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鈴木 彰 院長の独自取材記事

ベル歯科医院

(海老名市/海老名駅)

最終更新日:2021/10/12

鈴木彰院長 ベル歯科医院 main

「予防+治療」というスタイルの診療を行う「ベル歯科医院」。歯科医療の目的は「治すこと」と考えられがちだが、同院がめざすゴールは、口の中を良い状態でキープし続けること。そのために、今口の中がどんな状態か知ることから始まり、よい状態に回復させるために必要な治療を見つけ、そしてその状態をキープし続けるためにメンテナンスを行う、それが鈴木彰院長の診療スタイルだ。同院に来院する患者の多くが定期的にメンテナンスに通い、長い人は20年以上の付き合いになるそう。そこで、開業以来、予防にこだわり診療を続けている鈴木院長に、歯科医院での取り組みについて話を聞いた。

(取材日2020年3月10日)

口の中の現在・過去・未来を知り、適した治療を提案

予防をキーワードに診療をする中で、感じている変化はありますか?

鈴木彰院長 ベル歯科医院1

高齢化が進んだことで予防や健康に関する関心は高まっていると思います。ある年齢を超えると健康に関する不安から、健康への備えが必要だと考える人が増える傾向にあります。ただ、その人たちの不安がすべて予防への取り組みにつながっているとは言えません。予防という言葉は手段を表す言葉です。不安は気分を表す言葉で、人は気分から手段へダイレクトに行動に移すことはありません。私が予防に取り組んでいて、やるべきだと気づいたのは、まずは相手がどう思っているのか、どんな人なのか、相手の状況を把握し、その人に対して応えることでした。漠然とした不安を具体化するといったゴールを示して、あなたの不安には解決策がありますよと説明します。さらに、やるべき課題には優先順位をつけて手順を提案するようになりました。

実際にはどのような流れで診療を進めていますか?

まずは検査です。どの治療が適切かを知るためには、現在の自分の口の中を知ることが必要になります。口の中を知るというのは現在の口の中だけのことではありません。現在に至るまでの過去の状態、そして現在から将来の口の中の変化というように、現在を軸に過去から未来まで、つまり歯が生え始めてから死ぬまで何十年間にわたっての口の中の状態を把握します。その中で、今が治療のタイミングなのかそれとも数年後がよいのか、今回インプラントを入れたらどうなるのか、矯正したらどうなるかというように、治療方法や治療時期を検討していきます。

具体的にはどのようなことを調べていくのですか?

鈴木彰院長 ベル歯科医院2

歯や歯周組織については、むし歯や歯周病の有無や進行状況、これまでのトラブル、口の中が崩壊する可能性など、将来の予測も含めて調べていきます。噛み合わせについては、歯並びが良い悪いというだけでは判断できません。歯並びが悪い人は噛み合わせも悪いのは、検査しなくても直感的にわかりますが、歯並びが良ければ噛み合わせが良いとは限りません。理想的な噛み合わせは一本一本の歯に均等に力がかかっている状態ですから、安静時の噛み合わせと咀嚼時の噛み合わせの両方をチェックしていきます。また、歯の本数が少なくなった方は、噛むところが少ないので、残っている歯に負担がかかりますし、歯の位置が悪い方はある歯には負担が大きく、ある歯には力がかからないという不均等な分布となります。このように、問題点を発見し無理がない噛み合わせにするためにどんな治療をすればいいかを探していきます。

セルフケアと専門的ケアで良い状態を保つことをめざす

では、良い口の状態とはどのような状態を指すのでしょう?

鈴木彰院長 ベル歯科医院3

むし歯にならないこと、歯周病にならないこと、歯に均等な力がかかること、そして、それが現在も、将来も維持できることです。では、どれくらいの期間良い状態が続けばいいのでしょうか? 例えば80歳まで生きられそうな人が70歳で歯がなくなってしまうと最後の10年が苦痛になるでしょう。そこで、人生の後半で失敗しないように具体的な歯の長期計画を立てていくのです。現在の状況を把握し、自分がどうしたいのか、どういう状態を保ちたいのかを決めます。そのようなゴール像が決まれば、あとはどういう手段つまり治療をして良い状態へ引き上げていくかの方法を検討します。いい状態になった後は、普段の自分での手入れをベースに、数ヵ月に一度歯科医院に来院してプロフェッショナルケアという手入れをすることで、良い口の状態をキープできることをめざしています。

セルフケアについてはどのように指導していますか?

