するクリニックですので、外科の医師として幅広い診療科で手術を担当した経験が生きていると感じます。また、患者さんの病状を診て、手術をするべきかどうかジャッジする上でも、外科の医師としての経験が役に立っています。

診療においては、どのようなことを大事にしていらっしゃいますか?

医師と患者である前に、人間同士の付き合いとして当然のことだと思うのですが「いかに相手の気持ちになれるか」というのを大切にしています。患者さんが何を訴えたいのか、どういう気持ちでいるのか、どういう苦しみを抱えているのかということを、会話の中からしっかりくみ取っていきたい。ですので、時間が許す限りお話をしていくようにしています。話をするときも、ご年配で耳が遠い方の場合は大きくゆっくり話すなどの工夫をしたり。「先生の前だと緊張して言いたいことが言えなかった」ということにならないように、話しやすい雰囲気づくりを大切にしたいです。その結果、患者さんの体調がよくなって、次にお会いしたときに「元気になりました」と笑顔で言ってくださることがうれしいです。

最後に読者の方へメッセージをお願いします

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外科の医師としての経験も生かしつつ、地域のかかりつけ医として、手術のいらない体作りをサポートしていきたいです。健康を考える上では、食事と睡眠、運動、この3つのバランスが大切。栄養のバランスの良い食事を取って、十分寝て、適度に体を動かすことで、免疫力の高い体ができあがっていくと思います。そして、もし体のことで心配なことがあれば、当院ではいろいろな診療科目を標榜していますので、健康相談のつもりで気軽にいらしていただければと思っています。「何科に行ったらいいのかわからない」という些細なことでも大丈夫です。ぜひ一度、相談に来てくださいね。

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