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多職種が連携する在宅緩和ケア
患者の意思を尊重し、包括的に支援

新田医院

(北九州市門司区/門司駅)

最終更新日:2023/12/21

新田医院 多職種が連携する在宅緩和ケア 患者の意思を尊重し、包括的に支援 新田医院 多職種が連携する在宅緩和ケア 患者の意思を尊重し、包括的に支援
  • 保険診療

超高齢社会を背景に、ニーズが高まってきている在宅緩和ケア。たとえ回復が見込めない状態であっても、患者の「苦しみ」をできる限り和らげながら、最期まで住み慣れた場所で穏やかに過ごせるようにサポートしていく医療・ケアのことだ。患者によって、その苦しみは痛みだけでなく、精神的・社会的なものなど、多岐にわたるとか。在宅緩和ケアでは医師や看護師、薬剤師、ケアマネジャーなどが連携し、患者とその家族が有意義な時間を過ごせるように包括的に見守っていく。この緩和ケアに取り組む「新田医院」の新田智之院長は、「患者さんの意思を尊重し、決定を支援することが大切です。当院では患者さんはもちろん、ご家族も丸ごと見守っていきたいと考えています」と話す。在宅緩和ケアについて新田院長に詳しく解説してもらった。

(取材日2023年9月22日)

住み慣れた場所で自分らしく生きる。最期まで自分らしく穏やかに過ごすことができるように

Q緩和ケアについて、具体的に教えていただきたいです。
A
新田医院 苦痛が少なく穏やかに過ごせる緩和ケアを広めたいと語る新田院長

▲苦痛が少なく穏やかに過ごせる緩和ケアを広めたいと語る新田院長

緩和ケアではQOL(クオリティー・オブ・ライフ)向上を重視しますが、このライフには「人生」という意味も込められています。たとえ人生の最終段階であっても、苦しみを和らげることで患者さんのQOLを向上させ、より良い人生を過ごせるようにサポートするのが、広い意味での緩和ケア。というのも、進行がんや心・腎不全、神経難病、老衰や認知症など回復が難しい病気や状態でも、最期まで「自分らしく穏やかに」過ごすことは望めます。そのために医療・介護職が患者さんの苦しみを捉えた上で軽減できるようにサポートします。例えば、苦しみが痛みの場合、それを和らげることができれば、穏やかで良い時間を取り戻すことができるでしょう。

Q緩和ケアを自宅で受けるメリットは何でしょう?
A
新田医院 患者や家族が安心できる、どこまでも安心した診療を心がける

▲患者や家族が安心できる、どこまでも安心した診療を心がける

仕事や旅行などから帰宅したときの安堵感など、自分の住まいは心身ともに落ち着くと感じるものですよね。人は住み慣れたところが一番居心地が良いはず。そのような環境の中、病院の緩和ケア病棟のような専門的なケアを提供するのが在宅緩和ケアです。これまでは、病院で最期を迎えることが一般的でしたが、病院は規律や制限がある集団生活が原則で、さまざまな人が出入りする独特な空間ですよね。その点自宅だと自由度も高いですし、ご家族がそばについてあげることもできます。適切な医療を受けながら、患者さんが望む場所で最後まで安心して過ごせる、これが在宅緩和ケアの目的でありメリットです。もちろん、独居の方も受けることができます。

Q具体的にどのようなケアを行うのでしょうか?
A
新田医院 “治す医療”から“支える医療”への考え方のギアチェンジが重要

▲“治す医療”から“支える医療”への考え方のギアチェンジが重要

在宅緩和ケアでは、患者さんの苦しみが少なく、ご家族と穏やかに過ごせることに重点を置いてケアを行います。例えば、進行がんによる痛みで苦しんでおられるのなら、お薬で痛みを和らげることをめざすのも手段の一つですね。ただ、患者さんの「苦しみ」は、肉体的なものとは限りません、精神的、社会的、スピリチュアルなもの、さまざまあって、いずれも「希望と現実の開き」によって生まれるのではないかと思うんです。その開きが大きくなればなるほど苦しみは増し、あげくには死にたいと考える人も出てきてしまう。なので私たちはその苦しみをキャッチし、全力で解決を図り、たとえ解決が難しい場合であっても常に寄り添う姿勢を大切にします。

Q在宅緩和ケアで、家族が気をつけるべきことをお聞かせください。
A
新田医院 診察後には医師と家族で状況を確認して今後の方針などを話し合う

▲診察後には医師と家族で状況を確認して今後の方針などを話し合う

在宅緩和ケアを始める際、多くのご家族は「何かあったらどうしよう」と不安を持たれます。しかし、肩の力を抜いて普段どおりに生活してください。看護のためにお仕事を辞める必要もありません。当院では、こうしたご家族の不安を軽減するため最初に患者さんやご家族と面談し、人生会議という愛称で最近よく耳にする「アドバンス・ケア・プランニング」を行います。今は患者さんの意向を尊重する時代です。ご家族であっても、患者さんの本心を初めて聞くかもしれません。患者さんの意向をスタッフがリアルタイムで共有して方針の統一を図り、ご家族の安心につなげていきます。在宅緩和ケアでは、準備・多職種連携・苦しみの緩和が3本柱なんです。

Qこちらでは、どのような診療が受けられますか?
A
新田医院 体の状態を見ながら、患者が過ごす時間をできる限り良くしていく

▲体の状態を見ながら、患者が過ごす時間をできる限り良くしていく

「患者さんのみならず、ご家族も丸ごと見守りたい」という思いで地域に根差した診療を行っています。医師1人体制のため、午前は外来、午後は訪問というハイブリッド型診療ですが、外来で診ていた患者さんが在宅医療に切り替わっても、最期まで穏やかに過ごせるようにと、訪問診療に力を入れています。また、旅立った後の悲しみを抱えたご家族のメンタルケア(グリーフケア)や健康管理に対応している他、インターネットツールを利用して医師と多職種スタッフとの密な連携を図っている点も特徴です。質の高い医療とケアを追求し、患者さんとご家族に寄り添う心を大切にしながら、「自分らしく生きたい」と願う人々の人生を支えていきたいですね。

ドクターからのメッセージ

新田 智之院長

どんなに医学や科学が進歩しても、人の心の温かみは変わりません。今後の医療に何よりも大切なのは、患者さんの意思を尊重し、決定を支援すること。もちろん、在宅緩和ケアでも同じことが言えます。ぜひご家族や医療者とともに、元気なうちから「受けたい医療、受けたくない医療」について、何度も話し合っておくことをお勧めします。そうしておけば、たとえ意思表示ができない状態になったとしても、患者さんの意思を尊重することができます。患者さんが最期まで穏やかに過ごせるようにサポートしていきたいと思いますので、なんでもお気軽にご相談ください。

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