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小田 成彦 院長の独自取材記事

小田内科 循環器内科

(西宮市/西宮北口駅)

最終更新日:2024/04/08

小田成彦院長 小田内科 循環器内科 main

阪急神戸本線の西宮北口駅から徒歩2分。50年の歴史を持つ「小田内科 循環器内科」を訪ねた。ビルの1階に開院する同院は、アットホームな雰囲気。父の小田克彦前院長から2013年に継承した、小田成彦院長が笑顔で迎えてくれた。勤務医時代には狭心症や心筋梗塞で運ばれる救急患者に、カテーテル治療で対応してきた。24時間オンコールで診療していたその時の緊張感は今も持ちつつ、患者が相談しやすい院内の雰囲気づくりにも心を配る。そんな小田先生に、医院の成り立ちから注力している治療、今後の展望までをじっくりと聞いた。

(取材日2024年2月7日)

父の代から続く、地域のかかりつけ医として

長く診療されている、地域の皆さんにとってなくてはならない医院ですね。

小田成彦院長 小田内科 循環器内科1

父が1975年に開院しましたので、約50年になりますね。それなりに地域の方々には、認識していただいているのではないかと思っています。実は当院は祖父が三宮で開院したことが始まりですので、私は3代目になります。その医院は叔父が継承したため、父は外へ出ることになって、この場所へ来たようです。慣れない土地での開業でしたから、開院当初は患者さんが1日、2、3人といったようなこともあり、苦労もしたようです。最初は週に1日、手伝うところから始めて、完全に継承したのは2013年4月です。

医師になったきっかけはありますか?

子どもの頃は手を動かす細かい作業が好きで、プラモデルなどの模型づくりが得意でした。進路を考える時期も、建築関係か自動車、航空工学に興味があったのでその分野の大学に行きたかったのですが、両親の強い希望で医学部に進学することになりました。医学部進学後も手先を使う外科系の診療科に関心があり、形成外科に進むつもりでしたが、循環器内科医の父から同じ診療科に進むことを望まれ、最終的には循環器内科に入局しました。

ご経歴も教えてください。

小田成彦院長 小田内科 循環器内科2

入局してすぐに、今の私の専門の1つであるカテーテル治療術と、師匠となる素晴らしい先輩の先生に出会えました。本当に幸運でした。カテーテル治療は血管にカテーテルという器具を通していくとても緻密な治療ですから、細かい作業が好きな私にぴったり。楽しくて仕方がない、といった感じでしたね。そしてさまざまな病院で仕事をさせてもらって、研鑽を積みました。救急の現場でも治療にあたり、そこには狭心症や心筋梗塞で1分1秒を争う状態の患者さんが運ばれてきますので、常にオンコール体制でした。重症の患者さんの治療にも対応し、緊張感を持ちつつも、日々とてもやりがいを感じていました。

生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群の治療に積極的に対応

こちらには、どういった疾患の方が多く来院されますか?

小田成彦院長 小田内科 循環器内科3

まず父が診療していた頃からの患者さんですね。高齢の方や循環器疾患の方、もちろん風邪や一般の内科疾患の方も来られます。私が引き継いでからは、病院でカテーテル治療を受けた方の術後フォローもさせていただいていますので、身近なかかりつけ医として紹介でいらっしゃる人も増えました。あとは健康診断で異常が見つかった方やワクチン接種の患者さんも来られます。当院が西宮北口の駅からすぐという立地のため、お仕事帰りの働く方も多いのが特徴です。宝塚や夙川、苦楽園口にお住まいの方が、おうちの近所では診療時間に間に合わないから、と途中下車されて来院するケースも増えています。

