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高橋 昌久 院長の独自取材記事

こどもクリニック・パパ

(豊田市/梅坪駅)

最終更新日:2019/11/28

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梅坪駅からほど近い住宅街にある「医療法人 こどもクリニック・パパ」。高橋昌久院長は「小児科の医師にならなかったら、保育士になりたかった」と言うほどの子ども好きで、保育士の資格も持っており、保育施設も運営しているそう。小児科らしくかわいらしい外観の一方、院内は落ち着いた雰囲気で、待合室の天井近くにある高い窓から光が入る明るい空間になっている。小さな子ども連れの人が待ち時間も快適に過ごせるよう、待合室には授乳室やベビーベッドが完備。洗面台もあるためトイレまで行かずに手が洗えるというこまやかな配慮も。診療では子どもや保護者が笑顔で帰れるように心がけているという。優しい笑顔が印象的な院長に診療内容や子どもたちへの想いについて聞いた。
(取材日2017年7月25日)

小児科専攻も、開業地決定も原点は「子ども好き」

初めに医師をめざしたのは、いつ頃からですか?

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後から気がついたのですが、小学校の卒業文集にのこぎりとメスを持つかわいい似顔絵とともに「お医者さんになりたい」と書いてありました。また、高校入学時に、「卒業後の進路」について作文を書き、3年後の卒業式にその作文が戻ってくるのですが、そこにも「医者になりたい」と書いてあり、びっくりしましたね。あらためて自分が医師になりたかったんだと気づいたのです。しかし、その時は現実的に医学部進学は難しく、経済学部へ進路を決めました。結局、入学初日に経済学部ではやっぱり「何か違うな」と思い、医学部を受け直しました。

小児科の医師をめざしたきっかけを教えてください。

学生の頃から小児科の医師になりたいと思っていたのですが、いろんな科を研修してみて、特に消化器内科での内視鏡や超音波の技術、外科とのカンファレンスなんかを経験して、研修の後半で消化器内科と小児科どちらを選ぶか迷っていたんです。でも、小児科にした決め手は結局、子どもが大好きだったということ。朝起きて病院に行く、誰の顔を見たいか? もちろんかわいがってくれたおじいちゃんおばあちゃんのいる内科に後ろ髪はひかれましたが、やっぱり子どもがいると楽しいし、わくわくすると思いました。もし医師にならなければ、今でいう保育士になりたいとも思っていました。保育士の資格も持っていますよ。

豊田市に開業した経緯をお聞かせください。

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出身は瀬戸市で、研修医として瀬戸の陶生病院で働いた後、名大附属病院、中津川市民病院、名古屋大学大学院を経て加茂病院(現・豊田厚生病院)に赴任しました。なので、自分の親近感のわくところは、西三河北部か瀬戸かというイメージがありました。開業候補地のリサーチを不動産会社にお願いしていましたが、小児科ですので、候補に上がってくるのはどうしても出生数の多いところ。豊田市ばかりでした。新しく小学校も中学校も増設されたのは愛知県の中でもここだけですから。それからも、地主さんの了承を得るのがなかなか難しく、十何回も計画して、ようやく開業できたのはこの土地です。当時は住宅地の一角の畑で、いい土だなぁと思ったのを記憶しています(笑)。

心療内科では子どもだけでなく保護者のケアも

小児科と心療内科を標榜する理由をお聞かせください。

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名古屋大学で消化器内科で研修したことを生かそうと、小児消化器の外来の診療を担当させてもらったのですが、「おなかが痛い」と言って来院する子どものほとんどが心身症だったんです。「学校へ行くとおなかが痛い」「電車に乗るとおなかが痛い」というのは体のサインですが心のサインの場合もあるのです。よくよく聞くと不登校やいじめという状況に置かれている子がすごく多い。そこで児童相談所に相談に行ったんです。学ぶにつれて、臨床心理士の資格を取ったほうがいい、臨床心理士を理解できる小児科の医師になったほうがいいということになり、勉強して資格を取りました。その頃ちょうど豊田市の病院に着任することになり、児童虐待についても学びましたね。その経験を生かし、開業する時には、専門の臨床心理士がいる心療内科を標榜する医院として開業しました。

