歯科医師と歯科衛生士が連携し
むし歯の拡大阻止をめざす
竹内歯科医院
(綾歌郡宇多津町/宇多津駅)
最終更新日:2023/03/31


- 保険診療
歯科医師とともに、日々多くの患者と向き合う歯科衛生士。その業務は多岐にわたるが、むし歯の治療においても「歯科衛生士はなくてはならない存在」と「竹内歯科医院」の竹内一貴院長は語る。同院では歯科医師と歯科衛生士が密接に連携することで、より質の高い治療の提供をめざしてきた。歯科衛生士が患者一人ひとりの食習慣や生活背景まで考慮し、サポートをすることでむし歯の予防や拡大阻止をめざしているという。竹内院長と、院長を15年以上支えている歯科衛生士の中山貴絵さんに、同院でのむし歯の治療や、歯科医師と歯科衛生士の連携について話を聞いた。
(取材日2023年3月9日)
目次
歯科医師と歯科衛生士がそれぞれの視点を生かし、患者に寄り添う治療を実践
- Qむし歯の治療における、歯科衛生士さんの役割とは何でしょうか?
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A
▲マスク越しでも笑顔が印象的な歯科衛生士
【竹内院長】むし歯の治療というと、削って詰めるものだと考える方が少なくありません。しかし本当はそうではなく、むし歯にならないよう日頃から注意し、むし歯が広がらないようにすることが治療の本質です。例えば歯が生えてきたばかりのお子さんと、手が不自由になってきたご高齢の方では、むし歯予防のために注意すべき点が異なりますよね。当院では、私と歯科衛生士がむし歯の成り立ちから丁寧に説明するとともに、患者さんのライフステージに合わせたむし歯の予防方法をお伝えしています。患者さんの食生活や生活背景まで把握した上で、フッ化物やフロスなどの適切な使い方を指導するためには、歯科衛生士の存在が必要不可欠なんです。
- Q歯科衛生士さんも、常に新しい知識を学んでいるそうですね。
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A
▲丁寧で誠実な日々の診療から得るものは大きい
【竹内院長】う触(むし歯)は知識で治すものだと考えていますので、論文や書籍などで発表された新しい歯科の情報は、院長である私から歯科衛生士に伝達するようにしています。歯科衛生士も積極的に書籍を読んで情報をインプットしていますし、2~3ヵ月に1回は院内で勉強会を行うことで、歯科界隈のトピックスを学ぶ体制を整えています。ただし、勉強会で学ぶ教科書的な知識がすべてだとは思っていません。臨床の現場で、実践することで学ぶものも多いと思っています。当院では新しい歯科衛生士を迎える際も実学を重視し、私や先輩歯科衛生士がその都度、処置のアドバイスをすることで一緒に成長していける環境をつくっています。
- Q患者さんと接する際に、歯科衛生士さんが気をつけていることは?
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A
▲歯科衛生士による、丁寧なケア
【中山さん】むし歯の原因やリスクを正確に把握するため、なるべく詳しく患者さんの生活スタイルをお聞きすること。そして、こちらから「こうしてください」と言うのではなく、患者さんと一緒にむし歯を防ぐ方法を考えるということです。私自身甘い物が好きなので、食生活の指導では患者さんのお気持ちをくむようにしていますね。「あまり知られていないけれど、実はむし歯のリスクになる」食べ物や飲み物はいろいろあります。何をどれくらいの量や頻度で食べて飲んでいるのかお聞きした上で、正しい知識をお伝えしていますよ。加えて、むし歯の予防にはやはりフッ化物が有用ですので、フッ化物の種類やその使用方法も丁寧にご説明しています。
- Q歯科衛生士さんが思う、竹内歯科医院の魅力を教えてください。
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A
▲患者の納得を得られることが、大きなやりがいになる
【中山さん】院長が、歯の治療に関して妥協を許さないところですね。患者さんに対しては1歩と言わず、3歩、4歩踏み込んで指導を行っています。私たち歯科衛生士は、ともすれば専門的になりがちな院長の話をかみ砕いて、わかりやすく患者さんにお伝えする存在。患者さんにしっかり納得していただけると、大きなやりがいを感じます。当院の歯科医師は2人、歯科衛生士は3人と数が限られていますが、だからこそ全員が患者さんの情報を共有できている点も魅力です。院長が患者さんに伝えたいと思うことも、歯科衛生士が「あうんの呼吸」で理解して伝えに行ける、そんな信頼関係のある職場です。
- Q竹内院長にとって、歯科衛生士さんはどのような存在ですか?
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A
▲歯科衛生士は、医師と患者の心の橋渡し役
【竹内院長】日々の臨床を行う上で、なくてはならない存在です。今の歯科衛生士がいなければ、竹内歯科医院は成り立たないと思っています。歯科医師はむし歯や歯周病など、口腔内の疾患そのものについて考えがちですが、歯科衛生士は患者さんの生活スタイルまで考慮しますので、視点が異なるんです。セルフケアのグッズを選ぶ際にも、「患者さんのことを考えるとこちらが良い」などと患者目線の意見を言ってくれるのでありがたいですね。歯科医師と歯科衛生士が対等に意見を出し合えれば、より質の高い治療を提供することにつながりますし、患者さんにとっても、自分と近い立場で寄り添ってくれる歯科衛生士の存在は大きいのではないでしょうか。
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カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。