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有村 英一郎 院長の独自取材記事

有村内科クリニック

(福岡市中央区/大濠公園駅)

最終更新日:2020/06/23

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福岡市営地下鉄空港線大濠公園駅から徒歩2分、福岡都心を東西に走る那の津通りの港町交差点ほど近くにある「有村内科クリニック」では、日本内科学会総合内科専門医の有村英一郎院長が風邪をはじめとした感染症治療から肝臓疾患の早期発見まで幅広い診療にあたっている。親子2代にわたって大濠公園エリアのかかりつけ医として地域住民の健康を守り続け、長年通院する患者への深い思いやりはバリアフリー化を施した院内にも表れている。日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会消化器病専門医でもある有村院長が掲げるのは、対話を重視した患者一人ひとりを大切にする診療だ。そんな有村院長に、医師をめざしたきっかけ、消化器疾患の早期発見における定期検診の重要性、肝臓疾患において注意すべき症状などを聞いた。
(取材日2020年6月6日)

消化器や呼吸器の疾患も専門的な診療が可能

先生が医師をめざすようになったのは、先代であるお父さまの影響が大きいのでしょうか?

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私が医師になった大きな要因は、内科医師として開業していた父の姿を見てきたことにあります。父からは医師になれ、クリニックを継いでほしいなどと言われたことは一度もありませんが、高校生の頃には長男の自分がクリニックを継ぐんだと思うようになっていました。もちろん、医師という仕事が魅力的だったことも影響しました。この生まれ育った大濠公園エリアにおいて、皆さまのかかりつけ医になること、皆さんの健康を守っていくということは、私にとって一つの目標でもありました。

大学卒業後はどのようなキャリアを積まれたのですか?

東京医科大学を卒業後、地元の福岡へと戻り九州大学第三内科に入局。大学病院や関連病院などで消化器疾患の治療に携わりました。特に肝臓専門の医師としてウイルス性肝炎や肝臓がんなどの患者さんを担当してきましたが、開業医になるために喘息や肺炎といった呼吸器疾患、狭心症や心不全などの循環器疾患、高血圧をはじめとした生活習慣病など、専門外の領域の診療にも積極的に参加。そのため消化器や呼吸器専門の医師として、また総合内科専門の医師として幅広い疾患に対応できるようになったのだと思います。

肝臓疾患の早期発見に力を入れているそうですね。

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さすがにクリニック単位での肝臓がん治療は設備の面などから困難ですし、またウイルス性肝炎に関してはこれまでの医療の進歩による予防策や治療法の発展などにより年々患者は減少傾向にあります。しかしながら、そうした肝臓疾患を地域で早期発見し早期治療につなげることに注力しているということは、一つの特徴かもしれません。健診などで肝臓の数値が悪い患者さんがいれば、その原因をしっかりと把握し、生活習慣の指導を実施していますし、また当クリニックでは対応できない肝臓がんが発見されたときには、すぐに近隣の総合病院を紹介しています。患者さんの通院による負担を減らすためにも、なるべく近くの病院と連携するように心がけていますよ。そうした適切な診断や連携という面においては、これまでの経験によるところが大きいと感じています。

患者一人ひとりと向き合い生活習慣までを見据えた治療

診療において、重視されているポイントを教えてください。

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当たり前のことではありますが、患者さんの話をしっかりと聞くことですね。症状や生活習慣を把握した上で、専門用語を使わずにわかりやすい言葉で説明するようにしています。治療において自分の体を知ることは、モチベーションを高く維持するためにも重要です。各種検査データに関しても渡して終わりではなく、理解してもらえるようにかみ砕いた説明を心がけています。また父の代、昭和の時代から通院してくださっている高齢の方、車いすの方もいらっしゃるので、施設内をバリアフリーにするなど環境を整備しています。

クリニックにはどのような症状で受診される方がいらっしゃいますか?

クリニック周辺に住んでいる方が多く、20代、30代の若い人では風邪など感染症での来院、中高年になると高血圧や糖尿病の治療で通院される方が中心です。また呼吸器系では咳が続いたり、喘息で来られる患者さんもいらっしゃいます。慢性疾患のケースでは、なるべく通院の重要性、必要性を日頃から伝えるようにしていますが、忙しい方にはオンライン診療を勧めたり、症状に応じて通院の間隔を検討したりして通院が途切れないようにフォローアップしています。

肝臓疾患については、どのようなタイミングでの受診が望ましいのでしょうか?

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肝臓は基本的に症状が出にくいため難しいのですが、過去にB型肝炎やC型肝炎の診断を受けた場合には症状がなくても定期的に医療機関にかかったほうがよいでしょう。ただし、お酒をよく飲まれる方で、食欲が低下してきた、吐き気が続く、倦怠感があるというのは肝不全のサイン。そういった症状があれば早めの受診をお勧めします。当クリニックでも該当する症状があった場合には、患者さん本人にきちんと説明をした上で精密検査をするように努めています。

飲酒指導において留意されていることはありますか?

飲酒に対する指導は非常に困難です。それでも繰り返し繰り返し説明をし、休肝日を設けたり、飲酒量を少しずつ減らしたり、個人に合わせた指導をしています。お酒をやめる、半分にするなど、口で言うのは簡単ですが、実際に取り組み実行することは難しいものです。それでも尿酸値や中性脂肪などの数値が下がっていけば、治療へのモチベーションも高まるでしょう。お酒を控えるという努力が結果として見えてくれば、快方に向かっていくはずです。

将来的には在宅医療に注力し、地域の健康を守りたい

肝臓疾患で定期検診の大切さを訴えていらっしゃいましたが、胃の内視鏡検査にも対応されていますね。

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定期的な胃の内視鏡検査を推奨しています。慢性胃炎がありますと、その原因としてヘリコバクター・ピロリ、いわゆるピロリ菌が原因の可能性が高く、それに起因して胃がんのリスクも高まります。50代以上においては80%の人がピロリ菌を持っているともいわれています。そのため胃がん予防や早期発見も視野に入れ、理想は1年に1回、最低でも2年に1回の検査を行い、ピロリ菌が見つかったときには除菌することを勧めています。胃痛などの症状が出てから検査をするのではなく、日頃から注意しておくことが重要です。

健康診断の結果を見て受診される方もいらっしゃると伺いました。

血液検査などで肝臓の数値が悪くて受診されたり、健康診断で要精密検査の判定を受けたりした方も当クリニックを受診されています。健康診断の結果を放置される方もいらっしゃいますが、再検査などの判定があった場合にはなるべく医療機関を受診して一度は評価してもらうこと。放置していてもよいものなのか、あるいは治療したほうがよいものか。病気が見つかれば早期治療につながりますし、また何も見つからなかったとしても安心を得ることはできるはずです。

最後に今後の展望をお聞かせください。

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先代から当クリニックを受け継ぐ前の2年間、在宅医療専門のクリニックで経験を積ませていただきました。これからの超高齢化社会の中で、外来通院が難しい患者さんに対しては入院ではなく往診などの在宅医療を提供していく必要があると考えています。当クリニックの患者さんの中には長く通院いただいている高齢の方もいらっしゃるので、将来的には在宅医療に力を入れ、地域医療に携わる町医者として住民の皆さんの健康の維持や病気に対する悩み事解消など、いろいろな面で末永くお付き合いできればうれしいですね。

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