医療法人社団 本田医院
- 鳥取県米子市八幡703
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- マイナンバーカードの健康保険証利用可能
- 感染症対策実施
アドボカシー活動について
最終更新日:2025/12/03 14:43
アドボカシーとは?
アドボカシーとは擁護や代弁、支援を意味する言葉で様々な状況で使われていますが、近年、糖尿病の治療の上でトピックスになってきています。例えば糖尿病患者と聞くとみなさんはどのようなイメージをもつでしょうか?肥満のイメージですか?過食のイメージですか?自己管理ができていない人のイメージでしょうか?実はこういった差別的なイメージが糖尿病患者に対する差別につながっており、患者さんを擁護し、負のイメージ(スティグマ)を払拭しようという活動がアドボカシー活動です。
糖尿病に対するアドボカシー活動
JADEC(日本糖尿病協会)は以前から糖尿病患者がより自分らしく生きられるように活動しており、糖尿病がもたらす負のイメージの払拭に取り組んでいます(アドボカシー活動)。糖尿病という言葉自体も差別的に感じる人もいることから糖尿病の呼称自体もダイアベティス(diabetes)に変更しようという取り組みを行っています。このコラム上ではこの活動がまだ浸透しきっていないことも含めて糖尿病という記載を続けていますが、今後は様々なところで記載が変更になるかもしれません。
糖尿病に対するイメージの間違い
前述した糖尿病のイメージについて全く間違っているとまでは言いませんが、糖尿病の本質が理解されていないことによるものかもしれません。糖尿病自体は最初に尿中の糖が上昇していることを元に名付けられているわけですが、研究が進んでその本体は血液中の糖の上昇で、あくまでも尿中の糖はその結果に過ぎません。体質的に血糖値が上がらずに尿中に糖が出る人もいれば薬で尿中の糖排泄を促進するものもあって、尿中の糖自体が悪いとは限りません。血糖値の上昇についてもその原因を辿ると1型糖尿病でも2型糖尿病でもインスリンが絶対的もしくは相対的に足りないのが問題になるため、まったくとは言いませんが食べ過ぎや運動不足が原因ではないこともあるわけです。このような一部の問題点を全体のイメージで糖尿病患者が自己管理のできない人のようにみなしている風潮を変えていかなければなりません。
偏見や差別をなくして病気の治療を
生活習慣の改善が治療につながることもあれば、どんなに自己管理を努力しても治療が不十分で薬剤が必要なこともあります。それぞれの患者さんで背景は異なります。間違ったイメージではなく、それぞれの病態に則して当院では治療を行っています。