歯磨きの方法をきちんと習った人とそうでない人を比較したとします。口の中の清潔度は手入れの方法を習った人のほうが高いでしょう。例えばラケットを使うスポーツでは自己流では玉なんてなかなか当たりませんよね? 歯磨きも同じで、自分がやりやすいと思っている方法は大抵間違っているし、習った方法は大抵難しい。でも、難しいけれどもやっていくうちに慣れてきます。その時、その方法が正しかったことを実感することになると思うんです。そして、一度身についたフォームは崩れにくいです。でも、ほとんどの人は正しい方法を知りません。ワンポイントレッスンでは定着しません。ですから、当院では何回も歯磨きの方法をお伝えしながら、軌道修正しながら進めています。

歯科医院での定期的なケアも必要だと聞きました。

鈴木彰院長 ベル歯科医院4

当院では普段のセルフケアに加え、数ヵ月に1度、歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアと歯の磨き方の確認や指導を行います。何事も行っている方へは初心者向けの一般的な内容ではなく、今あなたにはこれが適してますよ、なのでこれをできるようにしましょうとか、前回やったことが今回できているか確認しましょうというように具体的に踏み込み、口の中の変化に合わせて、随時その人に合った方法をアップデートしていきます。スポーツに例えれば、患者さんは選手で歯科衛生士はコーチ。適切なコーチがついて的確な方法を実行すれば自ずと結果は見えてきます。プロフェッショナルケアでは患者さん自信ではできない部分をカバーし、セルフケアについては指導を受けながら実行していく。そういったスタンスでケアを行っています。

患者が主体性を持って取り組む予防を広げたい

メンテナンスを続けることが大切なんですね。

鈴木彰院長 ベル歯科医院5

メンテナンスを続けることが新たなむし歯や歯周病の進行を防ぐことにつながってきます。ただ、口の中をどんなにきれいにしていても、ベースの体の状態が悪くなると口の中も良い状態を維持することができなくなります。しかしそのような場合でも、これまでケアをしてきた人は何もしてこなかった人よりも悪化のスピードは緩やかにできると思うんです。もちろん一生大丈夫ですということは言えませんが、ゴールは一生の保証ではなくどれだけダメージを少なくするかということ。それを理解することが予防やメンテナンスをしていく上で重要な姿勢だと考えています。

良い状態をキープするために、患者さんに求められることは何でしょうか?

患者さん自身が主体性を持って取り組んで行くことです。人任せではなく、自分が行動する。歯科衛生士などの補助者がいても、「自分はやるだけのことをやっているからもう悔いはない」という気持ちでいてほしいですね。最初のうちは誰かのせいにしたり、歯科医院で言われたからやっていると思うこともあるかもしれませんが、最終的には自分の健康は自分で守るという考え方を持った人がきちんとできていると思います。人のせいにする人は、困難な状況になったとき自分で壁を越えられず悪化していくパターンが多いと感じます。患者さんはさまざまで、きちんと自分の口の中をサポートしてくれる人を見つけたい人とそうでない人で別れていくと思います。自分の口の中を長持ちさせたい、そのためにケアできる人にはぜひ力になりたいです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

鈴木彰院長 ベル歯科医院6

口の中は、自分で考えていかないと年齢相応に悪くなっていってしまいます。ですから、繰り返しになりますが、現状を把握し、足りないものを補って、よい状態をキープしていくことが大切なのです。「やり直す必要のない治療法をきちんと選択し、毎日のセルフケアと定期的なプロフェッショナルケアを行えば、その状態をキープすることができる」これが当院のベースになるコンセプトです。今後も、口の中を把握している患者さんが一人でも増えるように、情報発信をすると同時に、歯科医師だけではなくいろいろな職種のスタッフがサポートするように取り組んでいきます。

自由診療費用の目安

自由診療とは

成人PMTC/7000円~、小児PMTC/4000円~、インプラント治療/58万3000円~、歯列矯正/85万円~、小児矯正/44万円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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