先生は生活習慣病の治療に注力されているそうですね。

病院でカテーテル治療をしていた頃から、血管が詰まって狭心症や心筋梗塞になる前に、生活習慣病をちゃんと治療することの大切さを実感していました。当院ではまず血液検査を行い、高血圧の原因を探ります。ホルモン異常が見つからなければお薬をスタートして、1ヵ月に一度ぐらいのペースで通院してもらって、様子を診ていきます。病気のしくみや減塩でもおいしい食事の作り方、運動方法などをわかりやすくまとめた冊子をお渡しして、説明もします。大切なのは「冊子を読むだけで、やった気にならないこと」。膝や腰が痛くても、運動する方法はたくさんありますから。気長に頑張ってもらえるように励まします。私も食生活に気をつけ、運動も積極的に行っています。学生時代はアメリカンフットボールをしていましたし、医師になってから冬はスノーボードを始め、普段はテニスやキックボクシングで汗を流しています。

睡眠時無呼吸症候群にも注目しているそうですね。

小田成彦院長 小田内科 循環器内科4

太っていると首や喉周りの脂肪がつきやすく上気道が狭くなったり閉塞したり腹圧がかかり、肺が圧迫されるなど、肥満の人に睡眠時無呼吸症候群の方が多いことはよく知られています。日中に我慢できないほどの眠気がある、会議中や運転中でも眠くなるという方、ご家族に「いびきがうるさい」と言われたことのある方も、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。当院ではまず簡易な検査で判定し、重症と判断すれば機械を貸し出してご自宅で検査をしてもらってから、治療に入ります。CPAP療法といって眠っている間に機械を装着して、呼吸を助ける治療方法です。大きないびきや息が止まっている時間が長いと低酸素状態を招き、心臓や脳への血流が滞ったり、不整脈や脳梗塞の発症率も高まりますので、ぜひ早めにご相談いただきたいですね。

診療空間は変わっても、常に高い緊張感を維持し続ける

スタッフさんも診療にとても協力的だと伺っています。

小田成彦院長 小田内科 循環器内科5

父が診療していた頃から在籍している看護師さんがいてくれるので、とても助かっています。患者さんの家庭事情もよく知っていて、私が教えてもらうこともあります。事務のスタッフさんたちも足腰が弱っている患者さんが来院されたら、さっと行って介助してくれたり。笑顔でてきばきと働いてくれるので、私はつくづく周りの人たちに恵まれているなと思っています。

先生が患者さんに接する際に、心がけていることを教えてください。

患者さんと対等の立場であることを、常に頭に置いて診療しています。こちらが高圧的な態度だと、患者さんは言いたいことや相談したいことも言えなくなってしまうでしょう。いつも話しやすい雰囲気が大事だと思いますね。また早い段階で「循環器の病気ではない」と判断しても、患者さんが納得されるまでは、きちんと問診、検査をすることを心がけています。「胸が痛い」「病気かもしれない」という不安を抱えて来院されるわけですから、心電図、胸のエックス線写真も撮ります。それで血圧も正常、風邪や熱もないことがわかったら「寝不足ではないか」「仕事でストレスがかかっていないか」と伺って、該当することがあれば心療内科などの他科への紹介まできちんとさせていただきます。

今後の展望をお願いします。

小田成彦院長 小田内科 循環器内科6

勤務医の頃と違い、ここでは1人の患者さんをずっと長く診療でき、患者さんの顔色や顔つきのちょっとした違いにも気づけます。「なんだかいつもと様子が違うな」と心配で聞くと、奥さまの具合が悪く、入院したことが原因だったり。来院される人は急性期でなく、慢性期の患者さんが主になりましたが、今も緊張感はまったく変わりません。胸の痛みで来院されて、一刻の猶予もなく救急車を手配することもあり得る診療科ですから、そこの切迫感、緊張感は絶えず持ち続けています。当院には100歳を超える患者さんも元気に通院してくださっています。高齢の患者さんの中には、病気で入院したにもかかわらず、退院後にまた当院に通ってくださる患者さんもおり、そうして元気にお顔を見せてくださる方がいらっしゃることが、私の励みなのです。これからも皆さんが健康で長生きできるお手伝いを、変わらず続けていきます。

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