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睡眠時無呼吸症候群の治療で
循環器疾患や突然死のリスクを低減

梶の木内科医院

(可児市/可児駅)

最終更新日:2021/09/16

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  • 保険診療

しっかり睡眠時間を確保しているのに昼間に眠い、会議や運転中に眠りそうになる、大音量のいびきを指摘された、こんな症状が気になっている人はいないだろうか。慢性的にこうした症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いのだそう。睡眠時無呼吸症候群は循環器疾患を引き起こすこともあり、「寝ているときに少し呼吸が止まるだけ」と見くびって放置していると命に関わることもあるのだという。しかしその一方で、検査や治療の方法については、まだ一般に広く知られていないのが現状だ。そこで今回「梶の木内科医院」の梶尚志(かじ・たかし)院長に、睡眠時無呼吸症候群の原因やリスクと、検査から治療へのステップについて詳しく話を聞いた。(取材日2021年8月18日)

検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!

Q睡眠時無呼吸症候群とはどんな病気ですか?
A

睡眠時に呼吸が止まってしまうことで日常生活に支障を来す病気です。睡眠中、1時間に5回以上、それぞれ10秒以上呼吸が止まる場合は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。日本国内で300万人〜500万人の潜在患者がいると推定されていますが、治療を受けているのは1割程度です。発症の原因はさまざまで、肥満や慢性副鼻腔炎などの重い鼻炎、さらには骨格上の問題で呼吸がしづらいことも原因になり得ます。しかし、症状が現れるのが睡眠時なので、自分では症状に気づかず、家族の指摘によって受診する人が大半です。睡眠時無呼吸症候群によって重大な事故を発生するリスクのある運転手などは、会社が定期検査を行うこともあります。

Qどんな症状が特徴ですか?
A

大音量のいびきや、睡眠中に呼吸が止まっている様子から、同居する人が気づくケースが多いです。一方で患者さん本人は、昼間に異常な眠気に襲われ、会議中や運転中に眠ってしまったことで「これはおかしい」と受診する人もいます。過去には睡眠時無呼吸症候群が原因となる交通事故が何件も起こっており、看過できる病気ではありません。そのほかには十分に睡眠を取っているはずなのに、朝起きられないほど眠かったり、疲労が抜けなかったりすることで、睡眠時無呼吸症候群を疑うこともあります。いずれにせよ、睡眠に関する慢性的な異常を指摘されたり、自覚したりした場合にはぜひ受診しましょう。

Q受診や治療をしなかった場合、どんなリスクがありますか?
A

交通事故や普段の生活でミスを重ねるなど、生活の質を著しく損なう可能性があります。また、睡眠時無呼吸症候群は、高血圧症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞など循環器疾患と密接な関係があり、死亡リスクが大きく高まることが知られています。無呼吸によって血液中の酸素濃度が下がり呼吸不全のような状態が引き起こされ、血圧が上がってしまうことが要因です。症状を放置すると、命に関わる場合もあるということを知ってほしいです。生活習慣病との関連も深く、高血圧や肥満が睡眠時無呼吸症候群の症状と連動していることもあります。睡眠時無呼吸症候群の原因を見定め、その原因の解決を図りながら総合的に治療を進めていくことが求められます。

検診・治療START!ステップで紹介します

1問診を通じて、症状や睡眠状況を確認

まずは気になる症状について問診で確認。大音量のいびきをかく、息が止まる、呼吸が乱れる、息が苦しくて目が覚めるなどの睡眠中の症状や、日中起きている時に居眠りをする、記憶力や集中力の低下、体を動かすと息切れする、十分な睡眠時間をとっているのに眠いなどの症状があれば、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いそう。普段の生活や慢性的な症状について、問診でしっかりと確認しよう。

2自宅での睡眠時に簡易検査を行う

簡易検査機を自宅に持ち帰り、睡眠時に検査を行う。検査の日は、食事、運動、飲酒、入浴は普段どおりで構わない。同院で使用している検査機は、電池で稼働するコンパクトなタイプであり、指にクリップをつけ、「カニューラ」と呼ばれる鼻に酸素を送り込むための管を装着するだけ。違和感も少ない。検査結果は機器返却の当日に伝えてもらうことも可能だ。検査結果から睡眠時無呼吸症候群が明らかな場合には、すぐに治療を開始する。

3必要があれば自宅で精密検査

簡易検査で睡眠時無呼吸症候群の疑いがグレーゾーンだった場合には、さらに精密検査を行う。精密検査では頭にセンサーをつけて脳波も測定。8時間程度の睡眠時のデータを採取する。精密検査も機械を借りて自宅で行える。病院で泊まりがけの検査がないため、負担は少ないだろう。さらに簡易検査後の精密検査は、保険適用なので費用面でも安心だ。簡易検査で確定診断ができなかった場合は、必ず精密検査も行おう。

4無呼吸と低呼吸の回数から確定診断

検査データを分析し、無呼吸・低呼吸の回数から基準を満たしているか、脳波の状況なども加味して診断していく。その後、症状の重さや原因などを踏まえて治療法を検討。経鼻エアウェイと呼ばれるチューブやマウスピース型器具などを使って就寝時の気道を確保する場合もあるが、鼻や口に違和感を覚える患者も多いため、空気を鼻から送り込み気道を広げて無呼吸を防いでいくCPAP(持続陽圧呼吸療法)を選択するケースが多いそう。

5継続的に治療を行っていく

CPAP療法は、鼻にCPAP機器本体からつながったマスクを装着して眠るだけ。あらかじめ設定された圧力で空気が送られ続け、呼吸が止まるのを防いでいく仕組みだ。治療を開始すると、昼間の眠気から解放されることも期待できるそう。CPAPの機器本体は持ち運びが可能なため、出張や旅行などでも継続できるのがポイント。CPAP療法は、将来、命に関わる循環器疾患を防いでいくための手立てにもなっていくとのこと。

ドクターからのメッセージ

梶 尚志院長

睡眠時無呼吸症候群は多くの人が罹患しているとされていますが、“呼吸が止まる”という症状が出るのが就寝時なので、気づかない人が多いのも実態です。だからこそ、家族や同居する人の指摘があった時や異常な眠さが続いた時には、ぜひ一度受診しましょう。泊まりがけでの検査やCPAPを使い続けるのは大変だと思うかもしれませんが、当院では自宅検査に対応していますし、就寝時のCPAP療法も違和感が少なく続けやすいと思います。治療をしていくことで、突然死のリスクを減らしていくだけでなく、日々の生活の質や仕事におけるパフォーマンス、メンタル面にもプラスに働くことが期待されていると、皆さんに知っていただきたいですね。

Dr
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