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豊田 哲鎬 院長の独自取材記事

豊田クリニック

(川崎市高津区/溝の口駅)

最終更新日:2022/10/17

豊田哲鎬院長 豊田クリニック main

武蔵溝ノ口駅、溝の口駅より徒歩3分の好立地にある「豊田クリニック」。1998年の開業以来、大腸肛門を専門とするクリニックとして、お尻で悩む患者の健康を見守ってきた。前院長の高山鉄郎先生の意志を受け継ぎ、2021年4月豊田哲鎬(てつたか)先生が院長に就任し、2022年10月に医院名を変更。豊田院長は大学病院の消化器外科で手術や内視鏡検査を数多く手がけたスペシャリスト。同院が特に注力するのは痔の日帰り手術。日本麻酔科学会麻酔科専門医の資格を持つ豊田沙也花先生が常駐し、適切な麻酔を行うことで患者に負担の少ない手術の提供に努めている。専門性を持った医師と精鋭のスタッフたちが連携し合うチーム医療を基軸に、患者に寄り添う優しい治療を心がけているという。豊田院長に診療の特徴やモットーなどを語ってもらった。

(取材日2022年5月9日/更新日2022年10月1日)

患者に負担の少ない治療で幅広い肛門の疾患に対応

まず最初に、院長に就任された経緯を教えていただけますか?

豊田哲鎬院長 豊田クリニック1

大学病院で消化器外科医をしながらも、当クリニックには2019年から肛門疾患の手術の手伝いに入っていました。そんな中、2021年の4月に前院長の高山先生からクリニックを継いでもらえないかと話をいただいたんです。大学病院に残ることも考えていたので、当時はかなり迷いましたね。ただ、ゆくゆくは開業したいという思いがありましたし、クリニックでは痔の手術を中心に行っていましたので、私が専門としてきた大腸・肛門外科とマッチしていて、専門性が生かせるというのが院長就任を決断した理由の一つです。さらに私が長く勤めていた日本医科大学武蔵小杉病院がクリニックの近くにあるということも、病診連携などの面で不安がない点も大きかったですね。

先生が院長になられてから、新しく変化したことは何ですか?

当院は、肛門疾患の治療や痔の日帰り手術、大腸や胃の内視鏡検査を中心に行っているクリニックです。私は大腸を専門にずっとやってきており、日本大腸肛門病学会大腸肛門病専門医の資格を取得しています。しかしそういった肩書きがあっても、女性の患者さまにとっては、私よりも同性の医師の診療を強く希望されるんですね。特に初診の女性の患者さまは、女性医師に診てもらいたいという方が多く、肛門診察の分野では女性医師のニーズが強いということを改めて感じました。以前の患者さまの男女比は1対1くらいでしたが、女性医師が常勤となった2021年以降、明らかに若い女性、産後や子育てが一段落した女性が増えています。2021年4月~2022年3月で約700例の日帰り肛門手術を行いました、前年度に比べ100例近く増えています。これは明らかに女性の患者さまが初診で来られる数が増えていることに伴っていると考えます。

診療において大切にされていることは何でしょうか?

豊田哲鎬院長 豊田クリニック2

大学病院にいた頃、大腸がんの手術を数多く手がける中、直腸がんの分野でISR(括約筋間直腸切除術)という治療に力を入れ、ほかの病院では人工肛門を作らなくてはいけないような患者さまの肛門温存手術を行ってきました。お尻周囲の解剖や括約筋の機能に関して熟知しております。痔は良性疾患なので命に関わることはありませんが、出血や痛み、脱出、膿が出るといったことで困っている患者さまに対し、機能を迅速に改善する必要があり、どうしたら患者さまに負担の少ない治療を提供できるのかを常に意識しています。専門性のある病院で培ってきたこれまでの経験を生かしながら、お尻のトラブルで苦しんでいる人に対して還元していくことを大切にしています。

麻酔科医師が常駐。痛みに配慮した痔の日帰り手術

クリニックの強みは何だと思われますか?

