見た目と口腔機能の両立を図る
矯正歯科の進め方とメリット
むつみ歯科クリニック
(桑名市/桑名駅)
最終更新日:2024/05/15
- 自由診療
矯正歯科というと、見た目や歯並びを良くするイメージが強いだろう。しかし、実は矯正には審美的な面だけでなく、噛み合わせなどの口腔機能の改善や、手入れをしやすくして予防につなげる一面も望めるという。さらに、近年多くの歯科医院が取り組む透明のマウスピース型装置を用いた矯正は、食事や歯磨きのときは装置を取り外せるため、患者のストレスも軽減されるだろう。そこで今回は審美と口腔機能の両立を図りながら、すべての矯正をマウスピース型装置を用いて行っている「むつみ歯科クリニック」の大橋健児院長に、矯正の進め方と注意点、期待できるメリットについて詳しく教えてもらった。
(取材日2024年3月28日)
目次
矯正で手入れもしやすい理想の歯並びをめざす。ポイントは患者との信頼関係と綿密な打ち合わせ
- Q噛み合わせを整えることにはどのようなメリットがありますか?
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A
矯正によって噛み合わせを整えることで1番期待できるメリットは審美面ですね。あとは、物がよく噛めるようになったり、お手入れがしやすくなったりすることも期待できるので、予防歯科の一面もあります。患者さんは見た目などの審美面が動機となって、矯正に踏み切る方がほとんどですが、噛み合わせを整えることで期待できるメリットはさまざま。矯正をはじめ噛み合わせの治療は見た目だけでなく、機能面を整えることが役割なのです。さらに、美しさは人それぞれ理想が異なります。どれだけ私たちが美しいと思っても患者さんの要望に沿っていなければ満足していただけないので、しっかりめざす歯並びをヒアリングした上で進めていきます。
- Qこちらではどのような矯正を行っているのでしょうか?
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A
歯列矯正にはワイヤーやスプリングを使ったものなどがありますが、当院では透明なマウスピース型装置を用いた矯正のみを行っています。昔はこの症例ならワイヤー矯正のほうが良いというものもあったのですが、現在ではマウスピース型装置が改良されて幅広くカバーできるようになってきました。当院では、まず歯の型を採って、お顔の写真を撮らせてもらったら、それをもとに歯がどのように動いていくかのシミュレーションを出して、計画を立てます。計画を立てたら、患者さんにどういうプロセスで進んで、マウスピース型装置を何枚使って歯を動かしていくかを説明しています。
- Qマウスピース型装置を用いた矯正の良いところを教えてください。
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A
マウスピース型装置を用いた矯正の良いところは、取り外しができるところでしょう。1日20時間以上は装着しなくてはいけないところはハードルが高いですが、食事や歯磨きをするときに外せるのが良いポイントだと思います。ワイヤー矯正は取り外しができないため、歯磨きや食事がしにくい、擦れて口の中が痛くなる場合もあります。マウスピース型装置なら「今日は着け心地が気になる」ということがあれば、少し時間を置いて装着することも可能です。ただ、装置を外してばかりだと矯正が進まないので、そこは注意しなければいけません。
- Q矯正を行う上で気をつけていることはありますか?
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A
矯正を行う上で1番気をつけているのは、実現可能な計画を立てることです。そして、患者さんの望みを見出して、それを踏まえた上で機能的な部分も改善をめざす。そのために患者さんとは矯正前に綿密に打ち合わせをして信頼関係を築きながら、矯正の過程でも意思の疎通を図ります。矯正はある程度時間のかかるものです。例えば、1年かかって出た結果が患者さんの求めていたものと違ったら、私としても申し訳ないですし、患者さんの努力も水の泡になってしまいますよね。そうならないためにも患者さんの理想や望みを理解した上で、実現可能な計画を立てることが重要です。
- Q矯正中の患者と接するときのポイントを教えてください。
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A
マウスピース型装置を用いた矯正の場合、1日20時間以上は装着しなくてはいけないのがネックになります。そこをクリアするために、私たちがモチベーションをつくっていかなくてはいけません。そのために当クリニックでは、前のデータからどのように変化したかをお見せしたり矯正開始前の写真をお見せしたりして、経過がわかるようにお話しします。あと、子どもの患者さんの場合、ご自身は矯正の必要性を感じていないこともあるので、とにかく褒めてモチベーションアップをめざします。親御さんにも子どもを怒るのではなく、褒めてほしいとお願いしていますよ。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた矯正/88万~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。