動悸や息切れ、足のむくみに注意
生活習慣病管理が鍵の心血管疾患
春木内科クリニック
(松江市/松江駅)
最終更新日:2022/03/30
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不意に感じる動悸・息切れや、長引く足のむくみ、血圧や血糖値、コレステロール値の異常などを「年齢のせい」「たいしたことない」と注意を払わない人も多いのでは。しかし、そうした症状の原因や放置した結果が「心血管疾患」につながるケースもある。「春木内科クリニック」の春木伸彦院長は「心血管疾患は知らない間に進行し、症状が現れた時には重症化していることもあり、実は日本の三大死因である危険な疾患。心筋梗塞といった深刻な病気を発症する前に見つけ出し、治療に結びつけることが重要です」と話す。心血管疾患の早期発見・治療のために、長年研鑽を重ねてきた心臓・血管超音波検査の技術や、国内外での経験を生かした精度の高い診療をめざす春木院長に、受診すべき症状や生活習慣病との関係、同院の診療・検査体制など、詳しく聞いた。
(取材日2022年1月29日)
目次
身近な症状の裏に心臓や血管の病気が潜んでいることも。循環器内科への受診が発症予防の第一歩に
- Qそもそも「心血管疾患」とはどのような病気なのでしょうか?
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A
全身に血液を送るポンプの役割を担う心臓や、血液を運ぶ管である血管に異常が起きて発症する病気を「心血管疾患」と総称します。具体的には、心筋梗塞や狭心症のような、心臓を養っている血管の異常で起こる「虚血性心疾患」のほか、「心臓弁膜症」「不整脈」「大動脈解離」などがあります。病名を聞くと縁遠く感じるかもしれませんが、心血管疾患の予備軍には適切な治療やコントロールができていない「生活習慣病」が挙げられます。そのため当院では、初期の段階から介入し、血圧を自宅でも測ってもらったり、ストレスや睡眠不足といった外的要因を取り除くためのアドバイスを行ったりしながら、将来の発症リスクの低減に努めています。
- Q生活習慣病のことも、循環器内科に相談して良いのですか?
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A
もちろんです。循環器内科では、生活習慣病と密接に関係する血管や心臓の状態を直接的に把握することができます。例えば高血圧の場合なら「超音波検査で心臓の肥大や動きを確認する」「動脈硬化の検査で血管年齢を調べる」といった対応が可能で、原因に応じた治療方針を詳細に決められる点が強みです。私は今までに、生活習慣病のコントロールが不十分で心血管疾患にかかってしまった患者さんを数多く診てきました。だからこそ、循環器内科医としての科学的根拠に基づいた生活習慣病の治療も、当院の重要な役割と思っています。また、一度心血管疾患を発症した方は再発のリスクが高いため、数値目標を明確に示した上で二次予防に努めています。
- Q動悸や息切れがある場合、どんな病気があると考えられますか?
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A
動悸は、普段は感じない心臓の拍動やその乱れに関する自覚症状です。脈が「速くなる」「飛ぶ」「不規則になる」「鼓動が強くなる」など感じ方は十人十色。当院では症状を細かく聞いた上で心電図検査や超音波検査、24時間ホルター心電図検査を実施し、原因を解明します。息切れは呼吸器系の問題と思われがちですが、例えば「安静にしていると何ともないのに、階段の昇降時や早足で歩いたときに息が切れる」といった場合は心臓の病気の可能性も。大きな病気の発見が遅れてしまうリスクもあるので「年齢のせいだ」と安易に放置しないでほしいです。息切れについても、超音波検査や胸部エックス線検査、呼吸機能検査などで詳細に調べていきます。
- Q若い女性に多い、足のむくみも心血管疾患と関係があるんですね。
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A
「むくみ」は血管やリンパ管内の水分が管外に漏れ出すことで生じるのですが、原因には心臓の異常による場合と、心臓以外の要因からなる場合があり、見極めが重要です。「心臓の機能が低下していないか」「静脈が正常に流れているか」「むくみを生じる別の病気がないか」など、しっかり調べる必要があります。受診を悩まれるかもしれませんが、例えば長時間の立ち仕事による一時的なものなら、症状が出ても翌朝にはある程度落ち着くことが多いですが、一方でむくみが引かず、患部を指で押して離した際に皮膚がへこんだままになる場合は病的な状態の可能性があるので、相談してほしいです。当院の検査技師は女性なので検査も受けやすいと思います。
- Qこれらの症状を同院で診療する場合の強みや特徴は何ですか?
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A
一番は、日本循環器学会認定循環器専門医および、日本超音波医学会認定超音波専門医の資格を有する医師が診療している点だと思います。超音波検査は、内視鏡やカテーテルに比べて検査時の苦痛が少ない上に、リアルタイムの心臓や血管、その他の臓器の様子が観察できる、患者さんにとてもメリットの多い検査です。私が医院を継承する際には大きな病院にも引けを取らない検査環境をめざし、新鋭の超音波検査機器を導入したほか、専門の臨床検査技師を迎えて体制も強化しました。また新たな取り組みとして、土曜午後に開始した予約制の「心臓検診」も特徴の一つ。健康なうちから患者さん自身で健康管理をしていけるよう、サポートしていきたいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは心臓検診/3万8500円~