豊田哲鎬院長 豊田クリニック3

入院施設のある病院と変わりのないレベルで、痔の日帰り手術を提供できる点だと思っています。当院には麻酔科専門医がいますので、適切な麻酔下で手術を行うことで幅広い患者さまに対応できますし、僕が希望する麻酔の方法を直接お願いすることも可能です。例えば、お尻の筋肉がしっかりしている若い男性の方は、手術中お尻に触れると肛門の筋肉がキュッと締まって手術がやりにくいので、そういった場合は特別な麻酔を行うのですが、患者さまに合わせてどのような方法で麻酔をするのか、麻酔科医師と一緒に計画して進めていけるのは当院の強みでしょうね。

麻酔科の先生が常駐していることは、手術を受ける患者さんにとっても大きな安心材料になるでしょうね。

そうですね。通常の痔の手術は、1週間ほどの入院が必要ですが、夜にナースコールするとすぐに看護師さんが来てくれるというメリットはあるでしょう。ただ、麻酔を適切に使うことで、日帰りでも安全性に配慮した手術が十分提供できると考えています。また、入院の必要がないのでコスト面でも優遇できますし、時間的な負担も軽減できます。働き盛りの世代の方だと、痔の手術で1週間も入院できる患者さんって実は多くないんです。そういう意味では、すぐに何とかしたいという方の助けになっているのではないでしょうか。

大腸や胃の内視鏡検査も専門とされていますね。

豊田哲鎬院長 豊田クリニック4

臨床研修が終了した後、入局したのが日本医科大学武蔵小杉病院の消化器病センター(現・消化器外科)でした。そこでは外科だけでなくて内視鏡検査から診断、手術、術後の抗がん剤治療も含めて、初めから終わりまで全部自分で患者さんを担当するという経験をしました。胃カメラも大腸カメラもかなり研鑽を積んできましたので、内視鏡検査に関しては自信を持っています。当院に来られる患者さまの場合、初診のきっかけは排便時の出血がほとんどです。痔だと思っていたら、実は大腸がんや潰瘍性大腸炎が見つかるという可能性は大いにあります。がんは放っておけば命に関わってきますから、大腸の内視鏡検査は欠かすことができません。また、胃の内視鏡検査に対しても、検診で引っかかった方や、胃がん検診を希望される方に対応しています。

複数の医師とスタッフが一丸となり、専門性を発揮

医師やスタッフはどのように連携をとっていますか?

豊田哲鎬院長 豊田クリニック5

常勤の医師は私と妻の2人、スタッフは看護師が3人、看護助手が2人、受付スタッフが4人です。看護師には20年以上のベテランの人もいますし、頼りがいのあるスタッフばかり。私の一番大切にしている「患者さんに優しく」を皆で心がけながら非常によくやってくれて助かっていますね。また、小さなことでも何かあったら必ず報告してもらうことで、コミュニケーションの円滑化に努めています。当院には、内科のかかりつけとして来られている患者さんのほか、内視鏡検査や手術目的の患者さんも数多くいらっしゃいますが、火・土曜は日本医科大学から消化器外科の医師がサポートに入り、医師3人体制で行っていますので、外来を予約制にしなくても待ち時間を少なくすることができています。

お忙しいと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

休日は、子どもと一緒に過ごすことを中心に置いています。4歳と5歳の子どもがいますが、私も妻も働いているため0歳の時から保育園に預けるという生活が続いていたので、なるべく休みの日は子どもと過ごしたいと思っているんです。僕自身、小学生の頃からサッカーをやっていましたので、今は息子とはサッカー、娘とはおままごとをしています(笑)。スポーツ観戦も好きなのですが、今はテレビでのスポーツ観戦しかできていないので、コロナ禍が落ち着いたら実際にスタジアムに行きたいですね。

今後の展望についてお伺いします。

豊田哲鎬院長 豊田クリニック6

医療業界は日進月歩ですから、常に新しい知識に目を向け、情報弱者にならないようにしていかないといけないと考えています。大学病院にいるとカンファレンスがあったり、ほかの医師がいてコミュニケーションをとったりできますが、開業医はどうしても入ってくる情報量が少なくなりがちなんですね。ですから、普段から勉強する時間を作ったり、積極的に勉強会などに参加して、常に知識をアップデートしていきたいです。やはり今後も、より多くのお尻の症状に悩んでいる患者さんの手助けができればと思っています。お尻の疾患はデリケートな部分ですから、なかなか受診に踏みきれず、市販薬で済まされている方も多いかもしれませんが、専門のクリニックで治療を受けることで、早期改善が見込めます。少しでも気になる方は、お気軽にご相談ください。

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