子どものサインに親御さんが気づくヒントがあれば教えてください。

子どもは、他の人には言わないけれどお母さんにだけ言う子が多いんです。お母さんには「おなかが痛い」と言うけれどお父さんには何も言っていないとか。そういう時は子どもからのサインです。本当におなかが痛ければ学校の先生にも誰にだって言えるはずです。でも吐露されている人が気づかずに病院へ連れて行ったりしてもうまくいかないんです。「目の前のお医者さんに言っているんじゃないんだよ、お母さんだから言っているんだよ」という子どもの声に気がついて、お母さんが開き直り、覚悟を決めることが大切です。もちろん、医師はお子さんの体に病気がないことをゆっくり証明しながら、「異常なし」とは言わないんです。問題があるから私の目の前にいらっしゃるんですから。

心療内科は完全予約制ですか? 診療時間はどれくらいですか?

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完全予約制です。新規の患者さんは現在6ヵ月お待ちいただく状況です。ご相談いただくケースの中ではお母さんがお子さんの発達に疑問を持たれた方が多いですね。心療内科には臨床心理士が4人、元学校の先生が1人の計5人スタッフがいます。子どもに依存させるのではなく子どもを自立させ、最終的には子どもが自分で羽ばたたいて巣立っていくことを目標にしています。中にはお母さんの子育て不安が強い場合もあって、1時間中の30分心理士とお母さんだけが話をすることも。だからお母さんのカルテもあり、子どもだけでなく保護者のケアもしています。

地域における多方面での活動が原動力

小児科の患者の主訴と、診療のポリシーを教えてください。

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季節ごとに流行の症状で来院される方が多いですね。今のような夏の時期ですと手足口病がはやっていますから手足口病の患者さんばかりですし、インフルエンザの流行時期はインフルエンザの患者さんが多いです。医師としてのポリシーは、子どもも保護者もそうですがお帰りになる時に「ここへ来て良かったな」と思ってもらいたい。来た時よりも心が軽くなって帰っていただきたいですね。

これまで多方面で活動してこられたのですね。

開業して7、8年は中学校へ行ってスクールカウンセラーとしても仕事をしていました。シチュエーションを変えて動き回っているのが好きなんです。さまざまな方から悩みの相談を受けるのですが、メンタル面の主訴が多いので、臨床心理士の部分が非常に役に立ちます。パワハラや、うつ病の問題も多いです。最近では、がんからの職場復帰の問題が自分にとってのトピックスです。

先生はどのように地域と関わっていますか?

医師会関係で、豊田市の就学支援委員会や児童相談所の仕事なども担当しています。当院は9~12時までと、18~20時までが診療時間なので間の時間に市役所の会議にも出席していますよ。フィールドワークが好きなので、以前はスクールカウンセラーもその時間にやっていました。学校関係でいうと、愛知淑徳大学で学生さんに児童保健を教えていますし、看護学校の先生もやっています。将来学校の先生や看護師になる人たちに、子どもの体に起こること、心に起こることの症例を挙げて話しています。そういう環境の中にいることで今の状況にあぐらをかかないと言いますか、さらに勉強しようと思うきっかけになっていますよ。

今後の展望についてお聞かせください。

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昨年4月より定員19人の保育園を設立しました。小児科の医師、臨床心理士、看護師が務める保育園って安心できませんか? それぞれの専門家の観点を生かし、多角的に子どもの健康状態を管理したり、個別の保育計画を立てていきたいという思いから設立に至りました。また、ICTを活用した医療システムも今後診療に活用していきたいですね。じんましんや行動異常などスマホで動画や写真を撮って、見せてもらえると診療にとても役に立ちます。実際、メールなどで送った頂いた動画や写真から診察させていただくことも始めていますよ。

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