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春木 伸彦 院長の独自取材記事

春木内科クリニック

(松江市/松江駅)

最終更新日:2020/12/15

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松江市古志原にある「春木内科クリニック」は33年の歴史を持ち、地域住民に親しまれる医院だ。2020年10月、父である先代から院長職を引き継いだ春木伸彦先生は、循環器内科が専門。「地域医療に貢献したい」という一貫した思いで、大学病院や基幹病院で研鑽を積んできた。診療では患者が病気や検査の必要性などを理解できるよう、わかりやすい説明を心がけ、「気軽に相談してほしい」と呼びかける。春木先生のこれまでの経歴やめざす医院像など、大いに語ってもらった。
(取材日2020年11月6日)

父の影響で循環器内科の道へ

医院を引き継いだばかりだそうですね。

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当院は33年前父が開業しました。2階には自宅があり、私は父の医師としての姿を見て育ちました。今年医院を継承して感じるのは、父が患者さんからとても慕われていること。何十年も通い続けてくださっている方がたくさんいるのですが、皆さんから「お父さんは元気か」「今は何をしているのか」とよく聞かれます。代替わりしても、長年の患者さんたちをしっかりと守っていきたいです。一方で、父も私も循環器内科が専門ですが、それぞれが違う環境で学び、経験を積んできましたから、医療への考え方は異なります。ただ、決して私の考え方を患者さんに強いるわけではなく、違う治療法があることを提案し、お伝えするようにしています。父は今も週に1回診察しているので、父の診療を求める方も、新しい医療を求めて来る方もいていいという考えです。

先生が循環器内科を専門にしたのは、先代院長の影響ですか?

そうです。医院を継いで地域医療に貢献したいという思いで医師になったので、医学部5年生の時には循環器内科を専門にしようと決めていました。大学卒業後は大阪市立大学循環器内科に入局し、臨床研修を終えた後は姫路の関連病院へ。そこで4年半、急性心筋梗塞や狭心症に対する心臓カテーテル検査・治療を担当し、臨床の現場で技術を磨かせてもらいました。ある程度技術が身についたところで、今度は心臓超音波(心エコー)検査を学ぶために、研修医時代からの恩師である竹内正明先生について福岡県の産業医科大学へ。産業医科大学では、臨床に加えて睡眠時無呼吸症候群(SAS)と心臓の病気との関連性について研究し、カナダのトロント大学にも2年間留学させてもらいました。

なぜ心エコーやSASに興味を持ったのですか?

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例えば心臓カテーテル検査のような体の中に異物を入れる検査は、患者さんの体への痛みやダメージも伴います。一方で心エコーは体表から超音波を当てるだけ。しかもリアルタイムの心臓の動きや血流がわかり、情報量が多いことが魅力でした。次にSASですが、姫路の病院時代に、夜中に何度も起きる人や朝の寝覚めが悪い人、昼間の眠気が強い人は心不全や高血圧、不整脈の人が多く、SASと循環器の病気の関連性に興味を持ちました。当時もデータをとって臨床研究をしていたのですが、産業医科大学ではさらに心エコーも加えた研究を行い、九州大学の安藤真一先生との共同研究も行っていました。竹内先生や安藤先生をはじめ、良き指導者たちに導かれて道が開かれたと恩師たちとの出会いに感謝しています。

山陰で頼られる循環器内科の医院をめざす

島根には4年前に帰ってきたそうですね。

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たくさんの恩がある産業医科大学に残る道もあったのですが、自分が学んだことを地元に還元したいという思いが強くなり、山陰に戻ってきました。最初の2年は鳥取大学で心エコーの指導を、その後の2年は松江赤十字病院に勤務していました。松江赤十字病院では高齢者に増えてきていた心臓弁膜症を専門に診る外来を開設するとともに、心エコーによる心臓外科手術のプランニングや手術の評価などを行っていました。松江赤十字病院には心エコーの専門家がおらず、やりがいもありましたが、一方でこの医院のことも気になっていました。先延ばしにしないほうが良いと、2年間勤めたところで自分の中で区切りをつけて、父の後を継ぎました。

医院のリニューアルでこだわったところは?

