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うつ病は悩まず早期受診を
発達障害や体の不調が原因であることも

京口門クリニック

(広島市中区/八丁堀駅)

最終更新日:2026/06/16

京口門クリニック うつ病は悩まず早期受診を 発達障害や体の不調が原因であることも 京口門クリニック うつ病は悩まず早期受診を 発達障害や体の不調が原因であることも
  • 保険診療

ストレスの多い現代社会において、近年増加傾向にあるといわれるうつ病。ビジネスパーソンだけでなく、学生、主婦、高齢者など、誰もがかかる可能性がある病気といえるだろう。「京口門クリニック」の田原一優(たはら・かずまさ)院長は、自己判断での誤った対応や、治療開始が遅れることで症状が悪化しないよう、早めの受診を呼びかける。同院では、内科の診療経験を生かし、心と体の両面から不調の要因を見極め、身体的な疾患にも適切に対応できることが強み。ビジネスパーソンには休職後、スムーズに仕事へ復帰するためのリワークプログラムを勧めているという。今回は田原院長に、うつ病が増加している理由や発達障害との関連性、不調を感じたときの対処法や治療法などについて詳しく話を聞いた。

(取材日2024年6月6日/記事更新日2026年3月9日)

うつ病は早めの治療開始が重要。心身の不調に発達障害が影響している可能性も

Q近年はうつ病の患者さんが増えているそうですね。
A
京口門クリニック 「早く周りにSOSを出すことが大切」と語る田原院長

▲「早く周りにSOSを出すことが大切」と語る田原院長

年々増えてきていると感じます。日本人に根強く残る、我慢を美徳とする根性論も拍車をかけているのでしょう。真面目で責任感の強い人ほど一人で問題を抱え込んでしまい、うつ状態になりやすい傾向がありますね。働き盛りの方では過重労働やパワーハラスメント、転勤などによるストレス、高校生は受験のプレッシャーや勉強のストレス、大学生では就職活動のストレス、主婦の方だと家族間の問題や近所付き合いのトラブルなど、年齢や要因はさまざま。また、最近では、うつ状態での受診をきっかけに発達障害がみつかることもあります。

Q発達障害とうつ病には関連があるのでしょうか?
A
京口門クリニック 発達障害の特性を理解してうまく付き合うサポートをしている

▲発達障害の特性を理解してうまく付き合うサポートをしている

発達障害が原因で学校生活や職場でうまくいかないことが、うつ病の要因となる可能性があります。また、抗うつ薬の効果が感じられないと悩む方がきちんと診察したら発達障害だったということもあります。無理に周囲に合わせようとして、疲労やストレスを抱え込んでしまうことも多いでしょう。相手の言ったことの意図や真意を汲み取ることが難しい、集中力が持続せず作業効率が低下し、学業や仕事に影響があるなどの場合にはぜひ一度、医師にご相談くださいね。大人になってからでも治療を始めるのに遅くはありません。

Qうつ病の予防はどのようなものがありますか?
A
京口門クリニック うつ病は、誰もがかかる可能性がある病気

▲うつ病は、誰もがかかる可能性がある病気

ストレスは変化によって生じます。配偶者の死や勤務先の倒産などのマイナスな変化だけでなく、昇進や長期休暇などプラスの変化であっても、実はその変化にストレスを感じている場合があります。つまり、生きているとストレスを避けては通れないのです。ストレスへの対処には、我慢して「跳ね返す」、物の見方を変えて「逃がす」、旅行に行ったり友人とおしゃべりしたりして発散する「抜く」という方法があります。しかし我慢には限界があるので、逃がすか抜くという選択がとれるとよいでしょう。また、目の前のことに意識を集中させるマインドフルネスを学ぶのも有用です。社会全体としてはメンタルヘルスを重視した環境の整備が急がれます。

Qちょっとした症状でも受診して良いのでしょうか。
A
京口門クリニック 完全予約制で、じっくり患者の話を聞くことを重視している

▲完全予約制で、じっくり患者の話を聞くことを重視している

もちろんです。特に食欲不振や睡眠障害などは体からのSOSのサインです。早めに受診してください。また、腹痛で消化器内科、更年期障害を疑って婦人科、頭痛で脳神経外科などを受診した結果、体には異常がなく、心の問題に気づかれる場合もあります。逆に、心療内科を受診して体の病気の発見につながることもあるので、異変を感じたら医療機関に行くことが大切でしょう。精神科や心療内科はハードルが高いと感じる方もいるでしょう。周囲の方が変化に気づいたら、職場なら産業医などに相談し、必要に応じて本人に受診を促していただければと思います。

Qリワークプログラムとはどのようなものですか。
A
京口門クリニック ビジネス街に位置するため患者の多くは会社員だと言う

▲ビジネス街に位置するため患者の多くは会社員だと言う

休職していた人がうつ病の治療をしながら、スムーズに職場復帰できるようサポートするプログラムです。治療中自宅で過ごし、元気になったように見えたとしても、職場に戻ろうとする際にうつ病を再燃してしまうことがあります。リワークプログラムでは専門施設に通い、まずは週2、3日だけパソコン業務やミーティングに取り組んでみるといったように、負荷の小さなことから始めて段階的に負荷を上げ、働くことに自分を慣れさせていきます。体のリハビリテーションのようなものですね。リワークプログラムを受けてから職場に復帰すれば、うつ病の再発や再休職を防ぐことが期待できるでしょう。

ドクターからのメッセージ

田原 一優院長

車いすユーザーのとある大学教授が「自立とは何か」を説いているのを聞き、私は非常に感銘を受けました。その教授は、自立とは自分が困っているとき、いかに多くの助けを求めるルートや人脈を持っているかだと言うのです。一般的に、自立というと「誰の力も借りずに自分一人で生活できること」と考えがちです。私もそのように考えていましたが、お話を聞いてそうではないと気づきました。つらいとき、いかにSOSを上手に出せるか、周囲の人と協働して生きていけるか、それが自立なのです。皆さんもこの考えを念頭に置き、自分一人でなんでも解決しようとせずに周囲を頼ってください。そして、医療機関を上手に利用していただきたいですね。