意識したのは動線です。待合室と診療スペースの垣根を取り払い、待合室から診察室、処置室、検査室、レントゲン室までを1本の動線で結び、患者さんがあちこち移動しなくて済むようにしました。働くスタッフも動きやすい構造です。病院には不安を抱えて来る人が多いので、なるべく明るい雰囲気にして気軽に質問できるように照明も明るくしています。またバリアフリーにし、履き替えずに靴のまま院内に入ることもできます。機器に関しては先進の心臓超音波検査機器を導入しています。築33年の建物で、患者さんに不自由をかけることもあると思いますが、できる限りのことをさせていただきました。患者さんもきれいになったと喜んでくれています。

どんな医院をめざしていますか?

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高血圧や糖尿病などの生活習慣病を放置したり、コントロールが悪かったりすると、心臓や脳の大きな病気につながります。私が今までいた大学病院や基幹病院は、大きな病気になってしまった患者さんを救うことが主な役割ですが、医院(クリニック)は大きな病気にならないよう予防をすることが重要な役割です。かかりつけ医を持っている人はあまりあちこちの医院に行くことはないと思いますが、その中でも、「心臓を見てもらうなら春木内科クリニック」と言ってもらえるような医院をめざしています。心電図などに異常があった場合、大病院では検査や待ち時間で1日がかりになることもありますが、当院なら1時間ほどで必要な検査を行い、さらに詳しい検査が必要か判断できます。地域の医院や多くの患者さんにぜひ当院を活用していただきたいです。

診診連携の体制を整えたい

診療で心がけていることは?

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きちんと説明をすることです。患者さんの中には、何の検査を受けてどういう結果だったのか、なぜ検査が必要なのかご存じない人も多いです。当院では心電図や心エコーの画像をお見せしながらその場で説明して、必ず最後に「何か聞きたいことはありますか」と尋ねています。また生活習慣病で薬は飲んでいるけど、症状はないという人も多いですが、当院では将来の病気予防のためにも定期的な検査を勧めるなど、きちんとコントロールしてあげたいと思っています。まだ起きていない大きな病気を予防するための、いわば「目に見えにくい治療」なので、なかなか伝わらないこともありますが、根気強く説明をすることが大切だと思っています。また当院で診断がつかない、原因がわからないということであれば、必要に応じて大きな病院へ紹介します。こうした橋渡し役も、医院の大切な役割です。

SASの検査と治療は受けられますか?

はい。検査は、まず自宅で行える「簡易検査」があります。ひと晩機械を装着して寝てもらい、そのデータを解析して治療が必要か判断します。そこで重症とわかれば鼻から空気を送る特殊なマスクや、マウスピース型の器具などを用いた治療を行いますし、結果によっては入院での精密検査の上、治療適応を決定します。鼻に問題がある場合は、耳鼻科的治療をお勧めすることもありますね。また、SASと高血圧はつながりが深く、SASが原因で血圧が上がっている人もいます。ご家族からひどいいびきや寝ているときに呼吸が止まっていると指摘された人、夜中に何度も目が覚める人、日中に強い眠気に襲われる人はぜひ検査を受けてほしいです。SASは寝ながらおぼれているようなもの。脳波を見ると寝ている間も何度も覚醒して徹夜をしているような状態です。心筋梗塞や不整脈、脳卒中にもつながりますから早期診断と治療が大切です。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

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息切れやどうき、胸の痛み、脚のむくみといった心臓や血管に関する症状で悩んでいる方は、まずは当院にご相談ください。かかりつけの先生が心臓専門でない場合や、症状がなかなか改善しないなど、気になることがあれば相談してほしいです。心臓の病気は当院で診断・検査を行い、治療を調節して病状が安定したらかかりつけ医に戻っていただくというように、今後は近隣の医院とも連携を深めて行きたいと考えています。そして、自分が県外で学んだことを還元することで地域の役に立ちたい。そんな想いから、ロゴマークも心臓と超音波、医院のイニシャルを織り込んでデザインしました。気になる症状があれば気軽に相談してください。

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